現在2005年10月23日2時32分です。
さていきなりこの式はなんだ!
これは前回私が失敗した試みの話をしたが、あの失敗から生まれた等式である。
実はこれを発表しても、数学者は誰も喜ばない。なぜなら今までに分かっていることを言い換えただけだから。
だが、私にとっては意味がある。それは、高校時代に解けなかった問題。Tn すなわち ベルヌーイ数 Bn をnの関数で表すという問題が解けたから。
では順を追って説明しよう。
前回、
1
ζ(0)=-──
2
であり、
n Bn
ζ(-2n+1)=(-1) ────
2n
であることを書いた。そして、nが1/2の場合に、これらの式を統合できないと書いた。
しかし、良く考えてみると、nを1/2などにする必要はなかったのだ。また、現れたマイナスの符号を取る必要もなかった。そのまま、
b0=1,b1=1/2,b2=1/6,
b3=0,b4=-(1/30)・・・
と定めれば、これがそのまま、
bn=-2nζ(-2n+1)
と表されるのだ。マイナスは、交互にちゃんと現れるのだ。
そこで、n=0の場合が問題になる。右辺は0になるような気がするからだ。ところがこの場合も大丈夫なのだ。
実は前回書かなかったが、ζ(x)というのは、
∞ -x
ζx)= Σ n
n=1
1 1 1
=1+─ +─ +─ +・・・
x x x
2 3 4
という関数であり、x=-1の時、
ζ(-1)=1+2+3+4+・・・
=+∞
となるのだが、これとn=0をかけて差し引き、1になるという勘定である。
つまり、1=lim{-2nζ(-2n+1)}
n→0
となるようになっている。言い換えると、n→0の極限で、
1
ζ(1)=lim ────
x→1 x-1
という大きくなり方をするというわけである。これは、xが複素数を動くとすると、ちょっとまゆつばものである。しかし、
b0=1
というのが、それを正しいといっているのだ。
以上が、写真の2番目の式。
3番目の式は、
x ∞ bn n
───── = Σ ──── x
x n=0 n!
e -1
という等式が成り立つことから分かるのである。この式が成り立つのは、例えば解析入門IIの335ページの(10.19)式をみてもらえば分かる。ここで、xについて両辺微分を取って、x=0での値を比べれば分かる。
さてここまで来て、何か新しいことが分かったのか。
分かったのである。
私がそもそもこの冒険を始めたとき、
n r
Σ k
k=1
を問題にしていた。この式の係数を求めるのが課題だったのである。今やそこに新しい風が吹き込んだ。
2番目の式から、
bn=-2nζ(-2n+1)
であり、3番目の式から、
n
d x
bn=──── (────────) |x=0
n x
dx e -1
である。ここで、n=1/2としよう。
まず先の式から、
b1/2=-1ζ(0)
これは、ζ(0)=-(1/2)を使うと、
b1/2=1/2
であることを意味する。bnの定義に戻ってみると、
n r
Σ k
k=1
において、r=1/2としたときの、nの1次の項の係数が、
b1/2
である。そしてまた、1/2回微分するというものが定義できるものなら、
n
d x
bn=──── (────────) (x=0)
n x
dx e -1
で、n=1/2としたものが、1/2となると言うことである。
同様に考えると、n=-1とおくと、-1回の微分が積分だろうと想像して、
b-1=2ζ(3)
であろうと思われる。ζ(3)は、
3
π /25.79436
ぐらいの数と言われているようだが、この私の議論が正当化されれば、求まるわけである。
もう遅いので、今日はここまでにする。今日はアイディアを示しただけで終わった。
現在2005年10月24日1時12分である。