相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

小林りんさん、しごくなあ

 現在2017年10月18日18時40分である。(この投稿は、ほぼ21825文字)

 私は、昨日、ほとんどお金も持たずに、東京の新橋で開かれた、“EUの法律の専門家”のアルベルト・アルマノという人の、『ミートアップwithアルベルト・アルマノ』という会合に出席してきた。

 ミートアップ({\mathrm{meetup}})とは、形式ばらない集まりというような意味である。

 アルマノさんが、政治に対して、市民団体などが、ロビー活動と呼ばれる、請願をしたりして、社会を良くしていこう、という活動の過去の事例を説明してくれることになっていた。



 という真面目な話題なのだが、真面目な記事なら、他にも記者さんが来ていたので、その人が書いてくれるだろう。

 やっぱり、ここは、いつもの麻友さんにしゃべってもらった方が、絶対面白くなるはずだ。

 そこで、麻友さんに加わってもらうことにする。


「太郎さん、『大冒険でした』なんてツイートしてきたけど、本当にお金持ってなかったんでしょ」

 うん。本当になかった。

「どこまで、なかったの?」

 そもそも、このミートアップというかミーティングのことを、あの小林りんさんが、ツイートしてきたときから、2000円だったら、当然生活を圧迫するなと分かってた。

「その2000円は、どうしたの?」

 月曜日(10月16日1時24分)に、後で説明する、りんさんの2度目のツイートがあったとき、1,239円しか財布になかったんだ。

 でも、月曜日、いつもの訳しているホーキングとエリスの本のゼミをやって、その後、母から、3日分の生活費2,000円をもらえるあてがあった。

「でも、それ全部使っちゃうことに、なるじゃない」

 そうなんだよね。

 だから、母から、もうちょっと受け取れるように、なんとかしようとか思いながら、月曜日にミートアップに、申し込んだ。

「前日なんかに申し込めるの?」

 これも、頭にあったんだよね。30人だけの枠が、前日までに埋まっている可能性は高い。だから、もし、前日になってから申し込んで、申し込めたら、神さまが、

『行ってこい』

と、言ってるんだろうな、と思って申し込みボタン、タッチしたんだ。

「そうしたら、申し込めちゃったのね」

 そう。


 月曜日(2017年10月16日)の9時頃、取り敢えず、申し込みをして、ゼミに向かった。

「最近、ホーキングとエリスの本が、進んでないと言ってたけど、まだ、改善の見込みは、ないの?」

 戦友と、

『このホーキングとエリスの本、初めに思っていたより、かなり難しいね』

と、認識を新たにしているんだ。

 例えば、

{\mathrm{congruence}}

という単語は、普通、『合同(ごうどう)(形が同じという意味)』と、訳すのだけれども、実は『リーダーズ英和辞典』をひいてみると、一番最後に、『(線の)叢(そう)』という意味があったりする。

「ちょっと待って、そのそうって何?」

 麻友さん『叢書(そうしょ)』って言葉、知らないかなあ? 『大阪に東洋1の撮影所があった頃(新なにわ塾叢書)』というように、本のシリーズのことを言うとき使うんだ。

「じゃあ、線の叢(せんのそう)って、どういう意味?」

 『線の集まり』って、ホーキング達は言いたいんだろうね。

「もし、まさにその辞書ひかなかったら、意味が分からないなんて、そんな言葉使っていいの? ホーキング達?」

 うーん。あの本は、1973年初版の本だ。英語自体が変わってきているのかも知れない。


「どうりで、進まないわけよ。それで、ゼミが終わった後、お母さまのところへ行ったの?」

 母のところへ行くというか、夕食を食べに行って、3日分の生活費2,000円を受け取った。

「余分には、もらえなかったの?」

 こういう時、私は、

『お金が必要だから、余分に渡してくれ』

とか、そういう方向に熱心になって、肝心のミートアップに注ぐ力を、奪われたくないんだよね。

「じゃあ、2,000円だけ」

 うん。

 夕食後、ファミリーマートへ行って、送金。

 夕食後に、あの睡眠薬飲んでるから、家に帰って、バタンキュー。

「それで、2,000円使っちゃってるんでしょ、鶴見から新橋の交通費は?」

 当然それが、問題になるよね。

 ここでも、神さまが味方したな、と思うのは、先週だったら月曜日が祝日だったから、ガストでのゼミの時、日替わりランチを選べなくて、1,200円くらいかかったのに、今週は月曜が平日で、754円の日替わりランチを選ぶことができた。しかも、会計時に、スタンプが貯まっているので、割引しますと言われ、714円になった。

「そんなこと、言ってるけど、新橋までいくらなの?」

 302円。

「いったい、いくら持って、新橋に向かったの?」

 ゼミの日替わりランチのお陰で、525円財布にあったが、これでは足りない。

 私が、色んな時、手品をやってみせるとき、100円玉を10枚見せるんだけど、この10枚のうち、2枚だけが、本物の100円玉なんだ。

「その手品用の、本物の100円玉を、持って行ったっていうの?」

 そう。725円あれば、往復できる。

「計算上はね。でも、そもそもSuicaにある程度、入ってないの?」

 川崎で、ゼミをやって、戻った段階で、11円しかSuicaになかった。

「はーっ。じゃあ、交通費604円で、725+11-604で、132円しか、余裕がなかったのね。よくそれで、行くわね。どうして、そんなに、行きたかったの?」

 いつも言ってるように、私が、ただ一つの理由で、何かをするということはまずない。


「いくつか、理由があるのね?」

 まず、いちばんの理由は、今の、まさに今、社会の最先端にいる人達が、どんなツールを使って、どんな事をしようとしていて、それが、どの程度うまく行ってるのか? という、障害者になっていて、社会に直接触れる機会の少ない私に取って、なかなか知ることのできないことを、知りたかったというものだった。

「例えば、みんなどんなツールを使ってた?」

 そもそも、ミートアップの最初に、free WiFi (フリーワイファイ)(インターネットの無線LAN)のパスワードが通知され、参加者が自分のノートパソコンを操作しながら、会議を聞いている。

