現在2018年11月22日18時01分である。
やっと、退院したよ。
Q&A聞いたからね。
前回の、『麻友49』のノートの続きを書こう。
『麻友49』のノート2905ページ。
さて、ワンダエクストラショットを飲んで、お腹が痛くならなければ、ケーキを買いに行くわけだが、麻友さんが眼鏡かけただけの変装じゃ、JRの駅前へ連れて行くと、撮影大会になっちゃう。某、夢の国でもそうだったんでしょう。
「ああ、昔のことだけど、そんなこともあったわね。ゆきりんと一緒に行った・・・。それじゃ、どうするつもり?」
もう一度、乗ってきた電車の駅のそばまで戻る。
「どうするの?」
駅のそばのコンビニエンスストアで、ケーキを買ってあげる。
「エーッ、コンビニのケーキ?」
駄目かい?
「ああ、そうか。私をJRの駅前へ連れて行けないから、美味しいケーキが買えないのね。コンビニで、本当にケーキを売ってるの?」
それは、保証できない。
「どうして?」
小さいコンビニだから、いつもあるわけじゃない。
「なかったらどうする?」
そもそも、ショートケーキだと思ってるから、見つからない。プリンパフェだっていいじゃないか。
「プリンパフェでもいい。いくらなの?」
税込みで、298円のはずだ。
「じゃあ、それ2つで600円以下ね」
プリンパフェが、2個あるとは、思えない。
「えーっ! 2人でひとつのパフェ?」
いや、そこまでショボくはさせない。パンケーキみたいなものだって、ケーキには違いない。
「パンケーキ? ホットケーキ焼くの?」
そういうことをしていると、2人の貴重な時間が、どんどん減って行く。
2人は、ちゃんとワンダエクストラショットが2本ある世界で会って、ケーキを買ったんだ。自宅へ戻って、ケーキを食べているところまで、飛ぼう。
「太郎さんが、飛ぼうと言ったってことは、太郎さんの自宅に、私達はいるのね」
そういうことだよ。
「さっきもびっくりしたけど、本当に狭い部屋ね。しかも、ものすっごく散らかってる。パソコンの前の椅子には、本当にW3M∞のクッションが乗ってるけど、これじゃパソコン以外に何もできないじゃない」
そうでもない。リモコンを使えば、ブルーレイとテレヴィをつけられる。ほらっ。
「起動しないじゃない」
今、テレヴィの電源が入ったんだ。これが、HDMIケーブルを通して、ブルーレイレコーダーに伝わって、レコーダーが起動し、アンテナから受信を始め、テレヴィがつく。
ほら、もうついたじゃない。
「それで、私と、今日から明日まで、どうやって過ごすの?」
取り敢えず、ここまですんなり進んでくれなきゃ、2人で私の部屋で、ケーキを仲良く食べているという情景が、思い浮かばない。
「わーっ、ヤダー! 太郎さん、女の子、自宅に連れ込んでる!」
麻友さんなんだから、ファンも許してくれるよ。それより、麻友さん、自分のこと『女の子』なんて思ってるの? 24歳にもなって。
「だって、だって、太郎さんは、キルヒアイスなんだから、女の人にそんなことしないでしょ。それに、私のファンがこんなところ見たら、私を連れ戻しにくるわよ。私、どうしよ」
今更、女優、渡辺麻友さんともあろう人が、これしきのことで、取り乱すのですか?
「ウッ、分かってて来たんだった。でも、太郎さんは、キルヒアイスなんでしょ」
私は、死なないキルヒアイスなんだ。原作の、要するに『銀河英雄伝説』に描かれているキルヒアイスから、はみ出している。
「とかなんとか言って、太郎さんは・・・」
ちょっと、汚名を着せられているみたいだけど、ところで、『汚名』っていう白黒の映画、観たことある?
「あの、長いキスシーンが有名って」
その長いキスシーン、何秒か、測ったことある?
「そもそもまだ、本当には観てなくて・・・」
正直でよろしい。
これから、観よう。
「私、映画観るために、太郎さんの家に来たんじゃないんだけど」
時間は、24時間もあるんだ。スペシャルな時間としよう。
ほらこれ。
「えっ、これって500円の安物。太郎さん、こんなところもケチってるの?」
私という人間が、分かってないな。『汚名』は、500円の安物でいいから、それにしたんだよ。
そもそも、こんな小さいテレヴィじゃ、ブルーレイの意味ないでしょ。
「じゃあ、2人の最初の映画鑑賞は、『汚名』ね」
始めるよ。
♪~
「太郎さんに取って、イングリット・バーグマンって、これなのね。綺麗ね~」
監督が、バーグマンは、この構図で撮ったときが、一番綺麗に映ると言って、こだわったらしい。
「それはそうと、キスシーン何秒だった?」
バーグマンに見とれてて、測るの忘れた。
「そもそも、どのキスを測ればいいの?」
どれだろうな。
「太郎さんも、分かってないんじゃない。分かってなくて、私と観ることにしたなんて、いつものフェアな太郎さん、健在ね。安心したわ」
映画も観たし、音楽でもかけようか。
「2人に共通な音楽っていうと、10回もデートしたベートーヴェンかしら?」
こういうときはね。一番最初に、一番良いものをかけるに限るんだ。
「じゃあ、『英雄』、指揮者は、ミュンシュ?」
いや、愛着のあるイッセルシュテットだ。
「ハンス・シュミット・イッセルシュテット指揮、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団演奏によるベートーヴェン交響曲第3番変ホ長調作品55『英雄』」
♪ ダン ダン トゥラ、ラーラ、トゥラ、ラ、ラーラ ~
「今どうやって、かけたの?」
私のブルーレイレコーダーのユーザープレイリストのトップの『渡辺麻友』というフォルダを再生すると、最初にこれがなるようになってるんだ。
聴きながら、夕食作ろう。
「待って、夕食食べるくらい暗くなっていれば、私も外へ出て大丈夫よ。夕食は、私が奢るわ。太郎さんのお誕生日じゃない。47歳、おめでとう♡」
ああ、この歳になってこんな幸せを満喫できるなんて、47年間生きてきて良かった。
「本気で言ってるわね。太郎さん本当に童貞なんだ」
今更そんなことに、頷いてるなんて。
「女の人達にとって、男の人は、とっくにやってるんでしょ、って諦めているものなの。京都で3年半もひとりで下宿生活していながら、女の人ひとり連れ込まなかったなんて」
以上、『麻友49』のノート、2916ページまで。
この話は、まだ続くんだけど、もう、眠くてたまらないから、続きは、明日、書くからね。
「分かったわ。おやすみ」
おやすみ。
現在2018年11月22日22時23分である。おしまい。