相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

スピン制覇

 現在2018年5月22日18時21分である。

 麻友さん。どんなことよりも、やっぱり、

『おもしろい』

というのが、一番、人間にはビタミンになるよね。

「うん? なんのはなし?」

 麻友さんのミュージカル観てきて、麻友さんたちは、麻友さんたちなりの、『ツェノンのパラドックス』の解決法を、与えたけれども、あれは、恋愛物語としての、解決法。数学的な解決法ではないよね。

 麻友さんは、正しい、『ツェノンのパラドックス』の解決法を、知っているのだろうか?

 Wikipediaなどに、解法は載っているけど、本当に納得しているだろうか?

 そんなわけで、ツェノンのパラドックスのきちんとした解説をしてあげようと思っていた。

 また、麻友さんの心がこちらに向いているのなら、きちんと話しておかなければならないこともある、と、何百字か、書き始めてもいた。

 だが、そんなことよりも、もっと面白いことが、できたんだよ。

「えっ、ツェノンのパラドックスより面白いこと?」

 ツェノンのパラドックスは、紀元前だから、2千年以上前の話でしょ。

「そうだけど」

 実は、こんなニュースを昨日見たんだ。

約10万人のゲームプレイヤー「アインシュタインの誤り」を証明news.livedoor.com

「あれっ、アインシュタインが、間違ってたの?」

 題名では、そうなってるけど、これは、物理学を知らない人の興味をひくため。

 実は、この問題は、アインシュタインが間違っていた、というより、アインシュタインも、計算させれば、正しい答えが出せたけれども、考え方に、ちょっと問題があって、その考え方を、打破した、ということなんだ。

「そうだとして、これが、そんなに、面白いの?」

 これを、昨日、読んだ段階では、私は、

『またか』

みたいに思って、ブックマークしただけで、忘れていた。

 そして、今日、トントンへ行って、スタッフの人達に、『アメリ』の話などをしていた。

 一通り、しゃべった後、図書館から借りてきた今年の2月、3月、4月号のNewtonという科学雑誌で、ゲノム編集についての記事を読んでいた。

「太郎さんは、そうやって科学的知識を得ているのね」

 いや、これも、問題なんだ。

「どういうこと?」

 Newtonというのは、確かに科学雑誌だ。

 高校までしか学力の訓練を受けていない麻友さんから見たら、難しいと感じても、それは当然のことだ。

 だが、昨日トントンで、Newtonを読みながら、私の考えていたことは、次のようなことだった。

 麻友さんに対して、秘密は作りたくないので、きちんと書くけど、5月18日の麻友さんの初日を観てきて、私は、ミュージカル、特に、麻友さんのミュージカルは、楽しめると思ったんだ。

「嬉しいわ」

 それで、もしお金を貯められるのなら、千秋楽までに、さらに1回、観に行かれないだろうか、と心を動かされたんだ。

「えっ、もう1回来てくれるの?」

 いや、行かれなくなるから、そういうぬか喜びはしないで。

「どうして?」

 さっきのNewtonを読みながら、私は、この内容は、どこまで信じていいのだろう、と、考えた。

「だって、今年の2月号なんかなんでしょ、最新のものなんじゃない?」

 それは、けっして間違った意見ではない。

 だけどね、Newtonには、ゲノム編集などの分子生物学の記事の他に、物理学や数学の記事も載っているんだ。

「それも、読んだの?」

 いや、ほとんど、読まなくても分かる。ひとことで言うなら、大学1,2年生のレヴェルの話なんだ。

「ああ、そうか。太郎さんは、卒業はしてなくても、大学の理学部の4年生くらいまで、勉強してあるから、その程度の低さが、分かるのね。だとすると、分子生物学の記事も、大学1,2年生のレヴェルということ?」

