現在2021年1月18日18時37分である。
麻友「えっ、どうしたの、いきなり」
私「私、認知症が、進んでいるみたいなんだ」
若菜「お父さん。まずは、落ち着いて、いつものように、説明してください」
私「私の記憶が、あまり信じられないな、と、思うようになったのは、ここ3年くらいのことなんだ。麻友さんに、得意になって、数学の説明してて、『あれっ、これに似た話、前にも書かなかったっけ?』と思って、ブログを検索すると、もう書いてあったりして、『恥ずかしー』なんていうことも、あった」
麻友「それは、他の人でも、あるわよ」
私「自分でもそう思っていた。でも、日増しに、そういうことが、増えてきていた」
結弦「でも、ちゃんと、生活しているし、認知症というのとは、違うんじゃない?」
私「私が、絶望的だと気付いたのは、一昨日だ」
結弦「一昨日、何かあったっけ?」
私「『ブルバキとランダウ』のブログに、『数学原論(その16)』という投稿を、書いた日だ」
結弦「それで?」
私「あの中で、
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私「うーん。今日、マックで以前から知り合いの人に会ったとき、その人の知り合いの人から、私にこの本を渡して欲しいと、受け取ってきましたと、この本を、渡された」

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という、一文が、あるだろ」
若菜「覚えていますが、特に、拘るほどではないように、思いますが」
私「その、何でもない、『今日』という言葉を、私は、どう書くべきか、散々迷ったんだよ」
結弦「『本日』とか、『きょう』とか?」
私「違うんだよ。『昨日』なのか、『今日』なのか、思い出せなかったんだよ!」
麻友「えっ、本当は、昨日(1月15日)なの? 今日(1月16日)なの?」
私「それは、その日でさえ、思い出せなかったのだから、今日(1月18日)になってしまっては、もう確かめるすべはない」
麻友「でも、太郎さんは、そのブログ記事にも、昨日の『微かな応援』という記事にも、認知症だ、とかいうことは、書いてこなかったわ」
私「自分でも、認めていいか、迷っていたんだよ」
若菜「認知症かな?って?」
私「そうしたら、更に、追い撃ちをかけるようなことが、起きた」
若菜「なんですか」
私「麻友さんは、気付いてなかったけど、昨日の『微かな応援』で、私が、映画『君の名は。』の、話をした後、
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私「それから、1年ほど経って、家族で会ったとき、妹が、
『今度、『君の名は。』を、テレヴィでやるよ。あれ音楽が、結構いいんだよね』
と言った。この話は、以前、『心の科学とアニメ『君の名は。』』という投稿でも書いた」
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と、書いている。この、
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この話は、以前、『心の科学とアニメ『君の名は。』』という投稿でも書いた
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という一文は、そこまで、『君の名は。』について書いてきて、
『あれっ、これについて、以前に書いてるってことないか?』
と、思って、ブログ内を検索したら、妹のことも全部書いてあって、なんだ、麻友さん知ってるのか、と思って書き足したものなんだ」
麻友「自分自身が、認知症(つまり、ぼけよね)であることを、自分で論証できる太郎さんも、すごいけど、これから、どうすんのよ」
私「認知症って、どれくらいの速さで進むものなんだろう?」
麻友「それは、お医者様に聞かなきゃ、分からないわね」
若菜「でも、今日のことも、昨日だったか今日だったか分からない、というのでは、ちょっと、更に進むと、危ないですね」
私「さすがに、その日のことかどうかまで、忘れるのは、恐い。でも、実際に、一人暮らしできているし、この投稿のように、論証もできている」
麻友「どうして、そこまで、なっちゃったのよ」
結弦「最近、ポートへも行ってないね」
若菜「あっ、新型コロナウイルスの影響も、無視できませんね」
私「そっかー、もっと前に、たたいておかなければ、ならなかったか」
・・・
私「分かった!」
麻友「どうしたの。いきなり」
私「認知症だって、悪くなる一方とは、限らない。そもそも、私は、ボケ防止の方法として、『辞書を引く』『ひとりでも楽しめるゲームを見つける』の2つを、持っていた。辞書は、これまで通りひく。そして、私に取ってのゲームは、数学だ。数学バンバンやって、さらに、新型コロナウイルス撃退法を、見つけよう」
麻友「じゃあ、この投稿の題は?」
私「本当に、何でもするから、麻友さん、会ってよ。9月に買って、半分くらい見た後、ブルバキの並びに、乗せておいた、『渡辺麻友アーカイブス』3カ月ぶりくらいで、開いたら、麻友さんの新鮮な写真が、嬉しそうに飛びだしてきた」
麻友「今は、写真で、満足できるのね」
私「私、ボケちゃうよう。ボケた後では、意味ないんだよう。会ってよう」
麻友「ブログどうするの?」
私「麻友さんに、やめてと言われたら、やめるよ。それまでは、続ける」
麻友「そういうことか。太郎さんに取っては、備忘録でもあるから、大切なのね。それを、破壊してでも、私に会いたい。分かったわ」
若菜「今日は、取り敢えず、寝るべきでしょうね。おやすみなさい」
結弦「今度は、ボケを科学するか? おやすみなさい」
麻友「私と太郎さん。23歳離れているということは、私が看取るというのは、当然なのかしら?」
私「本当に、人が死ぬものなのかどうか、そこまで疑ってかかるのが、科学だよ。おやすみ」
麻友「死ぬなんて当然じゃない。おやすみ」
現在2021年1月18日21時04分である。おしまい。