「パソコン自体は、目新しくないけど、それを、会議中も、手を動かして、操作しているというわけなのか」

 そう。私が、放送大学にいた頃は、まだそんなこと、なかった。

 ただ、本当のことをいうと、国連などでの会議では、もうとっくの昔から、出席者がパソコン使ってたのかも知れない。

 私が、やっと今頃、そのことに気付いたというわけだ。


「じゃあ、どんなことを、しようとしてた?」

 それは、ちょっと一口には、言えない。

 それぞれの人が、それぞれに、課題を持っていて、進行状況もまちまちだから。


「じゃあ、行きたかった理由に、戻りましょうか」

 2番目の理由は、

『小林りんさんを、応援しよう』

というものだった。

「もう、小林りんさんに、嫉妬したりしないから、安心してしゃべりなさいよ。小林りんさんと、どうつながってるの?」

 最初は、『2人の素敵な女の人』という記事で書いた、カンブリア宮殿で見た、というものだったけど、りんさんとは、ツイッターでのやり取りがその後もある。

「どんな?」

 ちょっと失礼なツイートだけど、こんなことをツイートした。



2017年3月31日のツイート



小林りん様。公文国際学園に受かった姪が3年間受験でちやほやされていた反動で弟が最近大事にされていると不平を言い出しました。母が『弟の方が大事にされるのは弟の方が人柄が良いからよ』と言ったら姪が『その通りだ』みたいな顔をしました。これは許せん。(続く)



小林りん様。私は言いました。『人柄っていうものはな、良いとか悪いとか決まってるものじゃないんだ。自分で作っていくものなんだよ』と。
以前からりんさんを尊敬しているのは子育てを両方のご両親が手伝ってくれていることです。人柄の良さの表れでしょう。(続く)



小林りん様。今回書き始めたのは、イェール大学のYale World Fellow 2017の16人に選ばれたことに、おめでとうございます、というためでした。でも、行政や政策には明るいけれども、物理学の苦手な(そう思う理由もあります)りんさんに、(続く)



小林りん様。世界中の他のリーダーにはない、物理学の武器を渡してみようかと思い付いたのです。このアイディアは、まだ完成していないので、誰も使えません。ここはまだ建設中というところが、一杯あるので、私自身使えません。でも、ペストが起こったら人が(続く)




小林りん様。たくさん死んで、偶然抗体ができた人が一部生き残るのを待つしかない、という時代のリーダーと、一部やっかいなものは残っているけど、ガンになってもエイズになっても、集中治療室に放り込めば、何年も生かすことができるという時代のリーダーとでは(続く)




小林りん様。やっぱり思い付く発想が違うでしょう。そして、今から20年たつまえに人類は、その新しい世の中に住むことになるのです・・・と、ずらずらと書くのは嫌です。でも、忙しいりんさんには、私の長文を読む時間はない。8月までに時々ツイッターで説明します。




「えっ、太郎さん、小林りんさんに、私とは別に、物理の講義してたの?」

 小林りんさんは、東京大学に受かっているくらいだから、麻友さんへの講義より、さらに進んだことを、話してたんだ。

「でも、太郎さんの話って、いつもの雲をつかむような話でしょ。りんさん、喜んでたのかなあ?」

 何はともあれ、4月10日になって、りんさんが、次のツイートをした。一般向けのツイートだけど、私は、はっとした。



2017年4月10日の小林りんさんのツイート

「常識人は、社会に適応しようとする。非常識な人間は、社会を自分の信じる方向に変革しようと行動する。あらゆる進化が、非常識な人間によってもたらされる所以である。」ーバーナード・ショー(生徒達にも、後者であって欲しいと願いつつ。勿論その方向が社会の利益に適っていなければいけませんが)



「太郎さん、りんさんが、いいよって、言ってくれたと思ったのね」

 こういう時は、間違っててもいいんだよ。ツイートで、人が死ぬわけじゃないんだから。

「それで、ツイートを開始したのね」

 そう。以下のように始めた。



2017年4月11日のツイート



小林りん様。先月末私のアイディアを少しずつ説明します。と書いてから10日たちました。りんさんは忙しい方ですから、私にまで気を配れないのは分かっていましたが、私の方は準備していました。まず私が考えていたのは、どうやったらアイディアが伝わるか?(続く)




小林りん様。これには一つ王道があります。私が考えたとおりを辿ってもらうのです。私が高校時代に、現代の抽象的な数学の必要性を疑い、何もないところから矢ヶ部巌『数Ⅲ方式 ガロアの理論』で、ルフィニ/アーベル/ガロアが、群論を作っていった過程を(続く)




小林りん様。学んでいったときのように、どんなに難しい山にでも登れます。
 前置きはそれくらいにして、登山を始めましょう。起点は、私が精神科から退院し、ものすごく頭が回転していた、2015年3月4日18時32分に置くことにします。この時間に私は(続く)




小林りん様。ブログに、『この世界の本当の姿は?3』という投稿を始めました。
 この投稿を取り上げたのは、これを書きながら私の頭が整理されて行ったからです。
 私は書きます。

『では、ひとが生きるとは、どういうことか。
 大学にいたとき、(続く)




小林りん様。分子生物学の先生にこの難問をぶつけたとき、最後の授業でその先生は、ちゃんと答えてくれた。

 心や精神ということではなく、DNAの受け渡しを続けるものを、分子生物学では生物と定義し、研究するのだと。
 宇宙の歴史で、ある瞬間、(続く)




小林りん様。DNAが、自分と同じものを複製することができるようになったとき、生物が生まれたと言える。

 素晴らしい解答だった。私はその最後の授業で感動していた。その先生は、私のためだけに、その話をしてくれたのだった。』

 これは、(続く)





小林りん様。私が大学3回生のときの1学期の最後の授業(1993年7月)を思い出して書いているのです。投稿は2015年ですから20年以上前です。20年間数学を築き直すのに忙しくて忘れていた20年以上前を思い出して何を考えたか次回以降に説明していきます。





