現在2017年1月21日20時18分である。
「あらっ、本当に、始めたの?」
うん。
やっぱり、有言実行じゃなきゃね。
見ている他の人には、分からないだろうから、説明すると、私は、2016年11月6日5時11分に、次のようにツイートしていた。
渡辺麻友様。年末が近付き年賀状の住所録を見返します。気付くのは結婚して奥様の姓が変わっている人の多さ。私達はどうするのか?世間のカップルと異なり私達はつき合うよりも前からこういうことをシミュレートできます。やってみよう!模範を示すってこういう事だよ。
このシミュレートを、実際にやってみようというわけである。
「どういうことを、シミュレーションするの?」
すでに、男女の出会いという部分は、私達は、身をもって体験しているから、シミュレートする必要ないね。
「次は、交際?」
それに関しても、すでにデートを6回もやってるし、交際ではないかもしれないけど、交流があるのは確かだ。
「じゃあ、プロポーズかしら?」
そうだねぇ、プロポーズか。
結婚にいたる過程として、必要かも知れないなあ。
「あまり、乗り気じゃないわね」
うん。
もっと、周りの人間も巻き込むような、難しい場面を、シミュレートしたい。
「どういう状況?」
お互いのご両親に、フィアンセを紹介する場面。
「いきなりそこ!?」
そこへ向けての雰囲気作りから。
「じゃあ、私は、どういうふうに、始めるのかしら?」
麻友さんは、お母さまにしか、私のこと、話してないんだろう。お父さまに、どう説明するの?
「『麻友から、大切な話があるそうよ』
って、お母さんに言ってもらって、始める」
その後、シミュレートしてみて。
「『なんだ?話って』ってお父さんが、言って、
私が、
『いま、好きな人が、いるんだけど』
と、答える」
そう、それで、正常。続けて。
「『好きな男?長く、つき合ってるのか?』
と、お父さんが言って、
『もうすぐ3年半になるんだけど』
と、私。
『えっ、お前、3年半もつき合ってるのか、今までまったく知らなかったぞ』
と、お父さんが言うのに、お母さんが、
『麻友は、ずっと秘密で、交際してきたんですよ』
と、フォロー。
『どんな、男なんだ?』
と、お父さんが、言うのに、
『すっごく性格のいい人なの』
と私。
すると、お父さんが、
『つまり、優しいってことか。でも、男は、仕事ができなきゃ、話にならんぞ』
と言う。私は、
『頭のいい人なんだけどね、仕事は、ほとんどできないの』
と、答える。当然お父さんは、
『仕事が、できないんじゃ、話にならないぞ。そんな、男やめとけ』
と言ってくる。私は、いよいよ、
『実は、障害を持っている人なの』
と、切り出す。
『目が見えないとか、そういうことか?』
と、お父さんが言ってくるのに、お母さんが、
『身体障害ではないのよ』
と、言ってくれる。
『じゃあ、知的障害ってことか?』
と、お父さんが、言ってくるのに、
『知的におかしいということじゃないの。精神障害なの』
と、私が答えると、
『つまり、鬱病みたいなものということか?」
と、お父さんちょっと落ち着く。
私は、
『統合失調症という病気なの。精神障害で、一番重い病気なんだって』
と、説明する。
『その病気になってて、働けるのか?』
と、お父さんが、言ってくるので、
『働けないのよ。本人も気にしてるけど、まともな男の人のように、働くのは、無理みたいなの』
と、私が答えると、
『お前そんな男と結婚したら、苦労するぞ』
と、お父さん。
『みんなに反対されるの分かってたけど、私、あの人じゃなきゃ駄目だって、気付いたの。AKB48に入るときも、後悔のないように決心したのよ。それで、成功だった。この人と、一緒になるのも、3年半考えた上での決心なのよ』
って、私が言うと、お父さんが、
『まだ、認めたわけじゃないぞ。でも、とにかく一回その男、連れてこい。どんな男か見てやる』
と、言った」
そうそう。麻友さん。それで、ちゃんと、紹介したことになってる。
「でも、太郎さん。こんな簡単には、行かないかも知れないわよ」
うん。こじれる可能性は、いくらでもある。
でも、とにかく、麻友さんのお父さまに、
『その男と会ってみる』
って、言わせてよ。
「会ってみれば、性格が良いというのも本当だと、分かるというの?」
会ってみて、それでも駄目だと言われたら、また戦術を考える。
「戦術って?」
たとえば、あまりやりたくないけど、麻友さんと駆け落ちするとか。
「ばかー」
それくらいの気持ちなら、大丈夫だ。
「次は、太郎さんの番よ」
今日は、早寝するために、ここで終わりとするよ。
私の場合も、必ずやるからね。
「じゃあ、おやすみ」
おやすみ。
現在2017年1月21日22時54分である。おしまい。