相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

問題18解答(その2)

 現在2023年12月27日16時12分である。(この投稿は、ほぼ3946文字)

麻友「この問題だけで、随分かかっているわね」

私「リンクを張ると、

本の選定。

mayuandtaro.hatenablog.com

出題。

27182818284590452.hatenablog.com

欅って書ける?

27182818284590452.hatenablog.com

解答を始めた。

27182818284590452.hatenablog.com


と、歴史がある」

若菜「今日こそ、決着を付けて下さい」

私「そうだな。まず、電気についての常識を、若菜、説明してくれ」

若菜「そうですね、まず、電気というものは、1個、2個と、数えられるものなんですよね。だから、羊羹みたいに、のぺーっとあるのではなく、いくらみたいに、粒なんです。その最小単位が、電子というもので、それが持っている、電気の量を、素電荷と言って、お父さんが、お母さんのお父様の前で披露してましたが、{\mathrm{e=1.60 \times 10^{-19}~C}} と、実験で定まっている。実は、そのご訪問の後、定義が変わり、{\mathrm{e=1.602~176~634\times 10^{-19}~C}} が、定義値になっています」

麻友「それも、定義値なら、覚え歌、作らない?」

結弦「無茶振りを!」

麻友「思い付いたのよ。{\mathrm{e=1.60 \times 10^{-19}~C}} までは、太郎さんが、覚えている。だからその後に、

『いってんろくぜろ、にばいだぞーいちなな、ろくろく、にばいだぞーさんじゅうよん。かけるじゅうのまいなす十九乗』」

{\mathrm{e=1.602~176~634\times 10^{-19}~C}}

って、どう?」

結弦「苦し紛れだけど、一応、覚えられるかな? にばいだぞーで、2が現れて、17が、後で2倍されることを予告し、6が2個並ぶ。そして、にばいだぞーで、17✕2=34が、現れる。なぜ17なのかが、謎だけど、1.6 から、連想しろって?」

私「いずれにせよ、創意工夫をするのは、良いことだ」

若菜「私が、10桁も、持って来たから、ここまで発展したんですよね」


私「じゃあ、続けて」

若菜「電子と電子には、斥力が働きます。万有引力とは、違います。でも、万有引力のときと同じように、距離が2倍になると働く力が4分の1になるというように、距離の2乗の逆数に比例して弱まります。そして、その斥力を {F} とすると、

{\displaystyle F=\frac{1}{4 \pi \varepsilon_0} \frac{qq'}{r^2}.}

と、表されます。{q} と、{q’} が、クーロンという単位で測った、電気の量です」

麻友「上の {\mathrm{C}} って書いてあるのね。でも、マイナス19乗と言ったら、もの凄く小さいわね」

私「あっ、それは・・・」

若菜「実は、このクーロンという単位が、ちょっと基準が大き過ぎるのです。お父さんが、上の最初の投稿で、面白い問題が出てると言ったとき、

『地球がもつ電荷は全体として{-4.6 \times 10^5 \mathrm{C}} 程度と考えられている』

って言うようなこと、言ってましたよね。地球全部で、たった46万クーロンというように、この単位で測ると、何でも、小さいように思えてしまうのです」

麻友「大学の授業、真面目に受けてる」

私「若菜、よくやってる。ところで、麻友さんも、大学行ってるんじゃ、なかった?」

麻友「そうだったかしら?」

結弦「『7色の人格が居る』人だから」

私「ハハハ、そうか」


若菜「続けますよ。まず、地球の電荷のところで、マイナスが、付いてましたが、これ重要なんです。その昔、電流というものが、電子の流れだと分かる前、とにかく、プラスとマイナスとに、呼び分けると、分かり易いということになったとき、うっかり電子の方を、マイナスに決めてしまったのですね。どれくらい昔かというと、18世紀です」

