現在2013年11月30日21時53分である。
とりあえず、『集合と位相』を続けよう。
5年後にパリで催された第2回国際数学者会議で、Hilbertは‘23の問題’を提出し、20世紀の数学が、滔々(とうとう)とほとばしり始める。そして、集合論は20世紀の数学にとって、もっとも基本的な諸概念を支えるものとなった。
Cantorにとって、集合論の展開にいたる研究の発端の一つとなった問題として、超越数に関するものがある。
複素数αは、代数的方程式
(*) a0xn+a1xn-1+・・・+an=0 (nは自然数、aiは整数、a0≠0)
の根となるときに、‘代数的数’と呼ばれ、αを根とする(*)のような代数的方程式が存在しないときには‘超越数’と呼ばれる。有理数、√2、√3などはみな代数的数である。
読者注)
代数的方程式という言葉の定義は、上の(*)のような、係数がすべて自然数の方程式というものである。
有理数が代数的数であることは、その有理数をq/pとすると、方程式
px-q=0
の根となることからわかる。
√2が代数的数であることは、方程式
x2-2=0
の根となるからである。√3は、定数項を3とすれば良い。
注終)
今日はここまで。本文で10行ほど進んだことになる。
現在2013年11月30日22時58分である。おしまい。