「こんな、大げさなこと言っちゃって、その後は、続いたの?」

 私は、さらに15日後に、ツイートしている。





2017年4月25日のツイート


小林りん様。お久しぶりです。早速始めます。
分子生物学における生物というのはDNAの複製を続けるもの、というのが前回の内容でした。この生物の定義は私の中で変化し続けます。
私は、本当は分子生物学だって、大腸菌などを扱うにしても、その動いている(続く)




小林りん様。ものが、心、つまりりんさんや私が、自分は確かに生きていると感じていて、自分で自分のことが決められる、そういう心、を持ったものを、最終的に研究したいのだろうと思っているのです。
私の心は揺れます。
前回引用したブログ記事の後、私は、(続く)




小林りん様。次のことに気付きます。
引用します。

『私は、心や精神は残るといった。だが、どんなにそんなものが残っていても、10の23乗個の分子からなる、この生命体が残っていなければ、他の人と今のように触れあうことはできないのだ。』

私の(続く)




小林りん様。思考はこう進みます。

・死んでも人の心は残るはずだから、人は本当には死なない。

・だが、アボガドロ数の個数(10の23乗個)ほどの分子の集合として触れ合えなければ、他の人と触れ合ったと言えない。

・本当にそれだけの分子を(続く)




小林りん様。・(・・・分子を)集めるには30億年の進化の過程が必要なのではないか?

このときの記事では、ここまででした。

私は生物の話ばかりしていて、物理学の話をしないではないか、と思われているでしょう。
私がりんさんに持って欲しい(続く)





小林りん様。武器は、人が死なない世界で、人間がどう生きるか?という見方です。冗談で言っているのではなく、20年後までには人類は、人を生き返らせる技術を見つけるでしょう。ある意味、過去へだけ行けるタイムマシンができることですね。ベートーヴェンや(続く)




小林りん様。モーツァルトと会えるのですから。
人が死なないのですから、お金というものの価値も変わります。そういう社会をより良くするにはリーダーはどうしたら良いか。ということです。
次回以降も続きます。







「また、いつもの、『人を生き返らせる』と『お金をなくす』の話になってる。りんさん、呆れてるわよ」

 そう。実際、りんさんも、呆れてしまって、次のようにツイートしてきた。



2017年4月29日の小林りんさんのツイート

「創造力とは間違いを犯せる勇気である。重要なのは、そのうちどれを選び、残すか(残して磨き上げるか)である。」ースコット・アダムス:とにかくいいと思ったものに(失敗を恐れずに)次々挑戦していけるというのは、確かに大切な才能かも知れませんね…。



「太郎さんが、『とにかくいいと思った』だけで、猪突猛進しているって、書いてるじゃない」

 ただ、これだけで、諦める私では、ないんだ。

 さらに、20日後、ツイートする。



2017年5月15日のツイート



小林りん様。5月2日には、具体的に日本の未来を考えるためのヒントとして、『日経ビジネス』をご紹介下さりありがとうございました。普段読み慣れないジャンルの雑誌だったので、書店で見つけるまで30分もかかってしまいました。数学ができても、ビジネスの(続く)





小林りん様。話ができなきゃ、儲からないのですよね(笑)。
さて、いつもの話に戻りましょう。前回は、この10の23乗個(アボガドロ数個)の分子の集まりを作らなければ、人間を生き返らせたとは言えない。そして、そのためには、30億年の進化の過程を(続く)





小林りん様。たどらなければならないのではないか?と考えたのでした。このブログ記事を投稿しながら、私は、ずっと考えていました。
『本当に、30億年必要だろうか』
投稿したのは、2015年3月4日21時55分です。
私の頭の中が整理され、(続く)





小林りん様。私にしては珍しく、眠らずに次の投稿を、2015年3月5日0時41分に書き始めます。『北上田君の思い出』という題の投稿ですが、大学時代の友人で、ガンのために亡くなってしまった人で、私の身内には若くして死んだ人はいないので、(続く)




小林りん様。『人が生き返らせられるようになったら、まず北上田君を』と思っている人なのです。
1つ前の投稿とこの投稿では、決定的な違いがあります。
私が、人を生き返らせることが可能なのだ、と気付いたことです。もうあとちょっと科学技術が進歩すれば(続く)




小林りん様。人間を生き返らせられるのではないか。あるいは、もう実現しているかも知れない。
最終的結論は出ていませんが、取り敢えず今日はここまでとします。
この3月5日の後の4月2日に私は小林りんさんを知ることとなるのです。
次回以降も続きます。





「太郎さんが、『人を生き返らせられる』とか思ったの、あの頃なんだ。私を知る寸前よね。私の写真を見たのは、4月4日なんだから」

 そうだよ。小林りんさんと、麻友さんと、人を生き返らせるアイディアとは、3つ子のような関係にあるんだ。

「それで、この後も、ツイートは続いたの?」

 この後、私は、安曇野へ行って、その後、ものすごい躁状態になって、前から話してる、DVDを使った『人を生き返らせる方法を見つけるには』という投稿に書いたアイディアにたどり着くんだけど、エネルギー消費が著しくて、ツイートは一時的に止まる。

「それっきり?」

 6月24日に、多少間違っていることも含まれてたけど、アイディアをツイートする。このアイディアは、そのとき、私のできたてのアイディアだった。

「どれどれ」

 こんなの。



2017年6月24日のツイート



小林りん様。お久しぶりです。今日は、事情があってたくさんは書けません。
6月28日に入院させられる可能性があるのです。
今後入院してしまって、りんさんが渡米するまでに、ツイッターで、この世界で、人間は、レゴのようなものを組み立てたロボット(続く)




小林りん様。であり、極端な話、宇宙人のようなものに、会いたかったら、地球のそばの恒星、最も近いもので、3光年くらいの距離にあります、へ行って、元素をブロックのように組み立てて、もう一つ地球みたいなものを、作れば良い。
この世界は、そういうもの(続く)