結弦「えっ、せめて、19世紀じゃない?」

若菜「私も、18世紀は、ウソだろうと、初め思いました。ネットで調べても、100年以上昔とか、曖昧。それで、お父さんの理化学辞典で、『電荷』と、調べたのです。『1733年,フランスのデュフェイは電気には正負の2種があることを確定した.1785年のクーロンの法則の発見により,初めて電気量を定量的に把握できるようになった』(理化学辞典より)ウソじゃないのです。21世紀の私達から見て、原始人たちがいたような1700年代は、モーツァルトや、ベートーヴェンのいた、文明社会だったのです」

麻友「若菜。凄い。理化学辞典まで、よく参照した。太郎さんが喜ぶ」

若菜「そういうわけで、電子の電荷は、{\mathrm{-e}} です」


私「凄い説明だ。ネットに満足しなかったなんて、未来でもよく教育されていたな」

若菜「ところで、お父さん。どうしてこのブログでは、電気素量の {\mathrm{e}} が、綺麗な曲線で、描けないのですか?」

私「なぜ、{e} と、ならないのか? というのだろう」

若菜「あっ、それ、今、どうやって出したのですか?」

私「実は、これ、恋人か正妻かという問題だったんだ。{\LaTeX} で、普通に、$e$ と打つと、{e} こうなる。一方、$\mathrm{e}$ と打つと、{\mathrm{e}} となるんだ」

若菜「何もしない方が、綺麗じゃないですか」

私「ただの {\mathit{e}} は、実は、$\mathit{e}$ としたものなのだ」

麻友「イタリック体?」

私「そうなんだ。ローマン体か、イタリック体か、ということなんだ。ところで、物理学でも出てくるが、もうひとつ、イー、があっただろう」

結弦「自然対数の底イー」

私「同じように、イーと書くが、意味は全然違う。それで、私は、2つをローマン体かイタリック体かで、区別しようと思ったんだ」

若菜「それと、恋人か正妻かというのとどう関係があるのですか?」

私「数学と物理学のどっちが好きかな? と、考えたんだよ。やっぱり、恋人の数学の方が好きだなと思って、数学の自然対数の底として、より綺麗な {\mathit{e}} を選んだ。物理学の素電荷は、{\mathrm{e}} と、表すことにしたんだ」

結弦「好き嫌いで、勝手に決めてたなんて」

麻友「一目惚れの人だからね」

私「若菜、あと少しだ」


若菜「理化学辞典にも出てきた、クーロンの法則を、説明すれば、おしまいですね。ファインマン物理学のときは、万有引力の法則で、比例係数が、{G} でした。これは、万有引力定数と呼ばれ、実験で測定するのが非常に難しく、私も上野の国立科学博物館で、お祖父ちゃんに、手伝ってもらって測定してみましたが、有効数字2桁も、求められないほどでした。理科年表でも、{G=6.67430(15) \times 10^{-11} \mathrm{N~m^2~Kg^{-2}}} とあり、末尾の {30} は、まだ動きうる数字です。つまり、4桁しか、定まっていません。一方で、電気の方は強力です。

{\displaystyle F=\frac{1}{4 \pi \varepsilon_0} \frac{qq'}{r^2}.}

で、{\pi} は、数学と同じ円周率パイです。それから、{\displaystyle \varepsilon_0} は、イプシロンゼロと、読みますが、昔、山口真由さんに説明してもらった、真空の誘電率で、{\displaystyle \varepsilon_0=8.854~187~8128(13) \times 10^{-12} \mathrm{~F~m^{-1}}} と、9桁、実験で求まっています。だから、電気の実験は、高精度でできます。そして、今回の問題です」

麻友「ああ、そういうことか。そのクーロンの法則を、使ってみろと、言うわけね」


若菜「もう、21時54分ですが」

私「今日中に、決着付けると、約束してしまった」

麻友「でも、3700文字を超えてる。4000文字以上の投稿は、読むの疲れるのよ」

私「じゃあ、今日は、ここまでにするか。今日中に終わらなくて、申し訳ない」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

私「おやすみ」

麻友「おやすみ」

 現在2023年12月27日21時59分である。おしまい。