現在2017年11月30日16時33分である。
「『美しい結果』って、数学の問題が解けたの?」
いや、そうじゃないんだ。
私の手が、綺麗になった、という話なんだ。
「えっ、太郎さん、汚職か何かしてたの?」
いや、本当に、手が綺麗になったんだよ。
「どういうことよ?」
実は、今日、駅ビルのくまざわ書店へ行ったとき、『日経サイエンス』を見たんだ。
これ。
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/11/25
- メディア: 雑誌
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2番目の見出しに、
『統合失調症-見えてきた意外な要因-』
とあるでしょう。
「えっ、太郎さんの統合失調症が、治るの?」
今後の社会の動きようによっては、治る可能性ある。
「どういう記事なの?」
あー、ゴメン。明日、友達が結婚するので、会費が1,000円必要だったから、この1,440円の雑誌は、買えなかったんだ。
ただ、読んできたポイントを話すとね、
・この病気がいくつもの遺伝子が原因で起こる病気で、1つの原因の遺伝子を叩けば良いというものではないということ。
・統合失調症の人が、よく悩ませられる、抑うつ状態というのが、病気が原因か、病気が原因でないか、が、かなりはっきり分けられるということ。
・35歳までに、発症しなければ、後は滅多に発症しないこと。
・今、100人に1人がかかる病気で、ものすごく最先端の医学が用いられていて、多くのお医者さんが治そうとしていること。
などのことが、書かれていた。
「その抑うつ状態というのは、どういうものなの? そもそもなんて読むの?」
ああ、これは、『よくうつ』状態と読んで、簡単にいえば、小学校のとき、遠足の日に雨が降って、遠足に行かれなかった児童の気分。
「つまり、気分が晴れないの?」
そう。
「じゃあ、ただのうつ状態と、どう違うの?」
えっ、『抑うつ』と『うつ』の違い?
そんなこと、考えたこともなかった。
ちょっと調べてみる。
(電子辞書を)カチャカチャ。
分かんないなあ。同じ英語の『depression』の訳なんだけど、違いなんてあるのかな?
ちょっと麻友さん、どいてて。
(パソコンのグーグルを開き)カチャカチャ『うつと抑うつの違い』ポンッ!
わざと2番目にヒットしたのをタッチ。
「えっ、なんでわざと2番目にするの?」
何かを調べるとき、最初にヒットしたのは通り一遍のことしか書いてなくて、2番目の方が、詳しく書いてあることが、経験上よくあるから。
「子供たちに、そういう必殺技を教えるには、どうしたらいいのかしら?」
私の場合、自分で、『一般相対性理論を制覇しよう!』というブログを開いてたとき、グーグルで『一般相対性理論』と検索すると、1番上がWikipediaの記事で、2番目が私のブログだったのね。
そして、私のブログには、今でもそうだけど、相対性理論に関して、Wikipediaにも書いてないことが、書いてあるでしょ。
そういう『自分でやったんだ!』、というのがないと、人間はなかなか成長しないよ。
これから、人が死なない世の中になって、生き急ぐ必要がなくなるんだから、子供が自分で気付くまで、パソコン触らせておけば良い。
「それで、うつと抑うつの違いは?」
カチャカチャ、スー、スー。カチャカチャ、スー、スー。エッ、エッ。
これ、麻友さん。ホームランと言っていいな。
「ホームラン?」
あの『欽ちゃんみたいな人に会いにいったら?』の記事で書いた、長嶋でも打てないホームランだよ。
「なんか、『補欠くん』の1万打席に1本の超特大場外ホームランとか言ってたわね。私は、今度は、補欠に回されたの?」
私は『抜群くん』のかっ飛ばすホームランも見ていることにした。と言ったでしょう。麻友さんは、『抜群くん』だよ。
「何が、分かったの?」
日本では、うつ状態、というのと、抑うつ状態、というのは、使い分けられてる。
「どう違うの?」
