現在2020年12月23日18時48分である。(この投稿は、ほぼ3681文字)
麻友「太郎さん。大掃除なのに、数学もやってきたのね」
私「大掃除は、午前中で終わった。9時から開所してたんだけど、5時53分に起きて、シャワーを浴びて、朝食を食べて、7時半頃出ていったから、9時40分頃着いた。それでも、文句一つ言われないのが、ポートやトントンの良いところ」
若菜「午後は、何をしていたんですか?」
私「掃除が終わって、食事を食べたら、帰ってしまった人もいるけど、私は、数学をやることにした。ただ、リュックを開けてみたら、先日から読んでいる本のノートは、入っているのに、その本自体が、なかった」
結弦「忘れて行ったの?」
私「うん。仕方が無いので、昨日その本を読んだとき、問題をノートに写してあったので、それを解いたりした」
若菜「話しかけてくる人なんて、いないんですか?」
私「数学やってると、結構、どんなことやってるのかなあって、覗きに来る人、いるんだよね。昨日のポストカードの先生も、私のブログ見て、円周率求めたりしているから、面白そうと思ったのか、私の本を、見に来た」
麻友「でも、昨日じゃ、もう、 は、終わっちゃってたわね」
私「うん。『集合と位相』という本を、私は読んでいた」
結弦「どのくらいのレヴェルなの?」
私「『個数、位数、基数、濃度、 個の元から成る集合』と、読もうとするけど、私が、『普通の人の理解を越えてますね』と言ったら、納得してた。真面目な集合論の本だから」
彌永昌吉・彌永健一『集合と位相』(岩波基礎数学選書)
若菜「大学何年生くらい?」
私「この本が必要になるのは、大学の理学部でも、数学科だけ。物理学科だって、こんな難しい本、必要ない」
私「それは、もちろん、『直観主義的集合論』の方が難しいけど、この本のレヴェルまで、厳密に数学をやるのは、数学科でも、一部の人だけだよ」
結弦「全員が同じことを、やるんじゃないの?」
私「大学では、研究を将来やるというのが、前提だから、例えば、この間の、『機械による数学』を書いていた、新井紀子さん、なんかは、もちろん数学者だけど、主に、コンピューターのことを、勉強したり、研究したり、しているんだよね。将来何をやるかによって、勉強することは、変わる」
麻友「太郎さんは、何をやりたいの?」
私「これは、難しい問題でね、私、ほとんどの数学が好きで、全部やりたい、みたいな気持ちで、それこそ、10年以内に、ブルバキ全巻読んで、それで、ほぼ大学2年生までの数学が終わるから、その後、よりどりみどりで、『数学のたのしみ』っていう隔月刊で、数学のトピックを扱った雑誌を、全巻買ってあって、それも、読破しようと思っている」
結弦「すっげー、20年分くらい、文献持ってる」
私「新しいこととしては、今までの数学では、代数幾何学というものが、中心にあったんだよね。ブルバキも、代数幾何学への入門のための本とも取れる。だけど、代数幾何学の代数というのは、ある意味、代数学の中の幾何学みたいなものだったけど、私としては、代数的数に対する、超越数みたいに、超越幾何学みたいな、もっと先のことを、やってみたいんだ」
若菜「なんか、ガロアの遺書で、読んだようなことを、言ってるみたいに、聞こえますが」
私「目指していることは、似ていると思う」
若菜「それで、今日は、数学を悟ったというのを、聞くはずでしたが」
私「推論のパターンを、書き上げて行っていて、『 導入-仮定除去(ならば、どうにゅう、かてい、じょきょ)』の、仮定除去の説明から、脱線したんだったね」
結弦「そうだ。お父さんが、仮定除去を、気持ち悪くさせないために、『』 という例を作ってくれて、これで、 が、確認できていなくとも、『』を、確認できるという説明をしてくれた」
麻友「説明を、してくれた、というより、これは、正しいわよ」
私「そうなんだ。数学も、実は、証明する、証明する、って言うんだけど、一番大切なところは、型どおりに証明しているところではなくて、『これは、もう、誰が何と言っても、正しいよね』と言って、認めるところなんだ。一階の述語論理の無矛盾性定理にしても、完全性定理にしても、第一及び、第二不完全性定理にしても、自然数論の無矛盾性定理にしても、ステートメントを、丁寧に書いていって、どこも非の打ち所がないほど、場合分けして、全部、コンプリートできたと思った瞬間、『あー、証明できた』という感慨が得られる」
麻友「なんか、泥臭いわね。数学ってエレガントなものなのじゃなかったの?」
私「いや、数学基礎論、或いは、ロジックというものでは、証明は、泥臭くて丁寧な方が、読む方には、読みやすくて、助かるんだ」
若菜「それも、数学なんですか?」
私「普通に見ているだけだと、つまらないものに、見えるけどね、その証明を、丁寧に書き写して、省略されているギャップを、自分の言葉で、きちんと補って、全部の場合をコンプリートしたとき、『この人は、このアイディアに導かれて、この証明に辿り着いたんだ』と、分かって、感動する。そのときの感動は、普通の数学の証明と、同じものだと、少なくとも私は、思う」
結弦「取り敢えず、推論のパターン、書き上げよう
まず、『 導入』
それから、『 除去』が、
と、
で、・・・」
若菜「それから、『 除去』
と、『 導入-仮定除去』が、ありますが、あれっ、この場合の推論のパターンの書き方を、習いませんでした」
私「こういう書き方をする」
若菜「下向きの矢印は、推論中という意味ですか?」
私「まさに、その通りだよ」
結弦「これで、 と、 が、出そろった。後、 (または)と、 (否定)が、現れていない」
若菜「または、は、簡単よ。『 導入』が、
と、
で、『 除去』が、・・・。あれっ、どうなるのかな?」
私「それは、ちょっと、変化球が、必要なんだ。『 除去』は、
と、なるんだ」
若菜「なるほど。後は、否定に関してですね」
私「ここで、一気にやってしまっても、いいのだが、今日は、どうも眠いと思ったら、上に書いたように、5時53分に起きてから、眠ってないんだよ」
麻友「それは、良くないわ。数学は、逃げていかない。というより、冴えている頭で書いた方が、良いものに仕上がる。薬飲んで寝て」
私「うん。それじゃ、バイバイ」
若菜・結弦「バイバイ」
麻友「良く寝てね。バイバイ」
現在2020年12月23日21時16分である。おしまい。