現在2019年12月30日20時20分である。
麻友「太郎さんって、天才!」
私「褒めてくれる?」
麻友「こんな使い方、思い付かなかった」
私「私も、今日買ったときは、邪魔なもの付いてきたな、という感じだった。でも、家に帰って、取り敢えず組み立ててみて、
『こんなの、どうするんだよ』
と思っていたとき、フッと
「目の前の本を入れたら?」
と思ったんだ。それで、大事な本から、入れていった。
麻友「『現代論理学』、『解析入門Ⅰ』、ブルバキ、ボロボロの本は?」
私「『数学基礎概説』だよ」
麻友「太郎さんの脳ミソ、ほとんどすべてね」
私「まあ、そんなところかな」
麻友「今日まで、買ってなかったの?」
私「ずるいことを、考えていたんだ。麻友さんは、どうせ、この本に写っているのだから、1冊は、もらっているだろう。だから、暮れに麻友さんに、デートを申し込んで、そのデート中に、本屋へ行き、麻友さんの手で買って、プレゼントしてもらおう、とか考えていたんだ」
麻友「調子のいいこと言って。そんな展開にはならないわよ」
私「明日は、大晦日。麻友さんの家では、どうやって過ごすのかな?」
麻友「結婚してみれば、分かるわよ」
私「今は、一人暮らしだから、私は、音楽かけながら、数学や物理学やって、21時頃薬飲んで、寝るのだろうな」
麻友「子供達のことも、考えて」
若菜「お父さん、最後まで、『Sweet』買おうかどうか、迷ってましたね」
結弦「ヤクルトさんが、1月2日来られないから、ということで、今日(12月30日)来たから、財布に、186円しか残ってなかったんだよな」
麻友「それで、どうして、買えたの?」
私「今日は、生活費の日だった。だから、1月4日までの(父母が、伊豆のみかん山の家へ行くので、1月4日までいない)生活費として、5,000円、受け取った。それで、買えたんだ」
若菜「『理科年表2020』とどちらを買おうか、迷ってたんですか?」
私「いや、迷ってない。麻友さんの載っている最後の『Sweet』を買う決心をしてたから、『理科年表2020』に書いてあることを、読んで覚えていたんだ」
若菜「覚えられるんですか、あんなにたくさん」
私「覚える必要が、あったのは、今日の問題4.の1キログラムの定義だよ」
結弦「じゃあ、問題の解答を、始めよう」
私「まず、問題から」
問題3.
連続する奇数の積に 1 を加えると偶数の平方となるか?
(青森県中学・高校教員採用試験)
(梶原 壤二『改訂増補 独修微分積分学』(現代数学社)p.19 EXAMPLE 3 より)
私「麻友さん、考えてみた?」
麻友「中学・高校教員採用試験というから、恐れをなしてたんだけど、数学の問題を解くときの基本で、取り敢えず、いくつか試してみたの。連続する奇数というから、1と3とか、3と5とか、5と7とかよね。それらの積に1を足す。
どれでも、成り立っている。
じゃあ、『偶数の平方になる』と、答えたい。でも、証明しなきゃならないのよね」
私「そうだ。どうやった?」
麻友「証明」
麻友「奇数ということは、 を整数として、 と表されなければ、ならない。 で割ったとき、 余らなければならないから。そして、連続する奇数だから、次の奇数は、 と表される」
私「良くかみ砕いたね」
麻友「さて、 と の積は、
だから、 を足すと、
となり、 という偶数の自乗、つまり偶数の平方になる。
証明終わり」
私「良く頑張った。正解だ」
麻友「太郎さんの解答を見たいわ」
私「実は、麻友さんの解答は、私の解答なんだ。
の答えは、もっとエレガントだ。
テキストの解答
連続する奇数の積は,整数 に対して .したがって,
=偶数の平方
答え なる
麻友「なんて、無駄のない、エレガントな解答かしら。太郎さんも、タジタジね」
私「問題4.も、引き続き取り上げるつもりだったけど、もう眠くてしょうが無いから、寝るね」
麻友「おやすみ」
私「おやすみ」
現在2019年12月30日22時49分である。おしまい。