相対性理論を学びたい人のために

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記号列ばかりだと分からなくなる

 現在2013年9月4日23時34分である。

 ブルバキの記号列の定義をしたのだった。

 しかし、記号列ばかりだと、読むとき解読が非常に困難になる。その点の注意が今日の内容である。





 記号列ばかりを用いていると、印刷や理解の面で極度の困難が生じる。通常の教科書で形式的な数学にはない省略的記法(とくに日常言語における言葉)を用いるのは、そのためである。



 読者の言葉) 実は、ブルバキの本文の1ページ目はここで終わる。訳本では、第9ページが終わったことになる。
 フランス語版でも、同じところで改ページされている。E.Ⅰ.14 が終わったことになる。
 全然数学じゃないじゃないかという人も、次を読むと少しは気持ちが収まるのではないだろうか。

 言葉終)




かかる省略記法を導入することが定義というものの目的である。それを用いることは理論的には不可欠ではなく、また混乱のもとにさえなることもあり、ただ或る種の習慣によってのみそれを避けることができる。

例.1)記号列∨¬を⇒によって表わす。

 2)以下の省略記法は(本文の方法ではずっと長くなる)或る種の記号列を表している:


        ≪3 かつ 4≫
            Φ
            
            
        ≪数直線≫
        ≪Γ関数≫
          f○g
         π=√2+√3
           1∈2
        ≪有限体はすべて可換である≫
≪-2,-4,-6,・・・以外のζ(s)の零点は直線Re(s)=1/2の上にある≫

 記号列を表わす省略記法は、その記号列を構成するすべての文字を含んでいるのが、常である。しかしときには、大きな混乱をひき起こす危険をおかさずにこの原則を破ることも可能である。

*たとえば、≪Eの完備化≫というのは、文字Eを含む一つの記号列を表しているが、その記号列は同時にEの一様構造の近縁の全体からなる集合を表わす文字をも含んでいる。反対に、
 1
∫  f(x)dx 
 0
の表わす記号列には、文字x(および文字d)は現われない;N,Z,≪Γ関数≫などと表される記号列は、どれもまったく文字を含んではいない。*





 読者注)

 やっと数学が出てきた。という感じであろうか。?しかし、記号論理学の話はこれから59ページにわたって、続くのである。なかなか普通の数学は始まらない。私自身上に書いてあることの半分も説明してあげられない。

 上の例で、

 π=√2+√3

は、ドキリとさせられる。右辺が3.14626437・・・であることを計算して、3.14しか知らない人は、πが、こんなふうに表されるのかと驚くだろう。

 実際は、π=3.14159265・・・
が、正しい値なので、これは、ジョークであることが分かる。

 一番下のものは、リーマン予想と呼ばれる未解決の問題の主張である。

 だから、この例は正しいことだけを書いたものではない。しかし、1)の⇒については、これが定義だと思った方がよい。この後、これを利用した議論が続くのだが、改めては定義していないからだ。

 注終)


 最後に断っておくと、「読者注)」として取り上げるほど、深刻ではないが、一応参考までに思いついたことを「読者の言葉)」として、書くことがある。「言葉終)」で、終わりを宣言する。
 それでは、遅くなったので、今日はここまで。

 現在2013年9月5日1時30分である。おしまい。