相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。

失敗した試み

数Ⅲ方式ガロアの理論 現在2005年10月17日00時00分です。

 前回は大冒険だった。私の発見した表の作り方は、分かってもらえただろうか。

 今日は私がその後どんな試みをし、それが失敗に終わったと言うことを少し書いてみよう。

 まず、

 「新しい理論の創造は、99パーセントの類推と1パーセントの独創とから成る。」

という言葉を紹介しよう。これは今日写真を載せた、

矢ヶ部 巌(やかべ いわお)著 「数Ⅲ方式ガロアの理論」 現代数学社

の第26章の枕に書いてある言葉である。この本は、私がこのブログを始めた日に、この本も読みましょうと書いた本だ。実際にブログを始めてみたら、とても何冊も本を読めなくて、挫折してしまった。

 だがこの本は、非常に素晴らしい本だ。私は2回ほど通読したが、まだ分からないところが多い。しかし高校生が、大学の数学に入門するには、これは最適な本だ。

 なぜ群(ぐん)や体(たい)などというものを考えるのか、というのが、読み進むうちに自然と分かる。

 時間があり、数学の力に自信のある高校生は、是非この本が絶版になる前に買ってきて、読んでみて欲しい。確かに難しい。このブログで、同時に読んでいって、難しい点を、解説することが出来ないのは、残念である。

 

 さてそれでは一昨日の表から、私はどんな類推をしたのか。

 まず表を書いてみよう。

 

  0  1   2   3   4   5

 

0    1

 

     1   1

1    ―   ―

     2   2

 

     1   1   1

2    ―   ―   ―

     6   2   3

 

         1   1   1

3    0   ―   ―   ―

         4   2   4

 

     1       1   1   1

4  - ――  0   ―   ―   ―

     30      3   2   5

 

から、ベルヌーイ数が、

   1       1

=─  ,B=───

   6      30

となった。ここで私は、この表のそこまでの数字に着目したのだ。B, Bがそう定まるのなら、

     1

1/2=──

     2

 

 

=1

とできないか。と、考えたのだ。そして、ベルヌーイ数に一つだけnが分数のものが現れる。これは、量子力学で、スピン1/2というものが現れるのと関係ないか。

 ここまでは類推から生まれたアイディア。

 だがこれは残念ながら、成功ではなかった。

 というのは、ζ(0)=-1/2 ということが分かっており、一方、

              B

ζ(-2m+1)=(-1) ────

              2m

ということが分かっている。ここで、m=1/2とすると、

左辺=ζ(0)

右辺=(1/2)i

となる。iは虚数単位である。だから、等号が成立しないのだ。

 そういうわけで、私の今回の試みは失敗。

 ではなんで、その失敗をこうして長々と書いたか。それは、一つには、新しいことを始めるとき、どんなふうにして、それは思いつかれるのか、という一例を示したかったから。

 もう一つには、この試みはこの様に一度は失敗に見えたが、私は、いつも覚えていて、もっと先に進んだとき、あの時何気なく浮かんだアイディアが使えないか、と常に考えているからである。

 もっと難しいことをやっている他の人が私のこの文章を読んでいて、何かひらめくかも知れない。

 ディラックがその本にちょっと書いたことから、ファインマンが、新しいアイディアをもらったと言うことは、ファインマンの、「物理法則はいかにして発見されたか」に書かれているとおりである。

 今後も、私の温めているアイディアに近い話題が本に現れたときには、紹介することにしよう。物理学の発見のためだ。

 ガウスという人は、完璧主義で、なかなか自分のアイディアを発表しなかった。私はその逆である。まだ生まれたばかりのアイディアも、ここで発表する。だからその中には、本当に間違っていた、ということもあるだろう。それで良いのだ。科学とは、間違った理論が淘汰されて、正しいものだけが残っていくものだから。

 

 それでは、78ページから始めよう。

 微分方程式という題名を読んで、ここまで来たか。という感じである。物理学に入門するには、やっぱりまず微分方程式、というものを、知る必要がある。私は中学時代、微分も知らずに、特殊相対性理論を、学んでいたが、そうやって入門しても良い。

 いずれにせよ、ある程度以上進んだら、嫌でも学ばねばならないものだ。

 79ページを読んでいって、分からなくなるのは、最後の式だ。実はこの式は、この本でこんなに気軽に書いて良い式ではない。

       x     

lim(1+───) =e

n→∞    n

というのが成り立つのだが、これは解析入門Iの192ページの問題14になっていて、その解答を見れば分かるとおり、ε-δ を用いた、精密な評価が必要であり、簡単ではない。

 この極限の証明は、今日は見送ろう。私は正しいことは知っているが、自分でもきちんと手を動かして証明したことがない、ということを白状しておこう。

 これを認めれば、eの指数関数のx=0における接線の傾きが1である、ということが分かる。eの0乗は1であるから、f(0)=1として、eの指数関数は微分しても変わらないという性質より α=1 とおくと、f(t)を微分してt=0とおくとそれはf(0)と等しくなり、これは今言ったように、1だからである。

 ちょっと回りくどすぎるので、分からなくても構わない。

 80ページに進んで、一般解という言葉が出てくる。この言葉は注意を要する。方程式の一般解と言うと、全部の解を網羅したもの、という印象を受ける。だが微分方程式においては、一般解の他に、一般解では表されない、特異解というものが存在したりする。だから、一般解を求めたから全部の解を知っている、ということにはならない場合があるのだ。

 これについては、かなり先になるが、このシリーズの常微分方程式という本を読むとき、もう一度触れよう。気の早い人のために紹介しておくと、その本の、22ページ、さらに、64ページを参照して欲しい。

 いやー、人に説明していると、本当に勉強になる。いつもこれを書いていて、いろんな本を参照していて、新しいことを次から次と知っている。先生というのは実に素晴らしい職業だ。

 話がそれたが、微分作用素というものはもう出てこないように以前書いたが、ここで再登場している。ごめんなさい。

 下から3行目の「右辺と一致する。」は、「左辺と一致する。」の誤植である。

 81ページは、分からないところはないだろう。

 とうとう微分の章を終わりました。皆さんお疲れ様。問題を解いたら、次はいよいよ積分に入ります。段々難しくなりますが、それと共に、扱えることも多くなり、面白くもなってきます。がんばりましょう。

 

 今日は、イツァーク・パールマンとヴラディーミル・アシュケナージによる、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集を聴きながら、これを書きました。1番から聴き始めたのに、もう10番になっています。3時間近い時間が過ぎたということですね。

 この二人による、クロイツェル・ソナタは、私のお気に入りの演奏の一つです。本当に、火花を散らすような、ものすごい熱の入りようです。私は、この名演に満足しているので、他の人の演奏は余り聴いたことがありません。シェリングのは聴いたことがありますが、評判ほど、感動できませんでした。私が緩徐楽章の理解に乏しいからかも知れません。

 それでは、最後の曲を聴きながら終わりにします。現在2005年10月17日2時45分です。