小林りん様。なのだ。ということを説明し、さらに、そんなロボットだけれども、化学で習う共有結合やイオン結合や分子間力(ファンデルワールス力)などは、人間の『好きだから、近付きたい』という心の表れであり、決して未来を自分で選び取って行ってるという(続く)




小林りん様。感情と矛盾するものではない。空間3次元と時間1次元の4次元の世界、これを時空(じくう)というのですが、そこの例えば太陽系の周りで過去137億年くらいを含む4次元的な体積を持った部分の表面の膜上の、その膜上に電子などがあったら、(続く)




小林りん様。ちょっと膜を大きめか小さめにして、膜と電子が交差しないようにすると、その膜上の電場と磁場(厳密に言うと、電磁場のスカラーポテンシャルとベクトルポテンシャル)を測定するだけで、中のことが全部分かる。
つまり、プライバシーなどという(続く)





小林りん様。ものは、存在しない。ということを、踏まえた上で、その世界でのリーダーは、どうあるべきか、と世界中のトップたちと議論して欲しい。
未来を予測するには、計算機を手にすれば良い。
例えば、Wolfram Community に加盟して(続く)





小林りん様。Mathematica というソフトを、自分のパソコンにインストールする。(非常に高額ですが)パイの値にしても、何億桁でも計算できます。日本の誇るスーパーコンピューター“京”でも時間がかかりますが、Mathematica では一瞬(続く)





小林りん様。で、いきなり百兆桁目から5桁分、表示して、などということが、できます。
はっきり言って、理科年表の万有引力定数、これは、1994年平成6年では、
G=6.67259×10^{ー11}
でしたが、2002年平成14年では、
(続く)





小林りん様。
G=6.673×10^{-11}
そして、2012年平成24年では、
G=6.67428×{-11}
私の持っている最新の2016年平成28年では、
G=6.67408×{-11}
となっている。定数のはずなのに変化している。(続く)





小林りん様。この各年の変化する値も、Mathematica で、計算できるのです。
つまり、物理定数すべてを、理論的に計算できる。
この世界は、そういう世界です。
そんなに、この世界のことが分かっているのに、物理学者たちは、何をしているのか?(続く)





小林りん様。物理学者たちがやっているのは、この世界を完全に記述できる理論ができているけど、本当にその理論が正しいのかどうか、チェックしているのです。
どうやって、チェックするか?
この理論が予想することを、色々上げて、それがその通りになって(続く)




小林りん様。いるか?
と、チェックしているのです。
最後のチェック項目のひとつに、
『この理論が正しければ、モノポール磁気単極子)は、存在しない』
というものがあります。
つまり、磁石のN極だけ、とかS極だけ、というものは、ないはずです。(続く)



小林りん様。もし、モノポールが、見つかったら、この理論は、修正が必要です。
まだ、見つかっていません。
もし、イェール大学で、実験して、モノポールを見つけ、それが本当にモノポールだと、世界中に見せれば、この理論は、修正する必要があるでしょう。(続く)




小林りん様。私は、見つからないと思います。
見つからないと思う理由を、渡米までに話すつもりでしたが、これ以上書けそうにありません。
以後は、私のブログ
相対性理論を学びたい人のために』
http://27182818284590452.hatenablog.com
と、(続く)





小林りん様。
もう一つ、ドラえもんのブログ、
『女の人のところへ来たドラえもん
http://mayuandtaro.hatenablog.com
で、渡辺麻友さんに、説明するという形で、説明します。
最初の方のURLは、自然対数の底の値、後の方は、麻友&太郎(続く)




小林りん様。という非常に、分かり易いものに、なっています。
世界のどこにいても、見られます。
麻友さんへの説明は、東京大学を卒業しているりんさんとは、違うので、数字1(いち)の定義から始めます。りんさんは、4行4列の行列が、出てくるまで、遊ん(続く)




小林りん様。でても、良いです。高校の物理の授業が許せなかったのなら、私が麻友さんにどうやって物理学を教えるか、見ていて下さい。
私『ファインマン物理学』を最初に開いたのが、小学生のときって、本当なのですよ。
ではりんさん。私の死亡説が流れても大丈夫。





「あれっ、『『水素が酸素を好きっ』って素敵でした』の記事で、書いてたことも言ってる」

 そうだよ。麻友さんにだって、ちゃんとアイディア話してるんだ。

「定数が定数でないっていうのは?」

 これは、『入院の思い出』(私の量子力学では、その物理法則というものが、原子や分子みんなで、相談して、これからは、別な動きをしようよ、ということになったら、変わりうるものだ、というわけなんだ)という投稿で少し書いたことで、もしかしたら、量子力学よりももっと新しい、例えば

計画力学(けいかくりきがく)({\mathrm{project\ mechanics}}

とでも名前が付くかも知れない、まったく新しい考え方に基づく未来の物理学のことを言ってるんだ。

「りんさん、分かったかなあ?」

 私が、いきなりそのはなしをしたら、分からなかっただろう。だけど、私は、それまでに、何度もツイートして、布石を打ってる。

「太郎さんの、『考えた通りを辿ってもらう』というのね。うまく行くといいけど」

 失敗しても、別に損するわけでもない。


「それで、りんさんとのやりとりは、分かったわ。でも、『りんさんを、応援しよう』というのは、どこから出てくるの?」

 10月10日に、りんさんが、以下のツイートをした。



2017年10月10日の小林りんさんのツイート

World Fellow達の壮絶な生き様と強烈な使命感に圧倒される日々。特にこの彼。12年間の内戦で家を焼かれ親友を目の前で失い、奨学金を得て漸く医師になった途端エボラ熱流行…想像を絶する現実を前に諦めず闘い続ける彼の姿に、心揺さぶられ、自らの覚悟も改めて問われている気がします。




