現在2011年3月18日20時29分である。
2011年3月11日東北関東大震災が起こった。初めのうちは、テレヴィのニュースは、津波による被害に関するものが多かったように思う。
しかし、数時間して、ニュースが頻繁に取り上げ始めたのが、原子力発電所の事故であった。
私は、かつてチェルノブイリ原発の事故の時、ソビエトの原発は、減速材が炭素であったために、臨界を防げなかったのだと聞かされていた。日本の原発は、水を減速材に使っているので、事故が起こっても、水が抜けて、臨界には至らずに、鎮火する。と、本で読んだ覚えがあった。
ところが、ニュースを見ていると、自衛隊のヘリコプターで、海水を運んで、上から投下しようとしているではないか。
水がなくなる方が良かったんじゃないの。?水をまいたりしたら、臨界になって、核爆発を起こしてしまうじゃないか。そう思った。
だが、ニュースをしっかり聞いていると、どうやら今回の問題は、チェルノブイリの時とは違うことが分かってきた。
核爆発は当面避けられたが、核物質が、露出して、放射能をまき散らしていることの方が、問題のようだ。そして、水をかけて冷やすのが、大切なのだ。と、段々分かってきた。
こういったことは、一般相対性理論と宇宙論が専門の私の家の本では、調べようがないので、近くの図書館へ行って、子供の本のコーナーで、以下のような本を借りてきて、調べたのである。
核はほんとうに安全か?―原子力の歴史と未来を考える (ポプラ社教養文庫)
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やさしい図解・地球があぶない (7) 放射能はなぜおそろしいのか?
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原発を考える50話 (岩波ジュニア新書)
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原子力発電は安全か (世界はいま)
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なぜ子供の本かというと、自分の専門外の分野の専門書を探そうと思っても、読んで理解するには、時間がかかる。それに、その分野の専門家の間では、常識になっていることなどは書かれておらず、専門外の私には、読めないからだ。
以前司馬遼太郎が、自分の専門外のことを調べるときには、子供向けの本でまず調べるといっていた。子供向けの本は、一流の学者が書いているので、信用できると言っていた。私もそれに倣ったのである。
さて、水をかけている自衛隊のヘリコプターを見ていて、痛々しくもあった。余りにかかる水が少ないのだ。
私は、雨が降ればよいのに、と思った。20年前の受験時代に、アメリカでは、空気中に、ある物質を大量に散布すると、そこから何百キロか離れた地点で、雨が降る、ということが確かめられている、というような一文を訳したことがあったのだ。
福島第一原発の辺りに、雨が大量に降るように、気象庁は何か対策を打てないものだろうか、と思った。
だが、これも無理なことが段々分かってきた。ウィキペディアで、「人工降雨」というものを調べると、既に、地震関連の情報が欲しくてこのページを見た人は、このページの内容を鵜呑みにしないように、というただし書きが、トップに書かれていて、また内容を読んでも、空気の乾燥したところに、いきなり雨雲を生み出すなどと言うことは出来ない、と、書いてあったのだ。
やはり、現場で、ヘリコプターと、放水車で、水をかけ、少しでも、放射能を抑えてから、電力を復旧させて、ポンプで水を循環させることを可能にするしかないようなのである。
なんという無力。
やはり、原子力発電は、進めるべきではないのだ、という気持ちが、改めて心をよぎる。
政府は、放射能による被害は、東京などの遠距離ではない、と、発表し続けるだろうが、被爆によるガンの発生率などは、わずかだが、高まるだろう。
原子力発電所を建造しないこと。このことのためには、太陽光発電などの効率を大幅に上げれば、可能なはずである。
今もし戦争が起こったりして、太陽光発電の需要が高まったら、2年もしないうちに、物理学者達が真剣に、取り組んで、発電効率を何倍にも上げることだろう。
戦争というものは、あってはならないものだが、人間達を本気にさせることもまた、重要なのだ。と、感じないではいられない。
今日は、問題が大きすぎたので、尻切れトンボになってしまうが、あの原発、どうすれば、冷やせるのだろう。
諸君も考えてみて欲しい。
今日はここまで。
現在2011年3月18日21時36分である。おしまい。