 私が、トントンで、気付いたのは、そういうことだったんだよ。

「じゃあ、分子生物学で、大学3,4年生とか、大学院のレヴェルのことって、どんなことなの?」

 それは、私には、まだ分からない。

 まず、私が想像が及ばないのは、分子生物学の研究では、絶対、実験をするはずだから、それについては、いくら文献を読んでも分からない。

「実験っていっても、どんな実験をするのかも分からないから、私には本当に、分からないわ」

 そうだね。大学に行ったことのない麻友さんに取って、想像できないだろうね。

 私も、大学入るまで、そのなかのことは、まったく分かってなかったものね。

「それで、太郎さんは、実験したいの?」

 いや、私は、理論物理学者を目指していたような人間だから、実験できなくても、平気なんだ。

 ただ、他の人の実験の成果は、知る必要がある。

「つまり、文献を読みたいのね」

 分子生物学の文献で、世界的に最も読まれている文献は、以前とりあえずのつなぎに、と言って第1版を買った、アルバーツという人達の書いた『細胞の分子生物学』という本なんだ。

アルバーツ『細胞の分子生物学』(第6版)(ニュートンプレス

細胞の分子生物学 第6版

細胞の分子生物学 第6版

「2017年9月15日刊。ものすごく新しいのね」

 いや、それは、訳本が去年出たってだけで、原書は2014年12月2日に出てる。

「これは、どれくらい良い本なの?」

 まあ、分子生物学研究してて、この本知りませんと言ったら、冗談言ってるか、研究してるってのはウソだなと思われて当然。

「あっ、分かった。太郎さん、この本買う決心をしたんでしょ」

 そういうことだよ。

 本当は、去年に訳本が出たときから、欲しかったんだ。

「これ、高い本なのね。24,084円。そうか、この本のためにお金貯めるから、『アメリ』の3回目は、消えてしまったのね」

 いいわけを、しようという気は、ないんだよ。麻友さんは、私がそういう人間だと知ってるから。

「でも、洋書だと、半額以下の11,500円だわ」

 物理学や数学の本だったら、洋書でも良かったかも知れないんだ。

 だけど、分子生物学は、専門外だ。単語の意味を取り違えて、分子生物学の大切な概念を、間違って記憶したりしたら、泣くに泣けない。

「分かったわ」

 『シティ・オブ・エンジェルズ』は、平行してお金貯めて観に行くからね。


「きちんと、説明してくれたから許してあげる。それで、トントンでは、どうなったの?」

 Newtonをある程度読んだ後、帰途についた。

 あの日(5月22日)、トントンの帰りの京浜急行の中で、前日のアインシュタインの誤りの話を、麻友さんにどう説明できるだろうか、と、考えていた。

「そもそも、どういう話なの?」

 実はね、電子っていう小さな粒がある、というのは、麻友さんも、知っているよね。

 よく、電気が流れた、というのは、たくさんの電子が、一斉に動いたときなんだけど。

「って、ことは、電気が流れたっていうのには、ある小さい単位があって、それよりちょっと電気が流れた、ということは、ないわけ?」

 さすが、特待生だねえ。そうなんだよ。電子1個分よりも少ない電流というものはないんだ。

「えっ、知らなかった」

 まあ、19世紀までは、知られてなかったことだから、文系の麻友さんが知らなくても、おかしくない。

 さて、ここから、20世紀に入るよ。

「どうなるの?」

 実は、電子という粒は、地球と同じように、自転していることが分かった。

「ふーん」

 この自転のことを、『スピン』と呼ぶ。

「そういえば、太郎さん、『スピンはめぐる』って本、読んでたわね」

 よく覚えてた。

 実は、前々回、入院していたとき、私が、この『スピンはめぐる』という本を読んでいたら、ある看護婦さんが、

『『まわるはまわる』みたいな、本ですね』

と言ったのだ。

 私は、

『『まわるはまわる』? あっ、そうか、スピンも『まわる』で、『めぐる』も『まわる』、みたいに、普通の人は取るんですね。物理学者にとってスピンというのは、特別なものを指しているんですけどね』