「このWorld Fellow というのは?」

 今、りんさん、イエール大学のYale World Fellow 2017という世界から16人だけ選ばれて、研究というか訓練をしている最中なんだ。

「あっ、太郎さんが、最初の頃のツイートで言ってたわね」

「それで?」

 私は、こっちから次のツイートをした。



2017年10月11日のツイート


小林りん様。その壮絶な人生、本当にすさまじい。それでも諦めず生きている人。そういう人こそ、本当にリーダーになるべき人。なれる人ですよね。でも、そういう人がいなくても、人間たちが生きて行かれるようにするためのものが、科学なのです。批判ではありませんよ。



「太郎さん。本当に、科学を信じているのねぇ」

 恐ろしいものでは、あるけれど、科学こそ、人類を救うものだと思う。

「その自信は、どこから来るの?」

 やっぱり、自分も、科学をやっていて、科学史というものを、ほんのちょっとは、かじったことがあるから。

「科学の歴史かー。私は、太郎さんほどでさえ、知らないものなあ」

 やっぱり、好きにならないと、歴史まで、知りたくならないよ。

「そうねえ。それで、りんさんが、何か言ってきたの?」

 それに、応えるかのように、あの、

『ミートアップwithアルベルト・アルマノ』

の会合があるよ。と、ツイートしてきたんだ。

「そのアルベルト・アルマノという人と、りんさんの関係は、どういうものなの?」

 りんさんが、『YGLの同僚だった・・・』と言ってたから、調べたんだけど、YGLというのは、スイスに拠点がある世界経済フォーラムという国際機関で、ダボス会議という名前を聞いたことがあるかも知れないけど、その会議を開いたりする。そこで、Young Global Leaders という40歳以下の若手のリーダーの集まりなんだ。

「つまり、アルマノさんが、余り人が集まらないんだ、と言ったので、りんさんが、少し、PRしたのね」

 多分そうだと思う。

 ただ、その宣伝したツイートを、りんさんが、削除したので、何か、もめ事か何かあったのかも知れない。

「どんなこと?」

 いや、もめ事というか、ミートアップが終わったので、リンクが切れただけかも知れないけど。

「引用ツイートって、そういう時、困るのよね」

「それで、太郎さん。行こうと思ったの?」

 その段階では、ツイートのリンクを読んで、2,000円だし、そもそも30人なんて、日本の頭のいい人達ばかり30人なんだから、おっそろしいと思った。

 それで、正直にりんさんに、次のツイートをした。


2017年10月12日のツイート



小林りん様。ロビー活動の会議を日本人に紹介する照明弾。ナウシカの『シリウスに向かって飛べ』のシリウスつまり全天で太陽の次に明るい恒星(-1.5等星)のような目印がりんさんですね。17日申し込もうかと思ったけど30人は怖い。私はダンプカーにはなれない。




小林りん様。(続き)なぜシリウス?そもそも1等星じゃなくてマイナスってどういうことよ?私の高校の物理の成績が良かったのは、中学2年の頃から朝永振一郎の『物理学と私』を読み、錬金術占星術から物理が生まれたことを知り中学時代から科学部天文班にいたから。




小林りん様。(続き)りんさんが高校1年で物理で躓いたのに引け目を感じる必要はなかったのです。もっと自信を持って物理も数学もどんどん勉強して(東京大学に受かってるのだから十分かも知れないけど)人間だけでなくその上の空(そら)や宇宙(そら)を見てよね。!




「ちょっと聞きたいけど、1等星じゃなくて、マイナス1等星なんてものがあるの?」

 りんさんに、あれっと思わせたくて、ナウシカまで持ち出したんじゃない。

 そう、調べさせたかったんだよ。

「そもそも、1等星って?」

 人間の目に、かろうじて見える星を6等星とするんだ。

 そして、その6等星の2.5倍(正確には2.512倍。もっと正確には{\sqrt[5]{100}}倍)の明るさの星を、5等星とする。

 そして、5等星の2.5倍明るい星を、4等星とする。

 その2.5倍を3等星、さらに2.5倍を2等星とする。そして、その2.5倍が、1等星だ。

 このままだと、1等星が6等星の何倍明るいか、分からないけど、正確な値({\sqrt[5]{100}}倍)を使うと、これを5乗して、100倍だと分かる。

 つまり、1等星は、6等星の100倍明るいんだ。

 ただ、断っておくと、歴史的には、これくらいを1等星、そして、見える限界を6等星として、ある程度いい加減に使ってきた。

 それが、天文学の進歩と共に正確さが要求されるようになって、6等星と呼んでたものと、1等星と呼んでたものをきちんと写真で比べたら、大体100倍くらいの差があった。

 だから、思い切って、6等星の100倍明るい星を1等星とすることに決めた。


 そうなると、1等星の2.5倍明るい星が?

「マイナス、あっ、じゃなくて、0等星」

 そうだね。そして?

「0等星の2.5倍明るい星が、マイナス1等星というわけね」

「でも、シリウスは、マイナス1.5等星なんでしょ? このてん5というのは、どうなるの?」

 おー、よく分かってるじゃない。

 今まで、2.5倍が、何度もかかってきたじゃない。

「2.5倍の2.5倍の2.5倍みたいにね」

 ということは、2.5の何乗、何乗、・・・、となってるんだよね。

「何乗、何乗、って、指数って言うのよね」

 そう。そして、指数を表すのが?

「あっ、対数!」

 良く覚えていたね。

 星の何等星というのは、実は、対数で測ってるんだよ。

「あっ、そうか。じゃあ、0等星の『2.5の1.5乗』倍みたいなのが、マイナス1.5等星?」

 そうだ。

 大したもんだよ。

 こういうふうに、ほんのちょっと、天文学や物理学に入り込むだけで、すごい数学をバンバン使うことになる。

「太郎さんに取って、このくらいの数学は、赤子の手をひねるように使えるんでしょうけど」

 その先を、遥かに勉強してあるからね。


「それで、太郎さんのツイートに、りんさんが、さらに何か言ってきたの? さっき、『後で説明する2度目のツイート』とか言ってたけど」

 それが、今日の題名なんじゃない。

「『しごくなあ』って、太郎さんをしごくということ?」

 そう。10月16日になって、りんさんがツイートしてきた。



2017年10月16日の小林りんさんのツイート


フェロー達と海辺で。「自分の人生の意味は何か。あなたは人生にその意味を問うべきではない。そうではない。人生があなたに深く問うている。あなたの人生の意味は何かと。我々はその問いに、口先ではなくて正しい行為によって応答しなければならないのである。」Vフランクルの言葉を思い出しながら。


