現在2020年3月21日3時05分である。
麻友「随分早いじゃない」
私「1時31分に、目が覚めちゃったんだ」
麻友「今日は、歯医者さんへ行くんだから、少し昼寝して行きなさいよ」
私「うん」
結弦「さて、後、4日になったのだから、マジに、相対論、やらないと」
若菜「お父さんは、オリジナルのスキャンした原稿にないことを、最近話していますね」
私「スキャンした原稿の、4枚目、5枚目では、私に取っては、当たり前と思えることを、書いている。でも、麻友さんたちに取って、決して明らかでは、ないだろう。そこで、微分を使って、そのギャップを埋めることにしたんだ」
結弦「原稿を、見せて」
私「取り敢えず、4枚目を、見せよう」
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系と系は、,の点で、系から見て、同じ速度。系,系から見て、,は、同時刻。
コノライン上の点は、加速系で同時刻。
最初からそのときまで、ずっと同時刻。
相対論では、同時刻ラインは傾くので、
などとはならない。
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若菜「新しく、 系というのが、出てきましたね」
結弦「3回前に出て来た、双曲線が、バンバン出てる」
麻友「えっ、この薄い曲がってる線は、双曲線なの?」
私「そのつもりなんだ。はっきり書いてないけど、双曲線は、
が、標準的な形だけど、光の速さを、傾き1としているので、いくら加速しても光の速さになれないということで、傾き1が、動く物体の漸近線とする。そうすると、 となる。私は、初め、原点から の距離に、麻友さんがいて、長さ の電車の、最後端にいるものとしている」
結弦「じゃあ、今度は、 系というのが、お母さんのパスなの? もう直線じゃないね。 が、お母さんのパス上の点だね」
麻友「ウッ、一気に難しくなってきた。 系が、私で、 系が、電車の先端。このグラフだと、確かに、電車の長さが、縮んでいくように見えるけど、信じて良いのかしら?」
私「そう。例え教科書に書いてあっても、疑うくらいの気概がなければ、科学なんて、やっていけないぞ」
麻友「じゃ、先生、質問!」
私「なんだい?」
麻友「『,の点で、系から見て、同じ速度』って書いてあるのは、どうやって、分かったのですか?」
私「こういうことなんだよ。私は、グラフ書いていて、ああ、曲線の傾きが同じ(厳密には、接線の傾きが同じ)だな、同じ速度だ。と、慣れているから感覚的に分かっちゃうけど、普通の人に、それは、要求できない。ちゃんと、説明してあげないといけない」
若菜「どうやって、説明するのですか?」
私「なんで、3回に渡って、数学の話を、メインにしてきたと思う?」
私「そうだ。速度ということは、曲線の傾きなんだよ。厳密には、その瞬間の速さが、接線の傾きなんだ」
麻友「確かに、2次関数の接線の傾きを、判別式がゼロとして求めたから、その説明は分かる」
私「双曲線の一般型
で、 として、
とする。これが、麻友さんの世界線。
また、長さ の電車の先端は、 のところが、 足されて、 となり、
結弦「この場合、 と は、原点を通る、傾き の直線と、双曲線の交点と、なってる。と、言うことは、また連立方程式かな?」
私「それでは、傾きを求めるのに、また判別式を使わなければならない。スキャン原稿にない、新しいものを、教えただろう」
若菜「あっ、ハイパボリックコサインと、ハイパボリックサインですね」
私「そうだ。この2本の双曲線上の点は、どう表せる?」
結弦「
と、
じゃないかな」
私「そうだな。そうだとすると、原点を通る直線との交点だから、麻友さんの世界線との交点、電車の先端の世界線との交点は、
でなければ、いけないな」
麻友「どうして?」
私「これが、原点を通る直線の傾きだからだよ。同じ直線上にあるためには、 座標と、 座標の比が、同じになるだろう」
麻友「ああ、 座標を、 座標で、割ったのね」
若菜「これは、約分できますね。
そうだとすると、もし、1対1の関数だったら、 と、なりそうですね」
私「実はなる。三角関数のときのように、
と定義し、ハイパボリックタンジェントという。これは、単射な関数だ」
麻友「単射って?」
私「違うところから、同じ所に、2つ以上行かない関数だよ。1対1の関数とも言う。どうも、麻友さんたち、双曲線関数のグラフが、頭に浮かんでないな。グラフ見せちゃおう」
結弦「ちょっと待って、直線の傾きが、ある傾きのとき、具体的には、 のとき、 と は、全く同じ、 というパラメーターの点にある。だから、傾きも、同じなんじゃないかと、言えるんじゃない?」
私「本当は、言えるんだけど、実際確かめるというのも、意味のあることだ」
若菜「双曲線の接線の傾きを、求めるのですか? でも、 という形をしていませんから、求めにくいですね」
私「ちょっと、荒っぽいけど、こうやるんだ。 を、求めたいんだろう。 が、ちょっと増えたとき、 が、どれだけ増えるか知りたいんだから。一方、 だから、
と、計算できる形に持っていく」
麻友「ハイパボリックサインと、ハイパボリックコサインの微分は、知らない」
私「どんどん、開拓するんだよ。まず、 は、定義によると、どうなる?」
結弦「
だから、
となるな」
私「それを、微分すると?」
結弦「これを、微分するの?
