相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。

文字を含んでいないということ(続き)

 現在2013年9月8日23時40分である。

 昨日は、パソコンを1日1回開くというのは守ったが、何も書けなかった。続きを書こうと思う。

 日本語訳前文6ページの下から2行目まで引用したのだった。

 続きを少し写す。




 xRのこのような意味を考えれば、(∃x)Rが成立すれば(xR│x)Rが成立するということはわかるし、逆に(xR│x)Rが成立すれば、それはxRという対象がRという性質をもつということを意味しているのであるから、(∃x)Rという命題もまた当然成立することになる。このことを利用して、われわれは、(∃x)のことをxを用いて
  (∃x)Rとは(xR│x)Rのことである
と定義することもできる。


読者注)

 ∃x というのは、∀と同じく束縛変数をつくる記号で、∀x(任意のx)に対し∃x(あるxが存在して)という意味である。ここを読む人は、当然知っているだろうが。そして、(∀x)Rとは、¬((∃x)¬R)と表せる。¬は否定を表す論理記号である。
 私がこだわっている束縛変数が含まれない、というのはこの後の記述で明らかとなる。

注終)

 さて、少し飛ばして前文7ページ22行目へ進む



少なくともxRという表現においては、変数xはRのなかでの幾つかの場所を指示しているに過ぎない。それは、xという文字で示されようと、他のどんな文字で示されようと問題ではない。むしろ、xとかyというような特定の文字を用いぬ方が正確な表現であるとさえ言い得る。そこで、xとかyという文字の代わりに、という、場所を示す一つの記号を用いて、たとえばx(x∈y)というのを

┌─┐
∈y)

と表わし、y{x(x∈y)∈y}というのを


 ┌──────────┐
 │┌──────┐  │
 ││ ┌─┐  │   │
)∈

というように表わすことにする。ここで、とを結ぶ線――以後それを≪鎖(lien)≫とよぶが――は、二つ以上のが用いられている場合、どのがどのに対応しているかを明示するためのものである。

 読者注)

x(x∈y)の方は、「yが空集合Φの時は、何でもよい一つの対象、yが空集合でない場合は、yの元の一つを表している」とすぐ分かる。


 y{x(x∈y)∈y}の方は、分かりにくい。
 解読すると、x∈yとなるxの一つをx(x∈y)とし、それを元とするyを考える。xはyの元であるからyが空集合でなければ、x(x∈y)はyの元である。
 x(x∈y)∈y}は、この関係を表している。
 よって、y{x(x∈y)∈y}は、そういういつでも成り立つ性質をもつyの一つである。つまり、どんな集合でもいいから、空集合以外の任意の集合を表している。
 yが空集合とすると、x(x∈y)のx∈yを成り立たせるxが存在しないので、x(x∈y)は任意の一つの集合を表している。このとき、(x(x∈y))∈y が成り立つので、yは空集合ではあり得ない。よって、yが空集合とすると矛盾する。
 以上よりy{x(x∈y)∈y}は、空集合以外の任意の集合を表している。

 これにより、上の鎖の付いた式も、それらを表していることになる。

 とてもじゃないが、こんな式から伝えたい内容を読み取ることは、ほとんど不可能である。

 省略記法を用いるのが当然だと分かるであろう。

 この注については、絶対の自信はない。間違っている可能性もある。私自身も、の使い方には慣れていないのだ。しかし、安心して欲しい、ブルバキといえども、こんな解読に時間のかかる書き方をするのは、最初の数十ページである。そこを過ぎれば、もっと効率の良い書き方になる。

 あくまで、基本的な記号だけで書き通せるということを示したいだけなのである。

 注終)


 ここまでで、訳本の前文の8ページの一番上の行のあたりまで引用したことになる。

 飛ばしたところも、必要があれば戻って説明することにする。





 さて、今回の脱線の原因になったが文字を含んでいないという話に戻ろう。

 上で見たように、ブルバキでは、一部の文字を除き、この文字でなければならない、という文字を除くと、文字はすべてで置き換えられるので、文字がないという状態になるのである。

 私が、2日前の注で言いたかったことは、そのことだったのである。

 きりがよいので、今日はここまで。

 現在2013年9月9日3時42分である。おしまい。