「えっ、でも、これ、一般の人に対して、ツイートしたんでしょ。太郎さんが、責任感じなくても・・・」

 もちろん、9,000人以上フォロワーはいるんだから、私のことだけを考えていたわけではないだろう。

 だけど、これが、フランクルの言葉を引用しているでしょう。

フランクルって?」

 ヴィクトル・エミール・フランクルというのは、ユダヤ人だったために、第二次世界大戦の当時、ドイツのナチスによる強制収容所に、入れられてしまっていた人なんだ。

「殺されたの?」

 いや、実際には、ナチにも殺しきれないほど、収容者はいて、フランクルは、生還している。

「そうじゃなきゃ、言葉を残せないか」

 フランクルは、心理学者だったんだ。

 その心理学者としての視点から、その殺戮の有り様を、分析して、何冊も本を書いている。代表作が、これ。


 フランクル著『夜と霧 新版』(みすず書房



 フランクル著『夜と霧』(みすず書房



「改訂版が、出ているの?」

 そうじゃないんだ。

 この下にあげた旧版の方では、フランクルの『夜と霧』の本文の前に、訳者が、どこの収容所でどのくらいの人数が殺されたかなどを含め、塩水以外には飲み物も食べ物も全然与えずに、その間に彼らの血液や大小便を分析するという人体実験をした、などの大量のデータや資料を付け足して、発売していた。

 インターネットのない時代には、読者がそういうデータを得ることは難しく、非常に重宝がられた。

「そうか、今の時代だと、他の情報をインターネットから得ることが、簡単だから、本文だけを発売することに、意味があるのね」

 ただ、みすず書房が、偉いのは、旧版を、今でも、発売していることだ。

「訳者が違うの?」

 そう、それもある。

 旧版は、霜山徳爾(しもやま とくじ)訳。

 新版は、池田香代子(いけだ かよこ)訳。

 となっていて、訳も新しくなっていて、読みやすい。

 だが、普通、新版を出したら、旧版は廃刊にしてしまうだろう。

 だから、ナチス・ドイツアウシュビッツを初めとして、たくさんの収容所でのデータを、紙媒体で残そうという出版社の熱意は、素晴らしいと思う。

「一応、出版社の社員である、太郎さんとしては、そういうところで、出版社を評価するのね」

 プレアデス出版の社員になる前から、みすず書房を、立派だと思っていたよ。


フランクルは、他にも本を書いてたと言ってたけど・・・」

 実は、他にも何冊もあって、弟は、読んだんだけど、私は、そこまで、手が回らなかったんだ。

 例えば、

 フランクル著『それでも人生にイエスと言う』(春秋社)



 フランクル著『死と愛』(みすず書房


など、大きな本屋さんだと、かなりの数あるんだ。


フランクルについては、分かったわ。でも、太郎さんが、反応したのは?」

 りんさん、私が、フランクル好きなの知ってるんだ。

「どうして?」

 前に、りんさんが、フランクルの言葉を引用したとき、

『私は、フランクルのこの言葉が好きです』

と言って、私の方からツイートしたことあるんだ。

「そんなの、覚えているかしら?」

 あの人、或る意味、先生の先生のような人でしょ。だとすると、いちばんの劣等生のことも、頭の片隅にあるんじゃないかと思うんだ。

「太郎さんって、本当に幸せな人ね。それで、りんさんの『口先ではなくて正しい行為』のために、行こうと思ったのね」

 後で、『小林りんさん、しごくなあ』という題で投稿しようと、申し込んだときから構想してた。



「それじゃ、本題に入りましょう。ミートアップは、19時からだったけど」

 私は、本当に期待している講演などの場合、いつもそうするように、18時45分開場だったが、18時10分には到着した。

 スタッフが、女の人2人、男の人3人くらいいて、すっごくアットホームな雰囲気だった。

「それだけでも、気持ちが高揚するわね」

 うん。

『こういう一つの講演を、開く場合、どのくらい前から、準備しているものなんですか?』

 なんて聞いてみると、

『今回の場合、直前というか・・・。ただ、『あの先生に!』というアポイントを取るのは、かなり前からですよね』

という答えが返ってきて、また、別のスタッフの人が、

『アルマノさんという人は、自分から『しゃべってあげるよ』と言ってきた、奇特な人で・・・』

と言ってくれたりして、少し事情が飲み込めた。

「太郎さん、そういう話を聞くために35分も早く行ったの?」

 それだけじゃなくて、どんなツールを使ってるかとか、知りたいことは、山ほどあったんだ。

「本当に楽しみにしてたのねぇ」

 会場のプロジェクターをつなぐケーブルが、どんな端子のものか、などにも興味があった。

「どんなのだったの?」

 多分、HDMIと、USBと、他にマックの独特なのとかあるのかも知れないけど、あそこでは、HDMIだったみたい。(注:後に分かったところによるとmicroHDMIに似ていたが、microUSBだったようである)

 かなり時間があったので、主催者の1人のマカイラ株式会社の藤井宏一郎(ふじい こういちろう)さんという人が、かなり使い込んだVAIOのノートパソコンを使ってたので、SONYの話などもした。

 また、もう1人の主催者である、株式会社ソーシャルカンパニーの市川裕康(いちかわ ひろやす)さんは、Macを使ってたので、パソコンの話はしなかったが、他の女の人のスタッフも含めて、『先生を呼ぶ』ということに関して、広中平祐さんの数理の翼セミナーの講師を呼ぶときの話をしたりした。

 とにかく、非常に明るいスタッフ達だった。

「それで、何人くらい集まったの?」

 18時30分くらいから、明らかに、スタッフと面識のある人が、何人も来て、その後、新しく来た人も加わって、19時には、スタッフを除いて17人か18人くらい集まったようだった。

