相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

ジー むにゃむにゃ

 現在2006年4月22日16時01分です。

 先週の金曜日に一度熱が出て、会社を休んで、土曜日日曜日とゆっくり休んで、月曜から元気に出社したのだが、火曜日に会社から帰ってきたら、39度も熱が出て、今週一週間ずっと寝込んでいた。

 お陰で、やっと始めた研究も、ストップしてしまっていた。

 やっと昨日回復したので、放送大学の番組を聞いた。そしたら面白い話があった。今日はその話を紹介しよう。

 前にも紹介した、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」(岩波現代文庫)の下巻の134ページに「唐人の寝言」という話がある。そこで、重力学会へ行く学者達が、「G むにゃむにゃ G むにゃむにゃ」と訳の分からないことをいっていたと、タクシーの運転手が言うところがあるのだが、この話を以前読んだときは、万有引力定数のことを言っているのだろうか、と思っていた。

 しかし、放送大学の相対論の教科書、厳密には、岡村 浩 著「相対論」(放送大学教育振興会)の227ページに、これは、

「ジーミューニュー ジーミューニュー」

と言っていたのだと書いてあった。私のブログを読んでいる人の半分くらいは、これで意味が通じるであろう。そう、ファインマンが書いているのは、

μν

のことだったのだ。重力学会へ行く学者なら、計量テンソルを話題にするのは、当たり前で、だからこれが笑い話になるのだ。

 大貫昌子さんの訳は素晴らしいのだが、この部分に関しては、迷訳と言わねばなるまい。せっかくのおもしろさをかなり損なっているのだから。

 まあ計量テンソルを知っているくらいの物理、数学好きは世の中では、少数派だから、私がこれを書いても、一緒に笑ってくれる人は、少ないのかも知れないが・・・

 

 今日から、また研究を再開することにする。「超積と超準解析」を私なりに読みかえながら読んでいるうちに、「解析入門Ⅰ・Ⅱ」を読むとき、これを超準解析に置き換えながら読もうかと思った。そうすれば、ただ読んでいるだけでなく、頭を使うので、より深く学べそうだからである。

 やっぱり自分なりの問題意識を持って、学ぶというのは大切なことだ。

 確かアンドレ・ヴェイユの言葉に、

「自分の数学を持って始めるように。ガウスがそうだった。君たちも最初だけはガウスのように」

というのがあった。私も自分の数学を持って、進んでいこう。

 今日はここまで。

 現在2006年4月22日16時37分です。おしまい。