現在2006年3月26日7時07分です。
前回の投稿で、F0というものを苦労して作ったが、あんなに苦労しなくても良かったことが分かった。
まず、各n∈ωに対して
Kn={(ξ,m);ξ∈ω,n≦m<ω}⊂ω×ω
とおくと、Knの濃度はω,Kn⊃Kn+1であり
∩ Kn=φ
n∈ω
である。ω×ωとωの間には全単射が存在する。これは集合論では当たり前のことである。
この写像Φ
Φ:ω×ω → ω
を考える。そして、ΦによるKnの像を
In=Φ(Kn)
とおくと、
In⊂ω,Inの濃度はω,In⊃In+1
∩In=φ
n∈ω
である。
{In;n∈ω}は有限交差性を持つ。従って{In;n∈ω}の元の有限個の共通部分の全体
β({In;n∈ω})=
{A1∩・・・∩Am;m∈ω,A1,・・・Am∈{In;n∈ω}}
はフィルター基底である。
ωの部分集合で少なくとも一つの β({In;n∈ω}) の元を含むものの全体はフィルターである。
これをF({In;n∈ω})と表し、{In;n∈ω}が生成するω上のフィルターという。
そしてやっと、私達が構成したかった、F0が作れた。
F0=F({In;n∈ω})
と、おくのである。
これで良かったのだ。前回構成したF0は、Inの濃度がOnなので、{In;n∈ω}から作られる有限共分全体がフィルター基底とならないという困難があった。
これで、それが解決された。
今日はここまで。
現在2006年3月26日7時28分です。おしまい。