現在2024年10月22日18時39分である。(この投稿は、ほぼ4417文字)
麻友「前回の問題は、誘導付きだったわね」
私「大学の入学試験でも、誘導のある問題の方が、部分点をもらえる可能性があるから、お勧めである」
結弦「前回の問題で、 というのを、出したから、お父さん気になってたんだな」
私「解けないだろうから、それに挑戦するのも、修行の内って考えてね」
麻友「太郎さんが、解けない問題を出すのは、珍しい」
若菜「問題自体は?」
私「 という連鎖律の式の具体例を、導くこと」
結弦「お父さんが、出した例で、十分なんだよね」
若菜「計算してみると、
で、
だけど、
以外分からない」
私「段々微分も、難しくなり、技が必要になってくる」
若菜「合成関数の微分法が、必要とか、言ってた」
麻友「 と、置くのよ。きっと」
若菜「そうすると、
となる。確かにお父さんの書いていた式だ」
結弦「もうちょっと頑張って、
も、計算できる」
若菜「最後のは、
だと、お父さんが示してくれた。以下の投稿で」
私「そうだったな。ただ、1箇所説明が不十分だったかも知れない」
麻友「あの証明は、いつもの太郎さんのご多分に漏れず、難しかったわよ」
私「
の部分、 を、説明する必要があった」
麻友「どう説明するの?」
私「まあ、公式集を、見てもらっても良いのだけど、 などとして、対数の定義から、
であって、底を移す公式で、 というのが、あっただろう。だから、 を使って、
となって、両辺に、 を掛けて、 と、求まる」
麻友「ここまで、書くのに、どれくらい時間かかった?」
私「2時間くらい」
麻友「証明で、行き詰まると、時間かかるわよね」
私「それは、そうだ。普段、対数を使っていなかったりすると、公式の証明の1つでも、時間がかかる」
結弦「問題の答えを、出そう。まず、
,,
から、
となる。これが、目指すべき式だ」
若菜「 の右辺が、目指す式になることを、計算する」
麻友「 だった」
結弦「思ったほど、難しくない。
あ、分かった!」
若菜「何が?」
結弦「これ、そのまま、、
と、全部 になって、、 の部分が、 と、 になるんだ」
若菜「あっ、お父さん、手抜きの問題だったのね。何にも面白くない」
麻友「どういうつもりで、この問題作ったの?」
私「いや、私にとっても、これは、再発見だったんだ。連鎖律は、証明してあったから、正しいことは、知ってたけど、具体例で、こういう風に現れるというのは、知らなかったんだ」
若菜「これは、お父さん、大ボケ。ペナルティとして、3人それぞれに、スリーベースヒット分、褒美を奢らなければならないでしょう」
麻友・結弦「さんせーい」
私「900円か。再発見出来たのなら、高くはない」
結弦「そうすると、問題19は、手抜きの問題だった。問題20は、『こちらは、軽い問題とする』と、言っているくらいだから、簡単なのだろう。『有理整数』でないもの?」
若菜「ネットを検索しても良いと、言ってるんだから、検索してみますか、カチャカチャ『有理整数』、あー、代数的整数というのも、あるんですね。お父さん、こういう題の本、2冊持ってた。
ただし、POD版ではない。
後者は、吉冨さんと、ゼミの後半使ったテキストのようですね」
麻友「答えは、『代数的整数』だったのね?」
私「その通りだ。代数的整数論の本では、代数的整数を、整数と呼ぶ。実は、 なども、代数的整数なので、代数的整数論の本で、整数と、書いてあった場合、 などのこともあるので、何か間違えていないかと、困ることがある。こういう可能性があることを、心の隅に留めておいて欲しい」
麻友「太郎さんの老婆心だったのね」
後注.上の が、代数的整数だということのみ、間違いである。 の根、 は、代数的整数だから、これを例に挙げれば良かったが、つまらない間違いをした。申し訳ない。
2024年10月28日21時38分。修正する。
結弦「おまけの問題も、あった。
のあとがきに、訳者が、
『単純な半生を聞かれるがままに答え「もう43歳…」とつい口をすべらせると「2倍以上だよ」と87歳のアンドレは言い,私は「計算が速いですね」という,とんでもない失言をした.』
と書いている。どう、失言だったのか、想像して楽しんで欲しい。
『計算が速いですね』って、普通、褒め言葉だよな」
私「でも、20世紀最高の数学者の1人、アンドレ・ヴェイユに、言うとはなあ」
若菜「だから、失言なわけですね」
麻友「次の問題は、どうなるでしょうね?」
私「考えておく。今日は、解散」
現在2024年10月22日22時29分である。おしまい。