だから、
だ」
若菜「わかった。
だったから、
となって、さっきの微分ができる」
麻友「これね。本当は、-平面の話だけど、今だけ、-平面と思って、考えているのよね。
となった。実際は、この逆数が、本当の速さよね。時間軸を縦に取っているのだもの」
私「その通りだ」
麻友「太郎さん、気になっているんだけど、微分を表すのに、『ダッシュ』を、使うじゃない」
私「うん」
麻友「でも、私の世界線を表すとき、 とか、書いてるけど、これは、 の微分ではないわよね」
私「疑問に思ったとき、早いうちに解決しておくことは、良いことだ。麻友さんの言っているように、『ダッシュ』には、色々な使われ方がある。一般相対性理論では、記号がなくなって、添え字に『ダッシュ』付けたりすることもある。楽しみにしてて。この場合、 は の微分ではない」
麻友「数学や物理学は、奥が深い」
私「さて、パラメーターが、 のとき、 の点での双曲線の接線の傾きが、 だと、分かった。麻友さんが言っているように、本当は、-軸が、-軸なのだから、静止系で、見た場合、 が、速さであり、これは、 の逆数だ。このことと、以前、その物体の同時刻ラインは、自分の世界線を、傾き1の光の世界線を対称の軸として、反転させたものだ、ということを、導いたのを、思い出して欲しい(『相対論への招待(その21)』辺りでのことだ)」
若菜「えっ、でも、あのときは、等速度の運動だったから、あんなことが、できたのであって、加速してたら、同時刻ラインなんて、引けないと思います」
私「常に、速度が変わっているのだから、同時刻ラインを、どこまでもは、引けない。でも、自分のそばのものを、
『これは、今、ここに、ある』
と、触れるということは、そこまでなら、同時刻という概念が、成立していると、言えないだろうか?」
麻友「あー、なんか、太郎さんの言葉のマジックに、丸め込まれているようだけど、確かに、空間的にそばのものならば、同時刻を定義できそう」
若菜「お母さんが、レフェリーなんですよ。簡単に、丸め込まれちゃ駄目です」
私「今回のように、双曲線の場合、第1象限の中だけでなら、同時刻ラインが、引ける。ただし、座標の原点は、双曲線のどの点とも、同時刻みたいに、なってしまうから、除外しなければ、ならない」
結弦「それは、いいんだけどさあ、スキャン原稿、もういらないの?」
私「もう一度、振り返っておこうか。
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系と系は、,の点で、系から見て、同じ速度。系,系から見て、,は、同時刻。
コノライン上の点は、加速系で同時刻。
最初からそのときまで、ずっと同時刻。
相対論では、同時刻ラインは傾くので、
などとはならない。
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若菜「一応、この図の説明を、していたんですね。ただ、双曲線関数を使ったから、お父さんが証明なしに、『この点とこの点は同時刻』とか、『ずっと同時刻』などと言っていたのが、証明付きで、表されたのですね。後、気付いたんですけど、 って、速さ というか、速さを光速度で割った、 ですね。つまり、 なんですね。最初、時刻 に止まっていたとき、ハイパボリックタンジェントのグラフから、 で、ちゃんと合ってますし、どんなに が、大きくなっても、 を、越えない。つまり、光速度を越えない。というのも、合ってますね」
結弦「最後の絵の、
『 で、同時刻ラインの傾きが同じであることから、加速系の 系に対する速さが、 で同じだと分かる』
という言葉も、お父さんはこの原稿書いたときは、証明しなかったんだよな。でも、今日のパラメーターを使った微分計算で、確かに で、接線の傾きは等しく、 だと数値的にも分かった。お父さんの脳が、復活してきているのが、読み取れる」
私「もう、スキャン原稿5枚目は、説明いらないな」
双曲線の一般型
Aを通る双曲線
Bを通る双曲線
直線上の点は、同時刻になっている。
の連立方程式から、同時刻な点は、
である。
若菜「『加速系にとって は、常に同時刻に、同じ速さなのだから、同じ加速度で、加速していると言える』というのは、良さそうですね」
結弦「『それなのに曲線の形が違うのは、それぞれの固有時間の進み方が違うからである』は、固有時間というものが、まだ分かっていないから、見過ごせないな」