ものすごく分かりやすく言うと、『うつ病』というものはあるけど、『抑うつ病』というものは、ないんだ。
「じゃあ、『抑うつ』という言葉は、どう使うの?」
『抑うつ状態』という使い方をする。
「結局、何が違うの?」
抑うつ状態の方は、うつ病という病気の人と同じような、うっとうしい気分になっている状態であり、脳に障害が現れているというほどでなくても、使われる言葉なんだ。
「じゃあ、抑うつ状態というのは、病気の人にも、病気でない人にも使われるわけ?」
そういうことだ。
「これが、ホームランというのは?」
その、調べていた、
『「うつ病」と「抑うつ状態」の症状と違いは?うつを正しく理解しよう』
というページで見ていたとき、私は、今まで自分が、ストレスという言葉をきちんと理解してなかったな、と気付いたんだ。
「太郎さん、今まで、ストレスってどう思ってたの?」
ストレスって言うんだから、例えば、緊張みたいなことでしょ。
3点差をひっくり返さなければならないバッターが、打席に向かうときは、そりゃー、緊張で、プレッシャーがかかるでしょ。
このこれから起こることに対するプレッシャーのことを、ストレスって、言うんだと思ってたんだ。
「えっ、それ、間違ってないはずよ」
いや、実は、ストレスというのは、これだけじゃないんだ。
そのページの言葉を使うなら、
『ここでストレスとは何かと定義すると、「自分が望んでいるものと実際に起こったことが、全く違っていたことに対する身体の反応」です。』
とある。
つまり、そのバッターが打席に向かい、ホームランを打ったのならストレスは消える。
でも、セカンドゴロに打ち取られたのなら、『ホームランを打ちたかった』という望みと違う現実となり、その場合、打席の後もストレスは続くんだ。
「つまり、太郎さんは、これから起こることでなく、もう起こったことからも、ストレスは生まれると、気付いたって言うのね」
そう。
麻友さんの、『うつと抑うつはどう違うか?』という疑問に答えようとして調べていて、こんな成果があった。
「だから、私の言葉がホームランだというわけね」
「そんなにすごいことかしら?」
いや、麻友さんは、自分が統合失調症ではないから、今後私が、統合失調症についての文献を読むときに、この違いを知ったことで、新しい見方ができるという嬉しさが、分からないんだよ。
「じゃあ、私は、麻友さんのホームランのお陰だよ、という言葉に、素直に喜べば良いのね」
もちろん。
「ところで、日経サイエンスの統合失調症の記事は、どうなったの?」
ここまで書いてきたんだけど、一旦止めよう。
文章が長くなりすぎる可能性がある。
続きは、また書くことにして、楽しい会話で終わろう。
12月1日の日、結婚パーティーに行ってきて、祝福してあげて、楽しかったんだけど、あの日ちょっと寒くて冷えたのね。
家に入ってエアコンつけても暖かくならなかったんだ。
それで、エアコンの真下へ行って温まっていたんだ。
その時初めて気付いた。
「何に?」
雑誌『BOMB』12月号のポスターの3人が立っている写真。
その時、私が座ってたから、
『あっ』
と、思ったんだけど、両脇の2人の靴が、おとなしい、黒であるのに対し、麻友さんだけ、ピッカピカに磨き上げられた黒い靴を履いている。
「気付いた?」
麻友さん。小学校6年生のようにして、大事に卒業させてもらえるんだね。
「これからの、大変さもあるけど、ひとまず後1月ね。」
「それを言いたかったの?」
なぜ、ポスターがそこに貼ってあったかも書いておきたいんだ。
「なぜなの?」
あのポスター、どこに貼ろうか考えた末に、エアコンの下に貼ったんだ。この時は、下心はなかったんだ。
「太郎さんが、下心?」
貼ってから、エアコンを動かそうとして、あっ、これだと気流の関係で、ポスターが持ち上がっちゃう、と気付いたんだ。
「私のスカートが、フワフワしちゃうのね。エッチね」
『スカート、ひらり』の麻友さん。今夜はお休み。
「お休み、太郎さん」
現在2017年12月5日23時28分である。