相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。

レオナルド・ダ・ビンチを真似てはいけない

 現在2015年3月27日0時08分である。

 私が、昨年の11月11日(2014年11月11日)に、横浜市立みなと赤十字病院の精神科に、医療保護入院で入院したことは、何度も書いてきた。

 お医者さんの前で、ずれている時計を見せ、自分の才能を守るために、入院するんだと気付いた私は、入院する準備のために、家に帰るバスの中で、持って行っていた、高木貞治の『初等整数論講義』を開いた。今までにも、何度も読みかけた本であったが、数ページで挫折していた。

 私は、高校時代から、整数論は、自分の苦手な分野だと、感じていた。

 ガウスは、数学の女王は整数論だ、と言っていたから、私は、数学では、超一流になれないだろうな、と思っていた。

 ところが、その話をして、私が、数理の翼へ行くことになった原因の級数の和のレポートが、その後、ベルヌーイ数を産んだことを、話したら、以前に書いた湧源クラブの、吉信康夫(よしのぶ やすお)さんという、4回生だった人が、

「ベルヌーイ数というのは、解析的数論、というものに関係しているから、整数論だよ。」

と、教えてくれた。その人は、その後、『数学のたのしみ』という雑誌に文章を書いて下さいと言われるほどになった、すごい人だった。


吉信さんのページ


 高校時代に、もう整数論に手を染めていながら、私は、ポツポツよりもベッタリが好きで、『初等整数論講義』すら、まだ読んでいなかったのだ。

 説明しておくと、この本は、京都大学東京大学の数学科へ行く、ほとんどの人が、高校時代に読む本である。トップ集団に入りたかったら、諸君が高校生なら、手持ちぶさたなままでいないで、この本を読むべきだ。
 私の後を追いたいのなら、『数Ⅲ方式ガロアの理論』を読むのが良いが、こちらの道は、険しいぞ。


初等整数論講義 第2版

初等整数論講義 第2版


数III方式 ガロアの理論

数III方式 ガロアの理論


 さて、バスの中で、『初等整数論講義』を開いて、私は驚いた。この本のかなり後ろに載っている結果を私は証明付きで知っているのに、前の方で知らないことがある。

「この本、どういう順番になってるんだ。」

とバラバラとページをあっちこっちめくりながら、つぶやいたのを覚えている。

 家に帰るまでに、私の頭の中は、さらに活性化された。

 私の様子にただならぬものを感じていた、母は、

「今晩は、こっちで眠りなさい。」

と言った。

 次々に新しいことが浮かんでは消え、自分の才能が開花しているんだ、と感じ、自分は今後この才能を生かして生きていくんだ、と思った私は、自分のアイディアを発表しなければ、と思った。

 そして、夜の間中、頭を働かせていたとき、朝5時頃、スパムメールが来た。

 妄想が支配していた私の頭は、このメールが、私の数学の恩師、すなわち上野健爾先生が、私の様子を知ろうとして、送ってきたもののように思った。

 それで、その時の私の数学のアイディアの最先端を、次のように書いて送り返した。



「ゼータ3は、超越数だと思うけど、新しい超越数だと認めると新しい数学が出来るし、認めなくても新しい数学が出来るんじゃないかとわたくしは思います。どちらの数学も、無矛盾だろうと思います。」



 この文章の意味が分かるだろうか。もちろん、上野健爾さんは全部分かるのだが、普通の人には分からないと思うので、説明しておく。

 まず、ゼータ3というのは、リーマンゼータ関数と呼ばれる関数の3での値のことを言っている。

 これは、無理数であることが証明されているが、厳密な値は、求められていない。私も努力したし、あのレオンハルトオイラーでさえ求められなかったので、私は、とうとうこれは求められないのだ、と思いだした。だから、このゼータ3、{\zeta(3)}は、超越数{e}(イー),{\pi}(パイ) に続く、新しい数学の定数だと捉えるべきなのではないか、と思ったのである。

 今まで、イーやパイを使ってなんとかして表そうとしてきたけど、イーがパイで表せないのと同様に、ゼータ3は、まったく新しいものだったという結論でもおかしくない。ところで、私は、それだけを書いているのではない。

 新しい超越数だと認めなくても新しい数学が出来るんじゃないか、と書いている。これはどういうことかというと、ゲーデルの第一不完全性定理の言っている、決定不能命題だ、と言っているのだ。

