現在2006年7月30日22時02分です。
本文は2ページの順序のところまで進んだけど、そこで止まって、附録1の説明をすることにしたんだった。それでは始めよう。
附録 1 集合
aが集合Aの元であることをa∈Aで表す。
読者注)
「集合」とは何か? というのは大問題である。これについては皆さんも色々聞いているだろう。今は、余り追求しないことにする。いずれ大がかりに集合論について述べる日が来るだろう。
ところで、“∈”という記号の由来についてだけは、書いておこう。aが集合Aに存在する、Exist、というののEから来ているそうである。
注終わり)
Pが集合Aの元に関する性質であるとき、PをみたすAの元x全体の作る集合を{x|P}または{x∈A|P}と記す。
読者注)
Pでは分かりにくいと思うので、具体例を書いておこう。Aとして1から10までの整数を考えておくと
{x|2≦x≦4}
というのは、2と3と4からなる集合である。これを
{2,3,4}
とも書くことは、知っている人も多いだろう。これはまた、
{x∈N|2≦x≦4}
と、書いても良い。
注終わり)
二つの集合A,Bに対し、任意のa∈Aがa∈Bをみたすとき、A⊂B(またはB⊃A)と記し、AはBの部分集合という。
読者注)
“⊃”という記号については、少し注意を要する。数学の本では、部分集合であることを表す記号なのだが、記号論理学の本では、これが、数学で「ならば」を表す、“⇒”の意味に使われることがあるからだ。なぜ、A⇒BをA⊃Bと表す本があるのか、私は知らないのだが、「AからBが導かれる。」というのをA⇒Bで表し、「AならばB」というのを一つの命題として表すとき、A⊃Bと表す。というように、記号論理学では、二段構えで捉えているのだろうか。
私達は、⊃を部分集合を表すものとして一貫して用いる。
注終わり)
A⊂BかつA⊃Bのとき、A,Bは一致する(または等しい)といいA=Bと記す。
読者注)
ここで、“=”の定義が与えられているのである。イコールとは、集合の中味が等しい、ということなのだ。そうすると、集合ではない、1や2について、
1+1=2
とするのは誤りか? 実はそうではない。集合論では、1や2も集合として、作っていくのだ。だから、集合1から演算+を用いて得られる1+1という集合と、2という集合は、中味が等しく、イコールで結べるのだ。
しかしそこまで集合論を学んでいくのは、かなり骨の折れることではある。まあいずれしっかりやろう。
注終わり)
一文一文に注を付けているので、膨大な量になっているが、まだ5行しか進んでいない。
今日はここまで。
現在2006年7月30日23時06分です。おしまい。