と、答えたんだ。

「つまり、電子が回ることを、スピンというの?」

 いや、電子だけじゃないんだ。

 ただね、この電子などの自転というのは、普通の地球みたいに大きいものの自転と決定的に違うところがあるんだ。

「どう違うの?」

 実はね、電子が自転しているとき、どっち向きに、回っているかな? と、調べるとね、右向きって言ったらいいのかな? 普通スピン上向きかスピン下向きって言うんだけど、とにかく、右回りか左回りか、どっちか一方だと観測されて、斜めに回っていると、観測されることは、ないんだ。

「地球みたいに、傾いて、回らないの?」

 うん。

「だったら、観測する人が、首をかしげたら?」

 それでも、斜めっていう観測結果は、得られない。

「どうしたら、そんな不思議なことが起こるの?」


 さて、麻友さん、ちょっと思い出して欲しい、私は4月に、『この世界の本当の姿は?4』という投稿をしたよね。

「もう忘れちゃってるわ」

 いや、いいんだよ、忘れてても。

 あのとき、この宇宙というのは、あらゆる可能性全部が書き上げられている世界で、私達人間は、その中を旅しているようなものなんだ、というような話をした。

「そういえば、なんか良く分からないけど、全部の可能性が書き上げられてるとか、人を殺してしまっても、生き返らせた世界に行けるとか、変なこと言ってたわね」

 そうそう。よく覚えてるじゃない。

 その話の延長にね、全部の可能性が書き上げられているんだけど、電子に関しては、斜めに回っていると観測される場合は、書き上げられていないんだ、と言ったら、どうだろう。

「えっ、話の続きがあったわけ? 斜めに回っていると観測される世界というもの自体が、存在しないわけ?」

 そう。だから、どうやって観測しても、スピンは、上向きか、下向きの、どっちかしかない。

「つまり、この世界が、そうできてるってわけね」

 そうなんだ。

「まあ、全部の可能性がすでに書き上げられてて、しかも、その全部の中に、斜めのものがない、というのなら、この世界では、斜めということは、起こらないわね」

 イメージできた?

「太郎さんの言ったこと自体は、分かったわ」

 この説明法こそ、帰りの京浜急行の中で思いついたアイディアなんだよ。

「えっ、どこが?」

 きちんと、書いておこう。



『麻友47』のノート

2764ページ

2018年5月22日17時21分48秒のアイディア


 スピンが、上向きか下向きか、どちらかであり、中間がないのは、この世界が全部コンプリートしてあるけど、デジタルの世界であり、どちらかの結果が得られるものしか、はじめからないから。




「太郎さん、自分の思いついたアイディアを使って、私に、スピンの奇妙な性質を、説明してくれてたの?」

 麻友さんが、私から最初にこの説明を聞けた人だよ。

「じゃあ、これ、論文にするの?」

 いや、そこまで素晴らしいアイディアではないな。

「でも、発見したんでしょ」

 麻友さんにも何度か、『補欠くん』のホームランとかの話をしてきたでしょ。

「ええ。覚えてるわ」

 アイディアというものにも、ヒットとか、ツーベースヒットとか、スリーベースヒットとか、ホームランとか、あるんだよ。

 今回の発見は、ただのヒットだし、もう他の人が考え出している可能性が高い。

「どうしてそう思うの?」

 それは、前から話している、8年後までにはスピードが速くなってあらゆる暗号が解けるようになり、お金という概念が消えるんじゃないかと思われる、量子コンピューターというものが、この電子のスピンの関係する、『量子もつれ』という原理を使って計算するものであり、量子コンピューターを研究している人達にとって、私の今回のアイディアを話したら、

『そんなの、当たり前じゃん』

となるようなことだと思うからなんだ。


「それで、太郎さんの話は、おしまい?」

 いや、まだ、アインシュタインの誤りの話をしてなかったね。

「そうだったわ」

 実は、今話した、量子もつれというのは、次のようなことなんだ。

 量子力学は、1個の電子だけを扱っている間は、易しい。ところが、いくつもの電子を扱い始めると、一気に難しくなる。

 さっき、麻友さんに、電子は右回りか左回り、つまりスピン上向きか、スピン下向き、のどちらかしかない、という話をしたね。

「右回りか、左回りかを、スピン上向き、スピン下向きというのね」

 そう。

 ところで、ここで、ちょっと8年くらい前のことを、思い出して欲しい。

「えー、なんのはなし?」

 トライ式高等学院の化学の授業で、価電子(かでんし)というものを習ったのを覚えてないだろうか?

