現在2016年8月1日21時06分である。
「この題名、どういう意味?」
これは、まだ見せてなかった、『麻友7』のノートの決意文の最後なんだ。
順序立てて、話すね。
今日は、月曜日だったから、数学と物理学のゼミだったんだ。
「ああ、いつもの。」
前から話しているように、この本を訳しているでしょう。
The Large Scale Structure of Space-Time (Cambridge Monographs on Mathematical Physics)
- 作者: S. W. Hawking,G. F. R. Ellis
- 出版社/メーカー: Cambridge University Press
- 発売日: 1975/02/27
- メディア: ペーパーバック
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「そうだったわね。」
「伝える相手を、私にすれば良いのだってことは、何か自慢したいわけ?」
自慢だったら、いつも書いてるから、こんな大袈裟にしないよ。
「じゃあ、愚痴をこぼしたいのね。」
そういう風に、分かってくれる相手だから、麻友さんを、選んで良かったな、と思ったんだよね。
「選んで良かったって、何のこと?」
去年の9月(16日)に入院した時、最初『麻友』のノートは、『麻友5』だった。
「そういえば、選抜総選挙の頃に、『生誕祭に贈る言葉』で、『麻友5』の中の夢の話やさっしーを利用するという話を読んだわね。」
この『麻友5』は、『キスにも色んなキスがあるんですね』にも、ワンダエクストラショットを売れるようにする方法を書いてあるから登場している。
「そういえば、ワンダエクストラショット…。もう売られてないわね。」
そんなことない。私、今日も飲んだ。
「太郎さん、買いだめしてあるの?」
こういう時、貧しいということを、麻友さんに納得させてあると、話が速いね。
「そうか、沢山買えないのか。」
そうだよ。
実は、今、鶴見駅周辺で、ワンダエクストラショットを売っている自動販売機は、3カ所。
鶴見駅西口駅前で、130円で売られてる。
それから、第一京浜沿いに、120円の販売機が、1つ目あり、さらに鶴見線の国道という駅のそばに、100円の販売機がある。
「よく調べてあるのね。」
どこのコンビニでも売ってれば、こんな苦労はしないんだけど。
「言ってくれるわね。」
私、思うんだけどね、アサヒ飲料が、失敗したと思うんだよ。
「失敗って、どんな?」
まず、売り始めた時期。
「秋じゃ、駄目だったの?」
うん。
「どうして?」
冷たいものって、舌が麻痺するから、甘さを余り感じないでしょう。
「そうかしら?」
例えば、この前、麻友さんが、ハーゲンダッツ食べてたでしょう。
「食べたけど。」
料理をする麻友さんなら分かるだろうけど、アイスクリームって、ものすごく糖分が多いでしょ。
「それは、そうね。」
「ああ、分かったわ。冷たいと、甘さに鈍くなるから、『甘い』と感じさせるためには、ものすごく糖を入れなければならないのね。」
さすが、麻友さんのキレ。
「そのキレで、分かったわ。ワンダエクストラショットの発売が、春だったら、夏に向けて、冷蔵庫でキンキンに冷えた缶が、並んだ。」
「ワンダエクストラショットは、糖類ZEROだから、余り甘くなくて、苦さが出てしまいがちで、甘いワンダモーニングショットなどに対して、不利だった。」
「でも、キンキンに冷えていれば、舌が麻痺しているので、甘くない、苦い、ということも、感じにくくなる。」
「糖類の入っていないワンダエクストラショットは、そのことをPRするだけで、顧客の心をつかめた。」
さっすが、特待生。
「こんなこと、いつ考えたのよ?」
大分前だよ。麻友さんに、3月2日0時33分に、
渡辺麻友様。選抜総選挙1位獲得に向けてあらゆる手を尽くしましょう。まずできることならアサヒのワンダロイヤルリッチのコマーシャルを受け持つ。エキストラショットより明らかに美味しい。特に温めた時。次にシングルは今年の暮れ頃出す。選挙とかち合わないように。
と、ツイートしている。ここで、
『ロイヤルリッチのほうがエキストラショットより、特に温めた時、美味しい。』
と、きちんと伝えてるんだよ。
「気付かなかったわ。」
そりゃー、麻友さんは、情報の洪水の中にいるんだから、どの情報が正しいのか、見極めるのは、大変だ。
