相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

ほとんど一月ぶりです

 現在2005年8月9日1時8分です。
 いやー、ご無沙汰しました。ほとんど一月ぐらい更新できませんでした。そのわけは、聞いてくださいよ。ウィルスにやられたんです。コンピューター・ウィルス!
 パソコンがインターネットに繋がりにくくなってしまって、やっと数日前に回復しました。
 本当にこの一月くらいは大変でした。
 
 さっきまで、ポール・モーリアのCDを聴いていたんですが、今は、モーツァルトの曲がかかっています。ポール・モーリアなんて言うと、私の父の世代の人は、懐かしいなあ、なんて思うんでしょうけど、今の若い人は余り知らないですよね。私は、父が、ポール・モーリアのものすごく音の良いレコードを持っていたので、このCDを聴くときは、レコード盤がまわっているところが、目に浮かびます。45回転だったなあ、確か。「シバの女王」「恋はみずいろ」「オリーブの首飾り」なんかが、ものすごく生々しく聴こえたっけ。33 1/3回転のレコードより音が良いんだよね、スピードが速いから。
 今の若い人は、レコードなんて、化石のように思っているだろうけど、ほんのちょっと前までは、LP(Long Playing)の時代だったし、その前は、私は知らないけど、SPの時代だった。SPというと Short Playing の略かと思う人もいるかも知れないけど、LPの無い時代なんだから、これは Standard Playing の略なんだよね。
 そして、今日はもう一つレトロな話題をする。今、聴いているモーツァルトの曲は、オトマール・スウィトナー指揮のシュターツカペレ・ドレスデン演奏による、交響曲第40番と第41番のCD。この41番には、非常に深い思い入れがあるので、私はこのCDを買ったのである。
 私の家には、レコードもあったが、もう一つ、オーディオファンにはたまらないものがあった。それは、オープン・テープ。あの大きなリールがくるくる回っているところを見るのは、レコードともまた違った趣のある、贅沢であった。
 2トラック38(サンパチ)という、個人が楽しむアナログとしては、最高の音質を持った、音響設備。私の父は、私のためにではなく、自分の趣味で、そんなものを持っていたのだが、私としては幸せな子供時代を送ったものである。ヴァイオリンも習わせてくれたし、そんな子供時代があったからこそ、今の私は、色んな音楽を、本当に、自然に受け入れて、音楽に満ちあふれた生活を送っているのだろう。
 ところで、そのオープン・テープで、2トラック38であったのが、このスウィトナーの41番とヘルベルト・ブロムシュテットの「田園」だった。今から20年前に、それらのテープは、一巻2万円した。だから2曲で、4万円分あったのだ。
 他にも、4トラックの19cm/sのオープン・テープは、いくらでもあったが、この2曲とは、音質がまるで違った。
 父はオーディオ・マニアだったので、もちろん真空管のパワー・アンプを自作していたのだが、そのアンプで聴く、モーツァルトの41番は、格別だった。
 真空管のアンプというのは、故障しても、メーカーに治してもらうことも出来ないので、私は現在は使ってないが、ディジタルの5.1chのスピーカーで、いつも音がよい、音がよい、と思って聴いているのだが、たまに、実家に帰って、父のアンプで聴いてみると、
「あっ! 音が柔らかい!」
と、びっくりするのだ。あれには5.1chもかなわない。
 話がそれたが、スウィトナーの演奏は、第1楽章の第1音から冴えている。私は、クーベリックの41番も持っているのだが、この第1音に関する限り、比較にならない。
 そしてやっぱりこの曲は、終楽章が良くないと、話にならない。35歳で死んだ、モーツァルトの書いた交響曲の最後の楽章。スウィトナーは、ぐんぐんとばす。ブルーノ・ワルターがコロンビア交響楽団を振った演奏も聴いたことがあるが、ゆったりとしたテンポで、それはそれで良かったが、やはりこの曲は、ハイテンポで、進んでもらいたい。
 最後までテンポを落とさず、この、私が英雄の次に、好きな曲を、見事に演奏しきってくれる。
 私が2番目に好きな曲となったのは、この曲の素晴らしさだけでなく、音質の良さもあったのかも知れないが、この曲が、古今東西交響曲の中で、最も素晴らしい曲の一つであることは疑いようのない事実だろう。現在では、その素晴らしい演奏が、たった千円で手にはいるようになった。しかも、おまけと言っては申し訳ないが、交響曲第40番も一緒についてくるのだから、技術の進歩には頭が下がる。
 そんなわけで、今では、CDとICの5.1chアンプでスウィトナーの41番を聴くようになった、私であった。
 
