相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

結婚をシミュレート(その10)

 現在2019年4月6日19時55分である。

「太郎さん。成年後見人を付けるって、どういう理由からなの?」

 私が、余りにも浮き世離れした生活をしているから、詐欺に遭ったりして、お金を失うんじゃないか、とか心配してるんだ。

成年後見人を、付けるとどうなるの?」

 例えば、私が、何か契約とかを結んだとしても、後見人が、間に入って、無効にすることなどが、できるわけ。

「太郎さんは、そういう後見人が、必要だと思ってるの?」

 思ってないよ。私の父が、勝手に言ってるだけだよ。

「太郎さんの場合、自立を重要視してるのかと思ったら、自立を重んじてるのは、お父さまだったり、成年後見人も、お父さまの意見だったり、きちんと聞いてみないと、太郎さんの意見は、分からないわね」

 そんなこと言ったら、麻友さんだって、本当の心の中の声を、いつも言ってるわけじゃないだろ。

「それは、そうね。太郎さんは、正直な方ね」

 じゃあ、シミュレート、続けようか。

「お願いするわ」






 伯爵夫人の太鼓は、私が、横浜に住んでいた、高校1年生の頃までしか、作ってもらった記憶がありません。30年ぶりくらいかも、知れません。

麻友母「これ、結構大変なんです。ジャガイモの裏ごしを、しなければならないので」

麻友父「こんな、訳の分からない名前の料理まで、レシピがネット上にあるのか」

麻友母「ネットだけでは、分からなかったんです。でも、スペイン料理だと分かったので、図書館で、スペイン料理の本を、調べたんです」

「えっ、このポテト、そんな苦労の賜物なんだ」

 ポンポン、スー。あー、ネットだけだと、ジャガイモを裏ごしするということまで、書いてないんだ。

「ほら見て、太郎さん、やっとスマホ、使えるように、なったのよ」

麻友父「そんなに、不器用だったのか?」

「そうじゃなくて、なかなかスマホ持たせてもらえなかったのよ。私と誕生日同じなのよ、このスマホ

麻友父「しかし、まあ、ラブラブなのは、いいが、複雑な心境だな」

麻友母「太郎さんは、やせてるのにかなり食べると、麻友から聞いてましたが、作った人間にすると、気持ちいいくらい食べて下さいますね」

麻友父「運動してるのか?」

 あっ、いや、本当に、体質的に、太らないんです。

麻友父「肥満というのは、健康に良くないのは、確かだから、その要素がないというのは、結構なことだな」

 健康という点では、統合失調症という精神障害で最も重い病気を、患っているのですから、これ以上、他の病にかかったら、やってられないですけどね。


麻友父「その、統合失調症というものが、どういうものなのか、はっきりしないことには、娘をやるわけには、いかないのだが」

 これは、本当は、患者の私が、説明するだけでは、説明に、ならないのですけど、だからといって、お医者さんが説明して、万全とも言えないんですよね。

 例えば、白血病とかですと、症状もほとんどの人で、同一で、治療法も決まってて、余命もこれくらい、とか分かるんですが、統合失調症というのは、得たいの分からない精神異常をみんな統合失調症と、ひとくくりにしているようなところがあって、ひとりひとり様々なんです。

 私にしても、高校3年生くらいから、ちょっとずつ、私は幸福妄想と言ってるんですが、いわゆる被害妄想が、始まって、最初のうちは、これは現実、これは妄想、と、区別が付いていたのが、1年間大学入試で浪人して、合格となったところで、高校時代から好きで、浪人中も好きだった女の子とちょっとした行き違いがあったことから、父や母が、二人の仲に、介入しているという妄想が、妄想でないのではないか、と思い込んじゃったのですね。