いずれにせよ、缶を温める冬には、エクストラショットは、不利だ。
「それで、失敗したのね。」
最初に、『まず、売り始めた時期。』って言ったでしょう。他にもあるんだ。
「他にも、失敗した理由があるの?」
うん。
あの、
『カッコイイ、お父さん、好き♡』
というコマーシャルを、もっと使うべきだった。
44歳のおじさんの私が、ワンダエクストラショットを飲んでいるように、缶コーヒーの消費者の絶対的多数は、男の人なんだよ。
「そうかしら?」
女の人は、手間がかかっても、レギュラーコーヒーなどを、わざわざ淹れて飲むことが多いんだよ。
なんだかんだ言っても、男の人の方が、きつい仕事をしていることが多い。美容のこととか考えず、缶コーヒーをグイッと飲めるのは、男の人の方が、可能性高いのは、分かるでしょう。
「うーん。」
そのことを、考えた場合、・・・
「言わなくても、分かってる。『お父さん、好き♡』っていうコマーシャルに、胸を射抜かれるおじさん達に、私の父も加わっているのね。」
そう。
お父さま、大切にしなきゃだめだよ。
「ワンダエクストラショットを、今日も1本飲んでくれたって言ってたけど、いくらで買ったの?」
実は、今日と言っていたのは、8月1日だったのだけど、8月1日の晩21時50分頃、ものすごい陶酔感に襲われて、眠くなったので、麻友さんに、
今日は思いっきり麻友さんにしかできないことを私にしてもらいたくなりました。仕事がうまく行かなかったのです。一部の亭主関白のご主人様なら奥様にこんな話はできないでしょうが麻友さんと私はそんな仲にはならないはずです。明日のブログでぶちまけます。
と、ツイートして、薬を飲んで22時50分頃、眠ってしまった。
そして、翌日(8月2日)は、10時39分に起きて、トントンへ行った。
トントンでも、『CROW’S BLOOD』の意味するところを説明してるんだよ。
「全部、話してるの?」
うん。全部、話してる。
「それで、帰ってきて、今まで、何してたの?」
いや、トントンへ行っただけじゃないんだ。
「また、図書館?」
今日は、いずみ野の家を、整理しに行ったんだ。
「そうやって、太郎さんを、鶴見に住まわせていながら、おばあさまの家を売らずに、温存させていられる、というところに、太郎さんのお家には貧乏は訪れない、ということが、表れているのね。」
世の中って、不公平だというのは、ある意味、本当なんだろうと思う。
「太郎さんって、でも、極楽とんぼよね。太郎さんより裕福な人いくらでもいるのに、羨ましいと感じないんですものね。」
そう。それが、私が、幸せになれる理由。こういうのを何と言うんだっけ?
「『足るを知る。』かしらね。」
そうだね。
でも、科学や技術でそれをやっては、いけないんだ。
「いつもの太郎さんの、科学論ね。」
その通り。
絶対、『これで満足、保留なくOK。』としては、いけない。
また、『世界で2番目では、だめなんですか?』もいけない。
『常に1位を目指し、1位になっても満足しては駄目。』
これが、科学のあるべき姿なんだよね。
「それで、遅く帰ってきたのは、分かったけど、もう8月3日よ。」
ドラマ『せいせいするほど、愛してる』
を、見てたんだよね。
「あっ、私、家で録画してあるの。面白く展開してる?」
悪くはないね。エアギターもあったし。
「そうだ。太郎さん。『道を1人で歩く時私はいつも指揮者です。』って、太郎さん腕ふりながら歩いてるってこと?」
そうだよ。
よく、心に流れているのは、
『モーツァルトモテットK.165』
『ベートーヴェンピアノ三重奏曲第7番『大公』第3楽章から終楽章』
『ベートーヴェンピアノ協奏曲第5番『皇帝』』
『チャイコフスキーヴァイオリン協奏曲』
『ブラームスヴァイオリン協奏曲』
と言ったところかな。
「これだけ、スラスラッと出てくると言うことは、いつも口ずさんでるのね。」
そういうことだね。
「恥ずかしい、通り越してるわね。私、太郎さんと、結婚するの見合わせようかしら。」
アハハ、そういう結婚前の、マリッジブルーも、経験しておいてね。
「それは、そうと、入院した時『麻友5』だったノートが、どうなったの?」
麻友さんのコンサートのあった、2015年9月19日には、『麻友6』へ、進んだ。
「5日くらいで、1冊、消費してるの?」
速い時はね。