「ごめん。全然覚えてないわ」

 じゃあ、説明法を変えよう。

 電子というのは、マイナスの電気を帯びている。

 だから、2個の電子を近付けようとすると、反発し合う。

「それは、なんとなく分かる。磁石もS極とS極なら、反発し合うから」

 そう。

 そうなんだけどね、例えば水などの分子(水素2個と酸素1個がくっついている)を作るとき、電子が2個ずつ協力し合って、結合を作るんだ。

「どうやって、協力するの?」

 どうやって、協力するのかを、完璧に説明するのは、私にもできない。

 ただ、電子は、自分と反対のスピンの電子とは、少し近づき合える、という性質があることから、協力するなんてことができる。

「反対のスピン?」

 例えば、上向きスピンの電子は、下向きスピンの電子とは、そばにいられる。

「あら、かわいいのね。女の子同士だといがみ合うし、男の子同士でもいがみ合うのに、女の子と男の子だと、仲良くするのね」

 まあ、そんな感じだ。

 そして、絶対に、女の子と女の子、男の子と男の子は、同じところにいない。

「ふーん」

 これから、面白い実験ができる。

「実験?」

 2個の電子が、仲良くしているのを、ちょっとずつ引き離すんだよ。

「意地の悪い人がいるのね」

 それでね、うーんと引き離してから、さて、この電子は、上向きスピンかな?下向きスピンかな?って、調べてみるんだ。

「つまり、男の子かな女の子かなって、調べるわけね」

 そうするとね、当然、どっちかになるわけだよね。

「LGBTとか、そういうややこしいことは、電子にはないでしょうからね」

 そこでね、麻友さん、考えて欲しい。

 もし、こっちに持ってきた電子が、上向きスピンだったら、向こうへ行った電子は?

「それは、下向きスピンのはずよね」

 うん。そうだよね。

 ここでね、アインシュタインは、

『向こうへ行った電子が下向きだという情報が、光よりも速くこっちへ伝わってきた。相対性理論から考えて、おかしいんじゃないか?』

と、言ったわけなんだよ。

「えっ、光より速くって、何が?」

 つまり、引き離して、どれだけ離れていても、こっちへ来た電子が、上向きスピンだと分かった瞬間に、向こうへ行った電子のスピンが下向きだという情報を得られる。そういう意味で、向こうからスピンが下向きだという情報が光よりも速く伝わってくるという意味。

