相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

微分・積分入門

 現在2018年11月29日20時01分である。

 麻友さん、微分に関し、以前も、話はしたけど、まだ、全然分かってないだろ。

微分? いつ話してくれたっけ?」

 『数学者はなぜ、数学が美しいというのか(その4)』という投稿で、オイラーの公式を導く過程で、話したんだ。

「そういえば、家庭教師で、2次関数の判別式使う説明したら、判別式をゼロとするのが微分だと思われて、微分を分かってもらえなかった、なんて、話してたわね」

 そうだったね。

 麻友さんには、ちゃんと微分の説明をする機会を作ったよ。

「でも、かなり古い本なのでしょう」

 私は、高校の教科書で、微分を勉強したのではない。

 高校2年になって、広島の高校に転入して、かなり早い時期に、

{\displaystyle \sum_{k=1}^n k^2 =\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}}

という公式を、自分で導いて、証明をレポートとして提出した。

 そのレポートの中で、

三角錐の体積が、{\displaystyle \frac{1}{3}} になることを、私はもう積分を知っているので使いましたが、本来なら証明が必要でしょう』

と、書いた。

 先生が、

『どんな本で、積分を勉強したの?』

と聞いてきたので、

『『微分積分入門』という本です』

と、答えたら、

『教科書じゃないんだね?』

と、聞かれた。

『はい』

と、答えたら、

『だったら、いいんだ』

と、謎の答えが返ってきた。

「『だったら、いいんだ』って、どういうこと?」

 多分、私が、学校の標準的な教え方や、受験のための教材というような、平凡なもので学んだのではなく、自分で選んだ本で、自分流に学んでいることを、確かめたかったのだろうと思う。

「その、太郎さんの勉強した本で、教えてくれるのね」

 読んで行けば、良さが分かるよ。

 この本、

山口恭(やまぐち やすし)『微分積分入門』(コロナ社

微分・積分入門 (1964年)

微分・積分入門 (1964年)

は、詩から始まる。

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「わー、昔の数学の本って、こんなにロマンチックだったの?」

 元 茨城県立水戸第二高等学校教諭の、山口恭さんって、1964年に、この本書いてるんだけど、流石にもう死んじゃってるよね。

「じゃあ、始めて」

 まずは、まえがき、から。


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  まえがき

 微分積分というと,とかく高等数学の部門と考えられ,アマチュアとくに「数我苦(すうがく)」に日夜悩まされている高校の大多数の生徒たちには,とても手に負えないものとして敬遠されてきたし,現在でもそうである.

 しかし,あなたが高校の2年生ならば,本年の4月から新しく手にした「数ⅡB」(または「数ⅡA」,または「応用数学」)の数科書を開いて頁をめくってみなさい.じつにその内容の中核をなしているのが,微分積分であり。それもかなりの高度のところまで学ばねばならないことに気付くであろう.

 微分積分を知らずに数学は語れないし,そればかりか,たとえあなたが将来文科方面へ進むにしても,この一見ふしぎともみえ,奇妙ともおもえる,すてきなマジックに似た一つの部門をいちおうマスターしておかないと,あとで困ることもおきる.


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「まえがきは、これだけ?」

 いや、まだ続いてるけど、眠くなっちゃった。

「じゃあ、夜更かししないで、寝た方がいいわ」

 そうだね。

「私、誤植、ひとつ見つけたわよ。

◯教科書を開いて頁を

✕数科書を開いて頁を

どう?」

 そうだね。

 この本に関して、誤植リスト第1号だね。

「獲物があったところで、お開きね」

 じゃあ、おやすみ。

「おやすみ」

 現在2018年11月29日22時00分である。おしまい。