 さて本題に入ろう。
 と言いたいのだが、前回、
 
    
  
 
の収束することの定義がないが、と書いたところが少し、引っかかった。
 定義がないのではなく、証明がないと言うべきであった。あの時は深入りしたくないと言って逃げたが、先日、高木 貞治(たかぎ ていじ)の解析概論を読んでいたら、証明が出ていた。この本は、昔は、解析学の本と言ったら、この本くらいしかなかったので、私の先生の世代になると、参考文献にあげる人が、ものすごく多い。確かに名著ではあるが、現在これで勉強しようとすると、少し時代遅れになる。他のもっと新しい本で一通り解析学を学んだ後、この本を手に取るのが望ましい。と、森 毅(もり つよし)が書いていたのを思い出した。
 そこで証明。
 aの有理数乗については、私達の教科書に書かれているとおりでよい。さて、これが単調性を持つこと。
 m     p
 -  <  -
 n     q
の時、
 
 
   m          p
   -          -
   n          q 
a < a
 
を示したい。そのためには両辺を、n*q乗すればよい。
 m*q<p*nであることは、分数の大小から分かるから、この不等号は成立する。
 そういうわけで、有理数を定義域とするとき、この関数は、単調増加である。もちろんa>1の場合の話だが。0<a<1の場合は単調減少である。a=1なら定数だし。
 さて次に連続性。任意の ε に対し |x-b|<δ ならば、
 
 
     x           b
|a - a |<ε
 
 
となるように δ を選べるかどうか。これはやっかいそうだが、実は、
 
 
 
     b    x-b
|a(a-1)|<ε 
 
 
と変形すると、先が見えてくる。そう、x>bの時は、
 
 
  x-b         b
a <ε/a +1
 
だしx<bの時は、
 
 
  x-b              b
a >1-ε/a
 
だから、37ページで出てくる対数というものを用いると、
 
 
 
               b   
x-b<log|ε/a +1|
 
ぐらいになっていればいいことが分かる。実際には、これは、xがbよりどこまで大きくなって良いかを表している。だから、bが負の場合も含めて
 
                |b|
|x-b|<logε/a +1|
 
 
となっていればよい。
 
            |b|
 δ=logε/a +1|
 
と定めれば、この δ について、
 
|x-b|<δ ならば、
 
 
     x           b
|a - a |<ε
 
 
となるのである。
 以上で、有理数を定義域とするとき、指数関数は、連続であることが示された。
 単調増加であり、連続であるのだから、有理数の間にある、無理数についても、極限を取ったとき、ただ一つの実数が定まる。これを厳密に証明するには、この本の20ページで、これは証明せずに使いますよと言った、実数の連続性の結果を用いる。これは証明できないのであって、公理なのであるが・・・
 有界な単調増加数列は収束するということから、極限があることがまず分かり、次に極限が2つあったら、それは極限とは呼べないので、1つの数に収束することが分かり、最後に、どんな有理数列で近づいていっても同じ数に行くことから、一つの実数が定まることが分かる。
 そこからさらに発展して、実数の関数としてみたとき、単調増加な連続関数であることを証明することが出来る。
 と、ここまで書いてきて気付いたのだが、関数が連続である、ということの定義は、46ページでやるのだった。私はちょっと先取りしすぎたようだ。どうもごめんなさい。今日のところが分からなかった人は、47ページあたりを読んだ後、復習してください。
 
 今日は本文は進めず、前回逃げてしまったところをちゃんとおさらいしました。古いことをいつまでもやっているのは、必ずしも良いことではありませんが、2トラックサンパチの一曲2万円のオープン・テープを真空管のアンプで聴くという贅沢をする余裕が、いつまでもあると良いものですね。
 現在2005年8月9日3時38分です。終わりにします。お休みなさい。