現在2021年5月2日20時50分である。(この投稿は、ほぼ1923文字)
麻友「マンションの帰り、凄い虹だったわね」
私「49年、生きてきても、あんなの、見たことなかった」
麻友「その様子を、もう少し、語ってよ」
私「まず、普通の大きい虹が、一本。これが、主虹(しゅこう、または、しゅにじ)。その外側に、これは、物理学を学ぶと、出て来るんだけど、色の並びが逆の、副虹(ふくにじ)が、ハッキリ見える。どうせ、すぐ消えるだろうと思ってたら、消えないので、スマホを、持ち出す。ところが、もの凄く反応がのろくて、カメラが起動しない。10秒かけて、やっとカメラに、1枚、もう1枚。そばで見ていた、お婆さんが、孫に、『3本見えるねえ』と言っているので、見直すと、副虹の更に外側に、かすかに、虹がもう1本。改めて、もう2枚、写真撮って、『虹が、赤、オレンジ、黄色、黄緑、紫って、数えられるほど、じっと消えなかったのは、初めてだよ』と、麻友さんに、マスクの中で、つぶやいて、マックへ向かった、という次第だったんだ」
麻友「虹は?」
私「出てたよ」
麻友「途中で、引き揚げたの?」
私「だって、いつまでだって、出てる感じだったのだもの」
麻友「そんなに、揺るがない、虹だったのね」
私「うん」
麻友「じゃあ、シミュレート、再開しましょう」
麻友「生活費、いくら受け取ってきたの?」
私「3日分の生活費、2000円と、夕食のために1日500円ずつ、1500円で、合計3500円」
麻友「私のは?」
私「これだけあれば、二人で、3日くらい、食べられる。あっ、そうそう、来るとき、もし、三菱UFJ銀行のインターネットバンキングみたいに、オンラインで、貯蓄額が見せられるものを、一応パスワード確認してから、来て」
麻友「どうして、そんなものが?」
私「父は、かなり、吝嗇だから、お金ちょうだいといって、くれることは、子供時代からほとんどなかったけど、必ず返せるあてがあるから、貸して下さいと言えば、場合によっては、貸してくれる可能性がある」
麻友「お父様を、説得できるなら、そもそも、なぜ、駆け落ちするんだっけ?」
私「麻友さんのお父様か、日本国か、秋元康さんを、納得させるんだろ」
麻友「あっ、そうか。目的を、忘れかけてた」
私「真面目に、シミュレートやってよね」
麻友「はい」
私「さすが、特待生。良いお返事」
麻友「随分、話してて、時間経ったわね」
私「これで、スカイプの会議は、取り敢えず、終えよう。どうせ、明日会ってみれば、新しい現実が、待ってるのかも知れないし」
麻友「今どき、駆け落ちなんて、本当にする人、いるのかしらね」
私「やってみて、駄目かも知れない。不可能だと分かるのも?」
麻友「『成果』ね。糸川英夫さんの」
私「『はやぶさ2』、本当に活躍しちゃってるよ。あのとき、
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はやぶさ2が作られるようになるためには、2020年まで、待たなければいけないのかな? でも、今回のように、また2年とか、3年とか伸びたら、もっと先になるのかも知れない。
まゆゆ、と、私の恋は、その頃まで、今のまま、ということは、ないよね。
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(『はやぶさ(その2)』という投稿の中の言葉)
と、書いたのに、あのときのまま、じゃないか」
麻友「じゃあ、夕食食べて、寝て。明日、10時ね」
私「分かった」
私「今日の、シミュレートは、ここまで」
麻友「本当に、夕食まだなのね。サンドイッチ、買ってきたのに」
私「うん」
麻友「サンドイッチって、忙しいとき、食べるものなのに、書き終わって、ゆっくり食べるなんて、何か、笑える」
若菜「そういう、混沌? カオス? を持っているのが、お父さん」
結弦「そんなこと言うと、『定義も知らずに、カオスなんて言葉、使うな』って、怒られるぞ」
麻友「いいこと、言った。そうか、駆け落ちって言葉の定義を、私達は、拡大するわけなのね。そうよね、太郎さん」
私「うっ、ぐっ、ゴックン。本当に、食べてるんだから、いきなり、そんな、難しい話、振るなよ」
麻友「じゃあ、翌朝、どうなるかしらね。おやすみ」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
私「おやすみ」
現在2021年5月2日22時24分である。おしまい。