「うーん。でも、2つの電子は、最初から、それぞれどっちが女の子で、どっちが男の子か、決まってたんだし、どの段階で測っても、同じだったんじゃない?」

 そう。

『あらかじめ、決まってたんじゃないか?』

と、アインシュタインも、考えた。

 この考え方は、隠れた変数の理論と呼ばれて、今でも、研究されている。

「解決してないの?」

 一番最初に上げた、約10万人のゲーマーが、アインシュタインに挑んだ、というのは、そのことなんだよ。

「どうやって挑んだの?」

 アインシュタインは、あらかじめ決まっている、という考え方の人だったんだ。

 そこで、あらかじめ決まってないものを作ろうとしたんだ。

「あー、分かった。10万人のゲーマーに、ボタン連打ゲームをしてもらって、あらかじめ予測できないランダムな数字を作ったんでしょ」

 そうなんだ。

「『アインシュタインの誤り』を、証明したってことは、光より速く向こうの電子のことが、分かるということね。でも、相対性理論は、大丈夫なのかしら?」

 そこで、私流のスピンの説明を、当てはめてみよう。

「ああ、可能性が書き上げてある、というアイディアね」

 そう。

 今、ここで、2つの電子を引き離したとしよう。

 この2つの電子は、同じところにいたので、一方が上向きスピンなら、もう一方は下向きスピンだよね。

「そのはずね」

 そうだとするとね、起こりうるすべての場合が書き上げてあるこの宇宙には、

『こっちへ来たのが上向きスピンだと観測され、向こうへ行ったのが下向きスピンだと観測される世界』

と、

『こっちへ来たのが下向きスピンだと観測され、向こうへ行ったのが上向きスピンだと観測される世界』

の2つしか、書き上げられてないんだよ。

「あ、分かった。つまり、こっちへきたのが、女の子で、向こうへ行ったのも、女の子、なんて世界は、初めから存在しないのね。それなら、光より速く情報が伝わるように見えても、当然ね。つまり、太郎さんは、この世界の物理法則を、理性で導くのではなく、実験で得られたとおりに、認めていくのね」

 実験で得られたとおりに、というのも、微妙な表現だけど、量子力学というへんてこりんなものを理解するには、

『こういうことが、起こるはずなのに、起こらない、と、悩んだ場合、そういうことは、自然が(つまり宇宙が)、起こりうることとして、用意してなかったのだ』

と思わなければやって行かれない、ということなんだね。

「どこが、今の話で、量子力学なの?」

 スピンというものが、量子力学的概念なんだ。

 要するに、上向きと下向きの中間のところになれないということ。

 あっち、とか、こっち、という向きというものが、アナログ的に連続的に変化せず、上か下、0か1、とデジタルになってる。つまり、ある大きさの粒みたいになってる。だから、粒子力学。これだと、混乱するので、『量子力学』と、呼ぶようになったというわけ。

「私、怖いことに気付いちゃった」

 なんだい?

「太郎さんは、この前は、この宇宙は、あらゆる可能性が書き上げられているって言ってたじゃない」

 言ったよ。

「でも、さっきの話だと、書き上げられていないものも、あるわけじゃない。例えば、『こっちへ来たのも男の子、向こうへ行ったのも男の子』という場合は、書き上げられていない。だから、起こらないのでしょう」

 うん。良く分かってるね。

「だとするとよ。太郎さんがいつも言っている、『人を生き返らせられる』というのも、書かれていないかも知れないじゃない」

 それは、私も、あのアイディアを、『麻友47』のノートに書いた後、電車降りる頃には気付いた。

「どうなの?」

 それは、私にも、分からない。

 というか、それが分かるくらいなら、私、もう、人生き返らせられてるし。

「そっか」

 でも、何にしても、インターネットのニュースになるくらいの、科学の研究機関が実験して発表したことを、まだできたてのうちに、私の解釈を用いて、理解したんだから、麻友さんは、物理学の最先端に触れたんだよ。

「そうね。あ、ただ、あのニュース、肝心のゲームのリンクが切れてるのよね」

 あ、分かってて、あのリンク張ったんだ。

 あのページが、本当に私が、5月21日に読んだものなんだ。

 その後、リンクが生きてるページ見つけたよ。

アインシュタインの誤りを10万人のゲームプレーヤーたちが証明www.gizmodo.jp

「太郎さん、やってみた?」

 最初の音楽がかかって、まばたきするあたりは見たけど、ゲームはやってない。

「なーんだ。つまんないのー」

 麻友さんに、この記事書いてる方が、ずっと楽しかったよ。


「この投稿の題の『スピン制覇』というのは、どういう意味なの?」

 スピンって、私に取っても、どうとらえていいか、分からないものだったんだ。

 どうして、上向きと下向き以外ないか、とかね。

「それが、分かるようになったから、制覇なのね」

 実は、スピンというのは、今回書いたものの他にも色々な性質があるんだ。

 それに、ちょっと書いたように、電子以外の粒子にも、スピンはある。

 だから、気安く制覇したなんて言っていいものではないんだが、麻友さんに説明できたということで、1面クリアというわけだ。

「太郎さんって、ゲーム感覚で、私に、ブログ書いてるのね」

 楽しいって点では、ゲームの何倍も楽しいよ。

「じゃあ、次は、ツェノンのパラドックスね」

 分かった。今日の舞台頑張って。

「じゃあ、バイバイ」

 バイバイ。

 現在2018年5月24日11時53分である。おしまい。