 つまり、ゼータ3を求めることは、永遠に出来ないけれど、それが、新しい超越数だ、ということも証明できない、というのだ。

 そういうことがありうることを、ゲーデルは1931年に、第一不完全性定理で証明している。既に、選択公理連続体仮説、など、数学での通常の公理系ZF(ツェルメロ・フレンケル)から独立なことが証明されている命題があるが、今新たに、ゼータ3は新しい超越数だ、という命題が、加わるのではないか。


 これが、その時、感じていたことだった。

 そして、確かその日の14時頃、私は入院した。


 入院中、色んな収穫があったことは書いたが、まだあった。

 それは、パソコンに、複素数を扱わせようとして、考えていたときの、アイディアであった。

 通常コンピューターは、2進数だけしか理解できないから、正の数しか扱えないように思える。だが、2の補数という方法で、マイナスの数が扱える。私は、Mathematica(マセマティカ)という数学ソフトで、複素数が扱えるので、コンピューターで虚数を扱えることは分かっていた。だが、なるべく美しい方法で、虚数を扱えないか、と考えていたのだ。

 そして、私の43歳の誕生日、素晴らしいアイディアを思い付いた。

 『博士の愛した数式』という本にも登場する、オイラーの公式というものを用いて、次のように表せる。

{0=\log_ {e^\pi}(+1)}

{i=\log_ {e^\pi}(-1)}

 これは、誕生日であり、嬉しかったので、2014年12月2日15時18分58秒と、気付いた秒まで、記録してある。

 コンピューターの内部回路を今更変える必要も無く、こんな発見は、なんの実用的な価値もないし、そもそも、対数関数の負での値は、一価でないから、等号が完全に成り立つわけではない。



博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)



 だが、私はこれを書いたときから、対数の底として、イーのパイ乗を取るというアイディアをあの問題に使おうと思っていたのだった。

 もちろん、あの問題とは、ゼータ3の厳密値。これを底に取った対数を取ったら、何か情報が得られるのではないか。

 それを、今日、私は実行した。

 なぜ、今までやらなかったのか、というと、余りにもアイディアがあるので、このアイディアを忘れていたのだ。

 昨日の夜、携帯の発信メールが、200通の上限に達したので、削除してよいメールはないかな、と思って見直していて、上に紹介したメールを見つけたのだ。

 そして、そういえば入院中、これを試してみようと思ったのだったな、と思い出したのだ。

 結論からいうと、やっぱりこの問題は難しかった。解けなかった。

 だが、正直に書くと、手掛かりなしではない。

 リンク集の私の論文の生原稿に、ゼータ.pdfというファイルに入れて、ゼータ3、ゼータ5、ゼータ7、ゼータ9を、2000桁ずつ計算したものを、あげておいた。

 これをみて、すぐ気付くことは、同じ数字が、3個連続して現れているところが、異常に多いことだ。これは、多すぎる。10進数でない何かに変えたとき、ものすごく綺麗な数の並びになるのではないか。

 これが、現在私の手に入れている、すべてである。

 こんな、未完成なものを、なぜ、公開するのか。

 自分で、手柄を独り占めしたくはないのか。

 私にとっては、そんなことは、どうでも良いのだ。

 『川勝先生の物理授業』という本を読んだとき、得られたことの中に、レオナルド・ダ・ビンチに関するものがあった。

 レオナルド・ダ・ビンチは、自分の業績を盗まれるのを恐れて、鏡に映した文字を書き、自分の手帳などに書いたアイディアを盗まれないようにしていたと、書いてあったのだ。

 川勝先生は、レオナルド・ダ・ビンチのような天才は、1つや2つの業績が盗まれたとしても、その名声に傷が付いたりなどしない。むしろ、他人に読めない文字で書いたために、その業績が、日の目を見なかったことの方が残念だ、と書いていた。


川勝先生の物理授業〈上巻〉力学編

川勝先生の物理授業〈上巻〉力学編


川勝先生の物理授業〈中巻〉エネルギー・熱・波・光編

川勝先生の物理授業〈中巻〉エネルギー・熱・波・光編


川勝先生の物理授業〈下巻〉電磁気・原子物理編

川勝先生の物理授業〈下巻〉電磁気・原子物理編


 私は、レオナルド・ダ・ビンチになってしまっては、いけない。

 常に、自分の手の内を明かしていても、アーベルのような数学者、ランダウのような物理学者、に私はなれる。

 その自信がなくて、どうしてこんなことが出来よう。

 この問題を解くことは、直ちに、現在、未解決の難問、リーマン予想にさらに一歩近付くことである。

 誰が解いても、人類の勝利に変わりはない。

 今日は、リーマンゼータ関数を話題にした。

 現在2015年3月27日3時29分である。おしまい。