現在2015年4月22日16時48分である。
今回入院していた時、今まで経験したことのない、新しいことが、いっぱいあったことは、退院後の投稿の多さで、分かると思う。
初めて、女の人にハグされたし、数独というものをやったし、虚数をコンピューターで扱う新しい方法も、見つけた。
今日の投稿は、この虚数をコンピューターで表す方法を、見つける下地になった話を書こうと思う。
私が、入院して以来、献立の書いてある小さなメモ用紙に、ボールペンで、たくさんのメモを取っていたことは、何度も書いてきた。
そのメモの1つに、次のメモがある。
私の大切な人の写真の写真集の中で、一番気に入っている写真の前で、撮影してある。
この写真が好きなのは、彼女が力強く文化祭の看板を頭の上に掲げて歩いていて、動きもあって、頼もしいからだ。
私って、強い女の人、好きなんだよね。
これが、その写真。
彼女の顔の下に、式があるだろう。
私は、この式を見せて、看護婦さんや看護士さんに、
「この式、どうでしょう。」
と、聞いて、楽しんでいた。
何人かには、種明かしをしたので、もう分かっている人もいるのだが、私の説明を聞けなかった人もいると思うので、今日、種明かしをする。
私が、最後に、主治医の先生にこれを見せて、
「どうでしょう。」
と言ったところ、
「シュールですね。」
と、言われた。
私は、びっくりした。以前、『シュール』という言葉は、電子辞書で調べたことがあり、『超現実主義』とか『普通の人には理解できないようなもの』という意味があることを、知っていた。
だが、普通、そういうのは、芸術作品に対して言うのであって、数式に対して言うものではない。
「先生は、これを、数式ではなく、絵だと思ったのだな。」
と、私は感じた。
それで、種明かしすることにした。
「これは、実は、左辺の1の左下に、小さくが、あるつもりで、書いているんです。つまり、こういうことなんです。」
「そういう意味で、書いてるんですね。」
「はい。つまり、最初の式の等号は、普通の等号以上の意味を持ってるんです。」
「等号の定義が、違うということですね。」
「そうです。」
私は、常識をひっくり返そうと思ってこんなことをやっていたのではない。
この時の、研究は、2014年12月31日に、『1から始める数学』というノートに結晶した。
これは数学としては、価値のないものだが、通常大学で習う数学が、0(ゼロ)を最初に作って、その上に全数学を築くのに対し、1(いち)から数学を築こうとした、私なりの試みだったのだ。
最初の写真は、私が、1から0を作った瞬間の大切なショットだったのである。
シュールなんて言われて、おもはゆかったが、今回の入院では、こんな、人生初めての経験が、山ほどあったのである。ゼータ関数につながる投稿に書いた、あの式は、最初は、ここから生まれたのだった。
種明かしをすると、なーんだ、という感じだろうが、独創なんて、99パーセントの類推の上にあるのだものね。
今日は、ここまで。
現在2015年4月22日17時39分である。おしまい。