 私の病気は、もっと友達と気楽にしゃべれる人間だったら、こんな深刻なことにならなかったと、今では、思うように、なりました。

麻友父「それで、ほとんど働けないというのは?」

 誰でも、まったく新しい仕事を始める時は、大変ですよね。

 若い時に苦労して、何か、手に職を付ける。

 それで、人生を、生きていく。

 しかし、20歳を少し過ぎたところで、発病し、ろくろく仕事の訓練もしないまま、40代になってしまってから、新しい仕事を、探すなんて、土台無理な話なんです。

 『就労移行支援』とか、『就労継続支援』などという作業所も、メンバーの面倒をみるスタッフの人の熱意に対して、お給料を払っている、とも言えるのです。

 一度、ドロップアウトした人間が、まともに生活できるようになるのは、ほぼ無理だと、私は、見ています。

麻友母「諦めていらっしゃるの?」

 私は、今の社会で、麻友さんの望む、『普通に、会社の社長さんとか』の稼ぐお金を、得ることは、不可能だと、初めから、考えていました。

 でも、私には、この社会が、ずっとこのままではない、と思えているのです。

 1994年の大学4回生で発病した頃の私の頭も社会も、どちらも、救いようのないものに思えました。

 しかし、社会の方は、まず『精神分裂病』という破壊的な病名を、非常な苦労をして、改め、『統合失調症』としました。

 病名を、変えただけじゃないか、と思われるかも知れませんが、多くの人に、

統合失調症って、なんだ?』

という問題提起をしただけでも、意味のあることでした。

 一方、私の頭も、薬が変わったことで、以前は頻繁に起こっていた、特殊な発作が、4年間に2回しか起こらなかった、というほど、改善しました。

麻友父「その発作というのは、どういうものなんだ?」

 一時的に、シャーペンも、持てないほど、手が震えて、不安で不安で、どうしようもなくなって、眠り薬を飲んで、眠るまで、どうしようもない、というほど、ひどいものでした。

麻友父「その眠り薬は、今も持っているのか?」

 眠り薬、というか、朝食後、夕食後、寝る前の薬は、常に2日分、持っています。

麻友父「見せてもらえるか?」

 もちろん、お見せします。

 こんな風に、一回分ずつが、袋に小分けしてもらって、渡されているんです。

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麻友父「見かけは、胃薬なんかと、見分けがつかないな」

麻友母「これ、万が一、薬屋さんが、入れ間違った場合、症状が悪化するということは、ないのでしょうか?」

 アハハ、万が一どころか、あの病院に換わって4年半になりますが、薬局が、薬を1錠入れ忘れたことが、2回あります。

麻友母「間違えたって、太郎さん分かるのですか?」

 一応、今は、朝食後の薬が、一番小さいのが、バイアスピリン100mgという薬で、血液サラサラのための薬。私は、これによって、私が脳梗塞で死ぬのを防いでるのだと思ってるんですけどね。

 それから、中くらいの、L2と書いてある薬2つが、炭酸リチウム200mgという薬で、最初に入院した時以来、一度も変えていない薬です。何か意味があるのかも知れません。

 それから、一番大きいのが、マグミット330mgという薬で、これは、便秘止めです。


 夕食後の薬は、同じく炭酸リチウム200mgが2錠と、マグミット330mgです。


 寝る前は、一番大きい2つの白いのが、オランザピン10mgという薬で、これは、去年(2018年)から、加わった、新しい薬で、私も、余り詳しくは、把握していません。

 それから、黄色い2つが、セロクエル100mgという薬で、あの病院に入院するより遙かに前から、飲んでいます。向精神薬であると同時に、睡眠薬です。

 最後に、水色の小さい錠剤ですが、これが、フルニトラゼパム1mgという強力な眠り薬で、これを、女の人に飲ませて、暴行するという事件がいくつもあったようで、アメリカへ持ち込めなくなっているほどです。

 ちょっと、写真を撮り忘れましたが、寝る前には、アローゼン0.5gという顆粒の便秘止めを、飲んでいます。


 あの病院に入院してからの4年半で、めまぐるしく薬が変わりましたが、私は、結構気にしてチェックしているので、薬局が間違えた場合、まず分かりますね。


麻友父「そんなに、薬であっても、管理できる人間なのに、仕事が、できないのか?」

 結局、薬の場合、管理できるのは、いつも、同じだからですね。違っていたら、薬局に申し出る。

 でも、一般の仕事の場合、ずっと同じことを、繰り返しているわけでは、ありませんよね。

 何か、異常があったら、それに応じて、対応を変えないといけない。

 そういう臨機応変に対処するというのが、精神障害者は、不得意です。

 だからといって、ルーティーンワークだけやっている、というのは、人間には退屈です。

『そんな、贅沢な』

と、思われるかも知れませんが、私は、

『働くって、どういうこと?』

という問いに、きちんと答えを出したいと思っています。

「太郎さんに取って、働くというのは、お金を稼ぐことじゃないのよね」




 ちょっと、眠くなってきちゃった。続きは次回にするよ。

「分かったわ」

 おやすみ。

「おやすみ」

 現在2019年4月7日21時57分である。おしまい。