現在2015年7月21日20時06分である。
昨日は、月曜だったので、物理学と数学のゼミをやっていた。
そのときに、前回の投稿で触れた、超越数の話題になった。
その数とは、
のことである。
簡単に説明しておくと、有理数を係数とする有限次の方程式の根にならない数を、超越数という。
さて、ゼミで、友人がこう言った。
「今、これが、超越数だと分かっていますよね。でも、この数を係数に加えても、パイを根にする方程式は、作れませんよね。だから、パイは、独立な超越数です。ところで、今の2つを係数に加えても、自然対数の底イーを根にする方程式は、作れません。だから、イーは、独立な3番目の超越数です。」
「そうだね。」
「じゃあ、こうやって、どんどん、無限に独立な超越数を、作り続けられますかね。」
「うーん。連続無限までいけるかも知れないけどなぁ。」
と、私が言うと、
「連続無限なんて無理ですよ。実数の可算モデルがあるんだから。無限に作れるかを、聞いてるんです。」
と言われた。
この問題を家に帰ってから調べ始めた。
きっかけは、単純なことだった。
その人が、ゼミのとき、
「日本人は、何でも『超』って付けたがり過ぎますよね。ディストリビューションを『超関数』、スーパーストリングを『超弦理論』、ノン・スタンダード・アナリシスを『超準解析』、みたいに。」
と言ったのだ。
家で、それを思い出した私は、
「じゃあ、『超越数』は、英語で何というのだろう?」
と思ったのだ。
それで、フェラーリの親友と、ただ1人の女性の親友が、プレゼントしてくれた、『数学辞典 第4版』を引いた。
『transcendental number(超越した数)』
というそうである。
さて、せっかく引いたのだから、読み始めた。
すぐに、私は、2007年頃までの数学が、古いことに気付いた。
この頃までの数学は、さっきの人が言ったような意味で、
『独立』
ということを定義しているのだ。
だが、私に言わせると、パイとイーは、独立ではない。
なぜかというと、次のオイラーの公式というものがあるからだ。
この式にパイを代入すると、
となる。
だから、イーという数を知っていれば、パイを定義できるのだ。右辺が『-1』になる数として。
逆に、パイを先に定義して、それを使って、イーを定義することも出来る。
とにかく、一方を見つければ、他方はイモヅル式に、見つかってしまう。
独立な発見ではない。
まったく新しい概念に基づく超越数があったとき、それを、独立だというべきだ。
それで、私は、さっきの人に、
という概念は、古いと思います。
『今までに得られている、超越数を求めるアルゴリズムを、どうやって工夫しても得られない数』
としなければ、なりません。
でも、この定義は、矛盾を含んでいます。
新しいアルゴリズムが見つかったなら、それは、以前のものを工夫して作ったと見なされるからです。
でも、エフェクティブという概念があるようです。
ところで、もう一つ矛盾があります。
アルゴリズムの数は、可算個です(多分)。だって、有限の言葉で書かれているから。
ところが、私は、独立な超越数は、連続無限個あると予想しています。
またしても、決定不能命題?(つまり、可算個か連続無限個かは、ZFCと独立ということ)
お陰で、渡辺麻友さんが、ほったらかしです。ありがとう。
松田太郎
2015年7月20日21時30分
というメールを送った。
そして、自分のノートには、
「ZFCから独立とは、可算モデルも作れるし、連続無限モデルも作れて、どちらも無矛盾ということ。 2015年7月21日1時19分」
と、書いて、フルニトラゼパムという強力な睡眠薬を飲んで、布団に入った。
だが、頭が冴えていて、この2つの矛盾を考えていた。
結局、このままでは眠れないことが分かり、こういうときのための、追加のフルニトラゼパムと、液体のリスパダールを、半月ぶりくらいで飲んで、死んだようになって寝た。
「渡辺麻友さんが、ほったらかしです。ありがとう。」
というのは、
「まゆゆ、に、ツイートするのを忘れるくらい、数学に没頭できて、幸せなひとときを過ごせました。この1時間ほどを、プレゼントしてくれて、ありがとう。」
という意味だった。
これは、私が、数学に没頭している1時間くらいは、大好きな女の人の存在すら忘れるということであり、同時に、普段は、常に、まゆゆ、のことばかり考えている、ということなのだ。
上の定義の矛盾が生まれるのは、私が、
『工夫』
という言葉をうまく数学の言葉に出来ていないからだ。
これが、現代数学で、どう解決されているか、知ってる人いません?
まゆゆ、今日は、難しい話だったけど、私の研究の最前線でした。
じゃ、バイバイ。
現在2015年7月21日21時56分である。おしまい。