「やっぱり、知り合いに来てもらうというのは、大きいのよね」

 私、後の2次会で知ったんだけど、このミートアップの宣伝って、facebookとTwitterで、流しただけなんだって。それで、後から仕事帰りに来た人も含めて、26人か27人集まるって、ある意味すごいことだと思う。

「そして、19時から始まったのよね」

 そう。正確には、19時より前に前座として、10月20日公開の『女神の見えざる手』という銃規制のためにロビー活動をした女の人を描いた映画の予告編を見せてもらった。

 こういう人を、ロビイストという。

「太郎さんも、ロビイストになりたいの?」

 あんまり、なりたくないね。

 ただ、私は、障害者達の地位を向上させたいという気持ちもあるものだから、複雑な感情だね。

「そうして、始まったのね。太郎さんは、どれくらい前の椅子に座ってたの?」

 1番前。

「あらっ、30人が怖いと言ってたくせに」

 やっぱり、講演とか授業というのは、1番前に限るよ。

 まず、講師の表情が、よく見える。

 それに、後ろを振り返ると参加者の顔が見える。後ろの人には、前の人の顔は、見えないからね。

「それで、英語は、聞き取れたの?」

 実際には、ほとんど聞き取れてないけど、目の前でアルマノさんが表情豊かにしゃべってくれるので、ある程度分かった。

 でも、やっぱり、藤井宏一郎さんの逐語通訳がなかったら、ほとんどお手上げだった。

「逐語通訳と同時通訳は、違うの?」

 同時通訳って言うと、英語が話されているのと同時に日本語が進行するでしょ。逐語通訳の場合、英語でしゃべっている人を途中途中止めて、日本語を言うんだ。

「あっ、そうか」

「それで、どんな話があったの?」


 例えば、私も、そうだよな、と思ったのは、科学者などが、政治家に、

『こうしたら、いい』

と言うときの、言葉自体が、役人の分かる言葉になっていない。


「それ、太郎さんは、役人つまり文系の人の数学力をアップさせることで、実現しようとしているのよね」

 そう。

 それから、これも分かるんだけど、学者が、本に書いてあることばかりしか考えてなくて、周りの社会が見えてない。

「太郎さんなんて、火曜日に行って目が開けたんじゃない?」

 ウフフ。


 それから、今、私にこれはないけど、自分の会社の中の評価のためだけに働いている。

「それは、私が、耳が痛いわね」


 そういう抽象的な話ばかりでなく、以前メキシコでは、コカ・コーラがものすごく売られてて、糖尿病とかが多発してたんだけど、なんとかしようにも大統領が、コカ・コーラの社長かなにかで、どうしようもなかったんだって。

「そんなのどうやったらいいの?」

 メキシコの場合、炭酸飲料に税金をかけるという方法で、少し改善されたらしい。


 他に、もっと驚いたのは、以前、facebookが、ヨーロッパのユーザーの個人情報を、アメリカに流してたらしくて、それを、法律で取り締まったことで、facebook以外のSNSも、見習ったとか。

「うわー、それ、身につまされる」


「そういう話を、2時間聞いてたの?」

 講演は、1時間だけ。後の1時間は、参加者が加わって議論になった。

「英語で、質問するの?」

 最初に質問に立った、東京大学の学生さんは、勇敢だったな。

「どうして、東京大学だと分かるの?」

 アルマノさんは、東京大学で、非常勤講師してるんだ。それで、その学生さんが、

東京大学という優れた大学の学生なんですが、・・・』

と、冗談を言って、自己紹介したんだ。

 アルマノさんが、『law school(法学部)?』と質問したら、学生さんは、『economics(経済学部)』と答えたので、もしかしたら、経済学部卒の小林りんさんのツイートを見て、来た人なのかも知れない。

