相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

問題5,6(その2)

 現在2019年12月31日7時11分である。

私「昨日は、眠くなってしまって、ごめん」

麻友「薬を飲まないでいて、徹夜するより、よっぽどいいわ」

若菜「お父さんは、障害者なのですから、きちんと睡眠を取らなければ」

私「でも、未完成のものを、投稿するのは、つらい」

結弦「ガウスみたいに、完成品好みになったら、駄目だよ」

私「結弦にまで、言われてしまった」


若菜「さあ、問題始めましょ」

私「前回は、問題3.のみ、解答を書いたんだったね」

麻友「中学や、高校の、教員採用試験って、あのレヴェルなの?」

私「まさか。あれは、1番易しい問題だよ」

麻友「良かった。でも、あれくらいの問題もあるのね」

私「そうなんだ。中学や高校の教員は、あの程度の易しい問題も、生徒に出題できないといけないから、試されている」

麻友「もちろん、数学の先生の採用試験よね」

私「そうだよ」


結弦「問題4.へ、進もうよ」

私「よし。まず、問題は、



問題4.

 光の速さは、大体秒速30万キロメートルであるのを、知っているものと思う。

 現在の物理学では、真空中の光の速さは、正確に、

{2.997~924~58 \times 10^8 \mathrm{m/s}}

であると、定義されている。

 一方で、私達は、時間は、渡辺麻友スマホで、測るということにしている。

 これにより、渡辺麻友スマホで、1秒間に真空中を光が進む距離として、

{299~792~458 \mathrm{m}}

を、測り取ることが、できる。

 ここまで、分かっているとして、{1 \mathrm{kg}} というものを、粗っぽくで良いから、自分なりに定義してみよ。

 誘導に乗らずに、独自の定義をしても良い。

 なお、

{2.997~924~58 \times 10^8 \mathrm{m/s}}

などでの3桁ごとの空白は、読みやすくするためのものであり、場合によっては、5桁ごとにすることもある。

 最後に、この真空中の光の速さを、暗記する覚え歌を、作れたら、作ってみよ。



というものだった。挑戦してみた?」


麻友「やってみたわよ。{1 \mathrm{kg}} は、1リットルの水の重さとする。ただし、1リットルとは、縦横高さが、{10 \mathrm{cm}} の立方体の体積とする」

私「粗っぽくて良いと言ってあるから、それで、正解」

若菜「それで、いいんですか?」

私「後は、私が補う」

結弦「お父さんの解答を、見たいな」


私の解答

私「一応、麻友さんのスマホで、1秒を、測れる。だが、同じことを書いてもしょうがないので、現在の物理学での定義を見せよう。理科年表より」

理科年表2018

理科年表 平成30年

理科年表 平成30年

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 丸善出版
  • 発売日: 2017/11/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


より、366ページ。

SI 基本単位

SIの基本単位の大きさは、つぎのように定義される.

長さ メートル(meter,m)は,光が真空中で {1/299~792~458~\mathrm{s}} の間に進む距離である.

質量 キログラム(kilogram,kg)は質量の単位であり,国際キログラム原器の質量に等しい.

時間 秒(second,s)は,{{}^{133} \mathrm{Cs}} 原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の {9~192~631~770} 周期の継続時間である.[補則]この定義は温度 {\mathrm{0~K}} のもとで静止した状態にある {\mathrm{Cs}} 原子に基準を置いている.


私「となっている」

結弦「これ、古くない? キログラム原器は、使われなくなったんじゃ、なかった?」

私「そうだ。もうキログラム原器は、使われていない」

若菜「どうなったんでしたっけ?」

私「秒の定義は、同じだ。これを利用すれば、メートルも、定義できる。その上で、プランク定数 {h}{h=6.626~070~15 \times 10^{-34} \mathrm{J s}} が、正確に成り立つように、{\mathrm{kg}} を定義するというのだ」

麻友「どういうこと?」

私「この {\mathrm{J s}} を、明確にしないとね。{\mathrm{s}} は、秒。一方、{\mathrm{J}} は、ジュールというエネルギーの単位で、{\mathrm{J=kg~m^2~s^{-2}}} というものなんだ」

麻友「それで?」

私「真空中の光速度 {c} は、{c=299 792 458 \mathrm{m s^{-1}}} だった。だから、これの自乗で、{\mathrm{J=kg~m^2~s^{-2}}} を割ると、{\mathrm{J/c^2=kg / (299 792 458)^2}} となる。よって、{\mathrm{J s=kg~c^2/(299~792~458)^2~s}} であるから、{h=6.626~070~15 \times 10^{-34} \mathrm{J s}=6.626 070  15 \times 10^{-34} \mathrm{kg}~c^2/(299~792~458)^2~s} と、書ける。{\mathrm{kg}} だけが、定義されていないので、量子力学で、きちんと意味を持つ量 {h} (ハー)を、ぴったり {6.626~070~15 \times 10^{-34}} となるように、{\mathrm{kg}} を定めるというわけだ」