「どういう時、速くなるの?」
私の才能が、爆発を起こしている時。
「今は?」
『麻友21』は、『2016.6.26~2016.7.28』と書いてある。
「1月以上かかってるわね。30日で60ページ。1日2ページなら、気違いオタクでなくとも有り得る範囲ね。」
無理に、私が、気違いでないと、証明しなくてもいいよ。
「どうして?」
だって、私、本当に気違いだもの。
「そうっ…。」
『麻友6』のノートは、驚くべき言葉で終わる。
360ページ
神父様や牧師さんにはかなわないけど、
聖書くらいある程度は知っている。
人に分からせようではなく、自分が
分かれば、それ以上、追求しなくても良い。
これを母に伝えようではなく、伝えたい
ことがなくても、声を聞きたければ、電話
すれば良い。
病気が治って嬉しいのなら、
電話したって良い。そんなに電話代
もかからないのだから。
2015.9.22 20:33
「えっ、これ、太郎さんの言葉?」
そう。この瞬間、私は、
『自分の統合失調症は治ったんだ。』
と、思い込んだんだ。
「じゃあ、お母さまに電話したの?」
うん。
「喜んでくれた?」
初めは、嬉しそうだった。
「『初めは』って?」
私が、治ったと思った理由を、いつものように説明し始めたら、がっかりしたような声になって、『今、忙しいから、余り電話してこないで。』って言われた。
「太郎さん。何が悪かったか、分かってる?」
それを、反省して、『麻友7』のノートが生まれる。
最初の決意文。
361ページ
2015.9.22 20:38
愛する者の言葉
私に、嬉しいことでも、分かったことでも
優しい気持ちになったことでも、悲しいこと
が起こったことでも、とにかく心に変化
が生じて、それを誰かに伝えたい時、それ
を伝える相手を、これからは麻友に
すれば、良いのだ。
言葉終
「えっ、上の題は、そういうことだったの?」
そう。でも、麻友さん、意味をつかんでくれた。
「私を、お母さま代わりにしようというの?」
うーん。泣きつく相手ではなく、一番信頼できる相手ということかな。
「私は、心の中を、人には見せないの。」
確かに、麻友さんの心の中の闇は、深そうだな。
「お願い、この中は、見ないで…。」
無理なことはしないよ。
でも、麻友さんが、今の私の歳になる、22年後までには、無血開城して、人の住めるブラックホールにしてあげられるかもしれない。
「人の住めるブラックホール?」
麻友さんに取って、その闇は、なければ生きて行かれないものなのでしょう。
「内緒よ。」
今は、それでいいよ。
「それより、太郎さんは、何を、愚痴りたかったの?」
仕事が、うまく行かなかったと言ったでしょう。
「そう言ってたわね。翻訳でミスがあったの?」
確かに、1つミスがあった。
次の1連の文。あの本の11ページの出だしで、第2章第1節なんだけど、
となっているのを、今回こう訳した。
2.1 多様体
多様体とは、一言で言えば、次のような性質を持つ空間である。その空間は、局所的にユークリッド空間の一部と同じ形をしており、座標を張った小領域でおおい尽くせるものである。
この構造では、座標を張った小領域でのおおい方の一つ一つを区別することの定義を与えることは可能である。しかし、異なる座標系だからといって、本質的に異なるものだという区別はしない。
従って、多様体の構造によって定義できる概念は、座標系の選び方によらないものだけである。
「これが、訳なの。が、『多様体』なのね。でも、『座標を張った小領域』なんて言われても、私、分からないわ。」
今回、問題になったのは、という単語をどう訳すかだったんだ。
「太郎さんは、『区別すること』と、訳してるのね。」
よく、分かったね。
「私も、英語、勉強してるのよ。」
この間、ダーレン・リン・バウズマンとしゃべってた。
「まだ、なかなかついて行けないのよ。」
英会話は、続けてれば、時間に比例して伸びるよ。
私の受験時代の代々木ゼミナールの先生で、
『アメリカの乞食も、英語話せるぞ。』
と、励ましてくれた先生もいる。
「で、なぜ『区別すること』じゃ駄目なのよ。は、『異なる』だから、その名詞形で、『異なること』つまり『区別』が駄目な理由が分からないわ。」
これは、私、あのゼミの人に、セカンドオピニオンを取ったんだよ。
「どういうこと?」
数学で、と言ったら、『微分』というのは、常識なんだ。