麻友「太郎さん。説明いるわよ」
私「固有時間というのは、それぞれの人やものが、感じている、自分自身の時間なんだ。ただ、そういうことを言うと、美人のガールフレンドと過ごした時間は、短く感じたとか、麻友さんなら、『太郎さんのブログは、読んでいると時を忘れる』とか言うように、場合によって長さが変わるのか? と、聞きたいだろう。これは、本当のところは、未解明なのだ。ただ、心でなく、時間が経ってお腹が空いたというような、もっとマクロな大きさのもので、それが感じている時間ということに、なっている。丁寧に数式で説明すると、短い時間 が経ったとき、他の座標系から見て、 の時間と空間の動きを自分がしていたとすると、 が、自分の過ごした固有時間と呼ばれるものに、なるのだ。この定義には、ミクロな心の動きまでは、現れていないから、好きな人と過ごした時間が、ほんのちょっと短くても、計算できないんだ。本当は、どうなんだろうね」
結弦「つまり、時間の流れ方は、人によって違うから、同じ加速度のはずでも、違ってきうるということでしょ?」
私「そういう、単純なものじゃ、ないんだ。 の点と、それと加速している系で、同時刻な の点が、静止系で見ると、時刻が違うんだ。だって、加速系の同時刻ラインは、傾いていただろ」
結弦「あっ、そっかー! 同じように加速してるって言っても、それは、加速している人の見方であって、静止している人から見ると、静止している人にとっての同時刻に、加速している人の体や電車の場所場所で、加速度が違うんだー!」
私「そういうことなんだよ」
麻友「なんか、結弦は、悟ったみたいね」
若菜「なぜ、お父さんが、ここまで、ギチギチ、厳密にやってきたか、分かった気がしました」
麻友「太郎さん。17時の予約なんでしょ。今日は、ここまでにして、行ってきたら?」
私「これで、ローレンツ変換を導ける、見通しも立った。ちょっと、歯医者に行ってくるよ」
現在2020年3月21日19時03分である。歯医者から、戻ってきた。
麻友「治療してもらってないじゃない」
私「歯医者さんの雰囲気は、ちょっと小さいなとは思ったものの、悪くはなかったんだ。通院している病院というのに、横浜市立みなと赤十字病院精神科と、書いたし、お薬手帳はありますか、というのに渡したから、統合失調症であることは、明らかに分かったはずだ」
麻友「また、太郎さん、バカ正直に」
私「差し歯だったところは、入れ歯にするか、ブリッジにしなければ、ならないと、言われた。そして、値段を聞くと、入れ歯だと8,000円くらいで、ブリッジだと20,000円くらいと、いうことだった。入れ歯だと3回くらいだが、ブリッジだと、まず今の残っている歯の根っこを抜いて、傷が治るのを待って、改めて型を取って、ブリッジとするから、2カ月くらいは、かかると、言われた」
麻友「それで、どうしたの?」
私「『ご覧になって、お分かりのように、精神を病んでいて、働いてないんですね。父母から、お金をもらっているので、20,000円、出せないというほどではないのですが、ちょっと、相談してきます』と言って、帰ってきた」
麻友「それで、いくらだった?」
私「初診料と、レントゲンと、検査で、2,670円だった」
麻友「それで、太郎さんは、どうしたいの?」
私「昨日は痛かったけど、今日は、かなり痛みも引いたので、もうちょっと様子を見て、5年前と同じように、痛くないなら、放っておこうかと」
麻友「そんなことして、後でもの凄く痛くなったら、どうするの?」
私「だって、2万円なんて、Mathematica 基金が、やっと22,800円貯まったって、喜んでいる段階なのに」
麻友「たかみなの貧しさも、痛々しかったけど、太郎さんは、別な意味で、貧しいのよねぇ。その素晴らしい頭で、何かできないの? そうだ、新型コロナウイルスを倒すものを、発明するとか」
私「麻友さんが、『世界の麻友』になれ、とか、私に言われてたときの、麻友さんの心理が分かるよ」
麻友「できるわけないじゃんって?」
私「とにかく、母にメール書くから、この投稿終わりにするよ。あの渡邊先生は、麻友さんの渡邉と、違うから、特に親戚ではないんだよね」
麻友「良く気付いたわね。じゃあ、バイバイ」
私「バイバイ」
現在2020年3月21日20時14分である。おしまい。