麻友「太郎さん。これは、ウソをつかない数学の一環で、やってるのよね」

私「うん」

麻友「誰に聞いても、騙されそうだけど、太郎さんなら、どこまでも、追求できる。これ、もし今後、プランク定数を実験で、測定していって、{6.626~070~151 \times 10^{-34}} の方が、正しいと分かったらどうするの?」

私「麻友さんなら、聞いてくると、思った」

麻友「答えられるの?」

私「私自身が、疑問に思ったから」

麻友「さすがね。それで、結論は?」

私「そもそも、秒は、セシウムという原子の実験で、定めている。メートルは、秒を使って定義されている」

麻友「それ以上、言わなくていい。ハーは、あのままで、秒を、実験しなくても定義できるようになったとき、物理学のその3つの単位が、確定するのね。それまでは、秒の方を場合によっては調整して、対処する訳ね」

私「そうだ。そもそも、理科年表に出ている光速度は、{299~792~458} だから、9桁の精度だ。これは、ある意味アマチュアのための定義だ。私は、『パリティ』(2008年1月号)の“標準”はいまという連載で、2008年の段階で、セシウムという原子の実験でなく、光格子時計(ひかりこうしどけい)という18桁の精度の時間を刻める時計があることを、知った。インターネットを、ググると、こんなのも、ある」

カドミウム光格子時計

www.riken.jp

雑誌『パリティ』2008年1月号

パリティ 2008年 01月号 [雑誌]

パリティ 2008年 01月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 丸善
  • 発売日: 2007/12/25
  • メディア: 雑誌


麻友「ああ、最先端は、太郎さんのさらに向こうにあるのね」

私「そういうことだ」


若菜「お二人で、突っ走っちゃって。今、紅白で、『日向坂46』が、歌ってたのに」

結弦「お父さんにとって、女の人は、お母さんだけだからな」

私「ホーキングや、ナッシュ・ジュニアや、乙武洋匡さんみたいに、私は、他の女の人にまで、手を出すことはないだろう。麻友さんのような人は、初めてだし、今後も、こんなことは、ないだろうから」

麻友「最後の、光速度の覚え歌というのは?」

私「こんなのを、考えたんだ。{c=2.997~924~58 \times 10^8 \mathrm{m/s}} だろう。だから、ちょっとルパン三世になったつもりで、

 『憎くなく不二子や、1億人の美女が好き』

2.99792458 {\times 10^8}

と」

結弦「なるほど、不二子か」

若菜「{10^8} を、1億人の美女と、しましたか」

麻友「この語呂合わせ、憎くなく不二子までは、進むけど、8の処理に、困るのよね。太郎さんに、『色男で賞』を、あげましょう」

若菜「お父さん、褒められましたよ」


麻友「ところで、聞いておきたいんだけど、今までは、ハーって、どうやって実験して決めてたの?」

私「もう、あの本も、古いけど、『場の量子論を制覇しよう!』で、『量子力学概論』を読んで行っている。そこでやったように、振動数が {\nu} (ニュー)の光の光子1個のエネルギーが、{h \nu} (ハーニュー)だから、振動数とエネルギーを、丁寧に測定して、決定できる」

麻友「あっ、そうか」

私「もちろん、プランクが最初に予想したのは、{6.55 \times 10^{-34} \mathrm{J s}} だったようだけど」

麻友「最初は、それくらいよね」

私「これで、解答になったかな?」

麻友「通常は、1リットルの水の重さでいいのよね」

私「もちろん」


若菜「1問の解答に、4,062文字費やすなんて、本当に、ラヴレターですね」

結弦「次の問題は?」



 問題5.

 {\sqrt{3}}無理数である事を証明せよ.

                (岩手県高校教員採用試験)

                (梶原壤二『改訂増補 独修微分積分学』(現代数学社)p.20 問.14 より)


 問題6.

 1メートルという長さを、物差しや、メジャーがなくても、大雑把に測る方法を、探してみよ。(余り悩みすぎなくて良い)


麻友「問題を解いてみると、新しい発見があるわね」

私「2問くらいが丁度いいだろう」

結弦「こっちも助かる」

若菜「私、もっと続けて欲しいです」

私「分かったよ。今日は、眠いから、もう寝るよ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

私「おやすみ」


麻友「もう22時27分よ。早く寝てね」

私「うん。おやすみ」

麻友「おやすみ」

 現在2019年12月31日22時28分である。おしまい。