「えっ、『微分』?常識?」
うん。麻友さんが、まだ微分というものを捉えられなくても、仕方がない。
「常識なら、なぜ、微分と訳さなかったの?」
その、の2行下に、という単語が見えてるでしょ。ここは、章の初めで、まだ数学の話が本格的に始まってない。だから、もしかしてホーキングが、を、『区別』という普通の辞書のトップの訳語の意味で使った可能性はないか、チェックしようと思ったんだ。
「それで、ゼミの人に、試したの?」
そう。
「結果は?」
そんなはずないと言われ、大学時代に私が訳したものと比べようと、言われた。
「太郎さん。京都大学時代に、もう訳してるの?」
最初だけなんだけどね。
「その訳は?」
2.1 多様体
多様体とは、大まかに言って、局所的にユークリッド空間と相似な空間で、座標をふった小片でおおうことのできるようなものである。
この構造では、微分を定義できるが、異なる座標系のそれぞれを(元々持っている性質で)区別することは、本質的にできない。
したがって多様体の構造によって定義される概念は、座標系の選び方によらないようなものだけである。
さっきの私の新しい訳を持ってくると、
2.1 多様体
多様体とは、一言で言えば、次のような性質を持つ空間である。その空間は、局所的にユークリッド空間の一部と同じ形をしており、座標を張った小領域でおおい尽くせるものである。
この構造では、座標を張った小領域でのおおい方の一つ一つを区別することの定義を与えることは可能である。しかし、異なる座標系だからといって、本質的に異なるものだという区別はしない。
したがって、多様体の構造によって定義できる概念は、座標系の選び方によらないものだけである。
「うーん。『微分』を『区別』としたのは、間違いなんだろうけど、全体的に文章が長くなってるわね。まわりくどくなってるのかしら。」
以前だと、1文で書いていたことを、2つの文に分けるようになった。
「そういえば、英語の本文の第1文も第2文も、新しい訳では、2つずつの文になってるわね。」
短い文で、ひとつずつ、伝えたいことを書いてるんだよ。
「ああ、なるほどねぇ。」
「って言って、慰めて欲しかったのね。」
いや、一番の愚痴は、7月一杯で、第2章を訳し終われなかったことなんだ。
「どうして、間に合わなかったの?」
原因は、簡単ではないけど、一つは、『実解析的多様体であること』を確かめるには、どうすればいいか、ずっと格闘してたこと。
「じつかいせきてきたようたい?」
これは、まだ麻友さんには、分からない話だけど、私が大学2回生の時からずっと考えていた問題なんだ。
「ちょっと、待ってよ。24年も前じゃない。24年間、考えてたの?」
うん。
「でも、解けてないんでしょう?」
いや、今回の攻撃で、落城させたんだ。
「やったじゃない。お祝いよ。」
うーん。お祝いっていう気分じゃないんだ。
「どうして?」
私は、『実解析的な関数の逆関数は、実解析的だ。』と予想していたんだ。
「あー。なんだか分からないけど、その予想が、外れたわけね。」
うん。
『実解析的な関数の逆関数は、原点で微分不可能であり、実解析的でない。』
と知ってしまったんだ。
「でも、24年間追いかけてた問題を落とせば、嬉しいものじゃない?」
もちろん、『麻友21』のノートに記述がある。
1249ページ
2016.7.25 1:08
2016年7月25日1時0分31秒のアイディア
実解析的とは限らない。
例
これで、逆関数もチェックしなけ
ればならないと判明。スッキリ。
2016.7.25 1:14
そこには、グラフが書いてある。
これだ。
「あーっ、太郎さんの字!」
そうか、コンピューターの字ばっかりだものね。
でも、私も、麻友さんの字なんて、そんなに見てない。
「でも、私に取って・・・。」
そうだね。近いうちに、ドンキホーテ秋葉原の8階に、お手紙書くか。
「わーっ、太郎さんって、乙女心分かるのねぇ。」
麻友さんが、私に、手紙を書くと、恋愛禁止令に反するけど、私が、麻友さんに、手紙を書いても、違反にはならないんだものね。面白い関係だね。
「8月9日にガチフィーリングカップルというのもやるのよ。」
『ガチ』って、本気って意味だろ。本気でないのに、『ガチ』って言うなよ。『選抜総選挙は『ガチ』です。』って言ってたけど、あれも真剣勝負でなかったと言うのかい?