「すごいのねー。世界は、広いようで、狭いのね。それで、その学生さんはどんな質問をしたの?」

 ロビー活動が、どの程度成果を上げたのか、どうやって評価するのですか? というようなことを聞いたと思う。

「アルマノさん、どうやるんだって?」

 これはね、説明してくれたんだけど、私にもよく分からなかったんだ。

「えーっ、太郎さんでも、そういうことあるの?」

 ただ、少なくとも、その発言があったところから、

『ロビー活動などの成果が上がったときのストーリーが、日本ではあまり語られていない』

という発言が出て、私は、『自分が、ブログに、成功体験を書いているのは、役に立つかなあ』と、ちょっと嬉しかったんだ。


 それから、これは、アルマノさんが言い出したことだったんだけど、現代人が、SNS中毒になっている、という話もあった。

「あー、それは、私も小学校の頃からだから、分かる」


 それから、アルマノさんの他に、もうひとり、こちらは女の人が、ちょっとしゃべったんだ。

「どんなことを?」

『インターネット上で、色々な市民活動が行われていて、募金なんかも行っています』

と言って、何年か前の、

『保育園落ちた』

というコメントから始まって、大きな成果を上げた話をしたんだけど、私、その『保育園落ちた』の募金見たことあったのね。それで、

『そのホームページ見たことあります』

って言って、・・・

「えっ、太郎さんまで、発言してるの?」

 うん。

 それで、

『そういう募金って、ほとんどの場合、クレジットカードなんですよね。私、ここで、50円とかクリックしちゃっていいのかなと思って、募金できませんでした』

と言った。

「あー、太郎さんに取って切実な問題だものね。それで、どう展開したの?」

 会場にいた人のほとんどが、現金とクレジットカードの他に、もっと新しいものを作ろうと、私が言ってるんだと思ったようだった。

「そうか。太郎さんは、いつものように、お金という概念をなくすことを考えてたのか。じゃあ、はっきりそう言えば良いのに」

 いや、まだ時期尚早だと思って、それは、言わなかった。

「チャンスは、またあるか」

 それに、通訳してた、藤井宏一郎さんが、

『お金がないから始めたくない、とは思わないで欲しい』

と、私の言いたいことを半分言ってくれたので、この調子でいいと思ったんだ。


「他には、どんな話が?」

 例えば、

『大きすぎるものは、最初はねらわない方が良い』

というコメントもあった。

「それこそ、太郎さんが、肝に銘じるべき事じゃない?」

 そうだね。


 こうして、21時になったんだけど、2次会をやろうと言うことになった。

「でも、太郎さん。132円しかない」

 分かってたんだけどね、こういう会合の場合、2次会に行って初めて気付かされることが非常に多いのを、私は、知ってるんだ。

「でも、バーか何かに行ったんでしょ」

 会場の隣のビルのバーへ行った。どうしようもないの分かってたから、水だけにすることにした。

「そんなの許されるの?」

『本当にお金持ってないんです』

と言って、店員には、

『医者に止められてるので、水だけ』

と言って、なんとかしてもらった。


「それで、どんな話をしたの?」

 話をした5人くらいの人には、私が、精神障害者で、本来ならこんなところへ来られないはずの人間なんです。と、きちんと話した。

「また、太郎さんが、馬鹿正直に・・・」

 いや、これは、私の使命だと思っているんだ。

 その話の中では、

『障害者を助けてくれている人達から、『障害者というのは、自分の言いたいことだけ言って、選挙にも行かないんだから』なんて言われちゃうこともあるんですけど、障害者というのは、こういう会合などの社会に触れられないから、誰に投票したら良いかさえ分からない。そういう悪循環があるんです』

ということも、訴えた。

「えっ、太郎さん。そんな、『選挙にも行かないんだから』なんて、言われたことあるの?」

 これは、私が言われた言葉ではないんだけど、本当にあった言葉なんだ。

 小学校1年生のときの体験が元で、河合香織(かわい かおり)さんという人が書いた、『セックスボランティア』という本の中にある言葉なんだ。


河合香織セックスボランティア』(新潮文庫

 この本の第三章8ページ目くらいに、


『僕はセックスボランティア制度なんていらないと思う。だいたい、売春は違法なんだし、売春を禁止する法律や条令の改正は難しいから。そもそも、障害者は都合のいいときに権利ばかり主張して、選挙さえ行こうとしない世間知らずな人が多いんだから。いつも言うんです。セックスの環境は勝ち取れ、と。酸素ボンベ二本をつけても風俗店へ行って、三発も四発もやっちゃう芳ちゃん(第一章の竹田さん)を見習えと。お前も人を動かせよって思います』




とある。ただ、私は、文庫でなく単行本で読んだので、ページ数は違うかも。

「太郎さん。そんな1行のこと、良く覚えてるわね」

 だって私、この本全部読んで、著者の河合香織さんに、感想文送ったんだもん。

「太郎さんは、病気とかなんか抜かしても、普通じゃないわ」

 統合失調症は、身体障害ではないけど、障害者の置かれている状況としては、通ずるところがあると思う。

「太郎さんの障害は、神さまからの試練だと、改めて思うわ」


「それで、2次会での成果は?」

 ひとり、ミカさんと呼ばれていた、女の人がいたんだけど、その人が、SNS中毒に関連して、

『10年くらい前まで、インターネットは、もっとフロンティアにあふれていて、面白かった。それなのに、facebookとかツイッターとかそういう広告を表示させることを目的にしたSNSばっかりになっちゃって、最近のインターネットは、面白くない』

と、言ったのだ。

 何を隠そう私は、HTMLが打てないので、SNSに乗っからないと、インターネットが楽しめないのだが、それを聞いた瞬間、

『インターネットとSNSは、同じものだけど、使い分けなくてはならない』

という考えが、頭をよぎったのだった。


 2次会が、終わりに近付いた頃、今回のイヴェントだけでなく、これまでも、そして、これからも、このようなイヴェントを楽しいと思い、企画しているのは、このグループでは、藤井宏一郎さんと市川裕康さんの友情なのだと分かった。

『次、こんなこと、やろうよ!』

『やろう』

と言っている2人が頼もしかった。

 そして、その2人の他に、ちょっと前まで、ミカさん、私がインターネットで、調べた限りでは、安岡美佳(やすおか みか)さんのようなのだが、そのミカさんも、起爆剤になっていたようだった。


「太郎さん。薬は、ちゃんと飲んだの?」

 夕食後の薬は飲んだ。

 後、会計をしていた人に、

『本当にこれだけしか持ってないんです』

と言って、100円玉を渡した。

 新橋から、京浜東北線に乗ったのは、23時39分だった。

「鶴見まで、どれくらいかかるの?」

 家に着いたのは、0時23分27秒だった。

「意外と速いのね」

 鶴見って、横浜市の中で本当に東京よりで、ものすごく立地条件が良いんだなって思いながら、眠りについた。


「これで、おしまいね」

 実は、宿題があった。

 ミカさんに、英語の辞書で、{\ll fml \gg}とあったら、{\mathrm{female}}の略で、女性形のことだ、と話してしまったんだけど、インターネットで、調べると、{\mathrm{formal}}の略だとなっている。私の勘違いだったようです。ごめんなさい。

「いつもの、間違っていると思ったらただちに修正する、太郎さんらしさね」


「ところで、今日は、10月22日なんだけど、10月18日から眠ってないわけではないわよね」

 大丈夫。ちゃんと寝ている。18日からちょっとずつ書いて、5日かけて終わったんだ。

「確かに、大冒険だったわね。太郎さんに取って」

 本当は、20代30代40代の大人にとって、これくらいのことが毎日あっても大丈夫なんだろうね。

「そうよ。太郎さんは、自分が障害者であることを、認めなきゃ」

 何とかならないものかなあ。

「差し当たって、この記事のURLを私と小林りんさんに、ツイートしなきゃ」

 そうだね。藤井さんと市川さんにも、メールで伝えるか。

「喜んでくれるんじゃない。りんさんの説明が長いけど」

 じゃ、バイバイ。

「バイバイ」

 アルマノさんの本を、最後に紹介する。

Lobbying for change


 現在2017年10月22日8時19分である。おしまい。