相対性理論を学びたい人のために

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NJについての書き直し(その5)

 現在2021年4月18日19時40分である。(この投稿は、ほぼ2413文字)

麻友「また、古い話を」

私「機会を逸して、書けずにいたんだ」

若菜「NJ(エヌ・ヨット)でしたね。覚えていますよ」

私「このJとかIとか、NKとかLKなんだけどもね、ずっと、

NKは、ドイツ語の natürlicher Kalkül の頭文字で、

LKは、ドイツ語の logistischer Kalkül の頭文字だと、信じ込んでいたんだ。

ところが、研究が進んで、とうとう『証明論』に、手を出した」

結弦「お父さんの蔵書に、『証明論』なんていう本は、ないよ」

G. Takeuti : Proof Theory

Proof Theory: Second Edition (Dover Books on Mathematics)

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  • 作者:Takeuti, Gaisi
  • 発売日: 2013/02/20
  • メディア: ペーパーバック


私「これだよ」

若菜「それは、かなりレヴェルが高いのでは?」

私「それは、分かっている。でも、高階論理におけるカット消去定理を示し、結果として実数論(解析学)の無矛盾性を導いている本は、なかなか見つからないんだ」

麻友「いつ、それを読もうと、考えているの?」

私「これは、完全にヲタクの世界だから、ブルバキが終わってからで、良いのではないかと、思ってる」

結弦「ブルバキだって、ヲタクみたいだけどな」

私「それは、読んでからのお楽しみだ」


若菜「『NJについての書き直し』の5回目なんですから、終わらせましょう」

私「前回、

(1)以下の {3} つの論理式は、{\mathbf{NK}} の定理である(つまり、仮定のすべてが落ちている、演繹図の結論になっている)ことを、証明する。
{
L_1 ~~A \Rightarrow (B \Rightarrow A)\\

L_2 ~~(A \Rightarrow (B \Rightarrow C)) \Rightarrow ((A \Rightarrow B) \Rightarrow (A \Rightarrow C))
\\

L_3 ~~(\neg B \Rightarrow \neg A) \Rightarrow (A \Rightarrow B)\\
}

{3} つのうちの、{L_1} と、{L_2} を証明した」

結弦「じゃあ、{L_3} を証明して」

私「

{
L_3~~\\

[\neg B]^{1)} ~~~[\neg B \Rightarrow \neg A ]^{3)}\\
\rule{4cm}{0.3mm}\\
~~~~\neg A~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~[A]^{2)}\\
\rule{8cm}{0.3mm}\\
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~\neg A \wedge A\\
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~\rule{2cm}{0.6mm}\\
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~A \wedge \neg A\\
~~~~~~~~\rule{4cm}{0.3mm}1\\
~~~~~~~~~~~~~\neg B \Rightarrow (A \wedge \neg A)\\
~~~~~~~~~~~~\rule{4cm}{0.3mm}\\
~~~~~~~~~~~~~~~~~ \neg \neg B\\
~~~~~~~~~\rule{4cm}{0.3mm}\\
~~~~~~~~~~~~~~~~~~B\\
~~~~~~\rule{4cm}{0.3mm}2\\
~~~~~~~~~~~A \Rightarrow B\\
~\rule{5cm}{0.3mm}3\\
 ~~(\neg B \Rightarrow \neg A ) \Rightarrow (A \Rightarrow B)\\

}


と、{L_3}が証明できた」

麻友「あー、ちゃんと、証明できるんだ」

私「本当は、『現代論理学』の25ページから、否定の記号(『~』から、『{\neg}』)とならばの記号(『{\supset}』 から、『{\Rightarrow}』)の書き換えをしただけで、丸写ししたんだ」

麻友「太郎さんでも、その程度か」


若菜「今日の最初に、NKやLKが、何の略かという話が、ありましたが」

私「それがね、Proof Theory の第1ページを開いたら、

LK( logistischer klassischer Kalkül )

LJ( logistischer intuitionistischer Kalkül )

と、書いてあるんだ。これを、受け入れると、LKのKも、NKのKも、Kalkül の頭文字じゃなくて、klassischer (古典)の頭文字だということになる。intuitionistischer (直観主義)は、花文字のLIが、LJに化けたという話は、前したね」

若菜「そうすると、NKとNJは?」

私「

NK( natürlicher klassischer Kalkül )

NJ( natürlicher intuitionistischer Kalkül )

で、natürlicher は、比較的自然なという意味なんだ。ナチュラルということだよ」


麻友「太郎さんも、日々前進してるのね。それで、証明は全部終わったけど、纏めてくれない?」

私「そのつもりだったけど、もう、21時30分だ。しかも、明日通院だ。まとめは、次回にするよ」

若菜・結弦「じゃあ、おやすみ」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2021年4月18日21時32分である。おしまい。