「ごめんなさい。アイドルって、ウソをつかずには、いられないのよ。」
それは、分かってる。
「太郎さんは、そういうウソでできてるアイドルを、愛してしまったのよ。」
私に取って、麻友さんは、アイドルじゃない。
「いつも、そう言ってるわね。ところで、第2章を訳し終われなくて、ペナルティはあるの?」
今のところない。
「それならば、渡辺松田家に、損害はないわ。」
なんだい、その『渡辺松田家』というのは?
「男女平等、夫婦別姓、結婚観改造を計る渡辺麻友松田太郎夫婦は、何々家という時には、渡辺松田家と名のったらどうかしら?」
それは、アイディアとして、面白い。
実に、痛快なアイディアだ。
でも、欠点もある。
「何かある?」
その渡辺松田家の娘と、例えば指原秋元家の息子が結婚したら、渡辺松田指原秋元家となるのかい?
「あっ、そうか。どんどん長くなっちゃうのか。」
アイディアとしては、いいんだけどね。
あーっ、こうして欲しかったの。
「何の話?」
今日は思いっきり麻友さんにしかできないことを私にしてもらいたくなりました。
という昨日のツイートの、
『してもらいたかった、麻友さんにしかできないこと』
だよ。
「私とおしゃべりしたかったの?」
AKB48で、10年以上やってて、まだ男の人が分かってないの?
「ううん。分かってる。なぜ、キスもできず、塩対応するメンバーもいるのに、男の人がお金を払って、会いに来てくれるのか、私分かってるわ。」
そうだよ。
ほとんどの男の人は、おしゃべりできれば、すっごく嬉しいんだよ。
何かで傷ついていて、身体を温めてあげなければならない時もあるかも知れないけど、それを目当てにしている男の人は、少数派だよ。
「太郎さんって、不思議な人ね。男の人のことも女の人のことも、良く言うのね。」
私の特技だって言ったじゃない。
「そう言ってたわね。『他の人の良いところを見つける。』か。太郎さん、良いところのない女の人と結婚して、一所懸命その人の良いところを見つけてあげたら?」
やっと麻友さんも、自分の幸せを棚に上げといて、他の人を気遣うようになれたな。
私は、麻友さんじゃなきゃ駄目なんだよ。
奥さんは、私が苦労して探さなくても、良いところだらけの女の人で初めて、安心して他の女の人のために他の女の人の良いところを探してあげられるんじゃない。
「そういう口説き方もあるか。」
まあ、あの手この手で、攻めるわけだけど、しばらく、二人で、一緒の方向を見るのだったね。英語の話を持ち出して、共通の敵にしようと思ったけど、うまく行かなかったな。
「やっぱり、太郎さんの英語は、数学ほど、キレないわね。」
そう。妻なら、そういう厳しいことも言えなきゃね。
「疲れたわ。」
もう、寝よう。
「私は、何時に読めばいいの?」
細切れにして、読んでもいいよ。どうやって読んでもいい。
「じゃ、私、仕事だから。太郎さん、寝るのね、おやすみ。」
おやすみ。
現在2016年8月3日6時42分である。おしまい。