相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

結婚をシミュレート(その16)

 現在2019年4月18日16時12分である。

「昨日の氷が圧力が加わると、溶けて液体になるという説明、もうちょっとで、分かりそうだったのに、太郎さん、寝ちゃった」

 そうだったね。あの三態図見つけるだけで、苦労して、説明を諦めちゃったんだ。

 丁寧にやると、このグラフで、横軸は、温度なんだ。

「じゃあ、縦軸は?」

 圧力。

 だから、この温度で、この圧力のとき、水は、固体かな? 液体かな? 気体かな? と見るための、図なんだ。

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 それでね、温度が0度のところに、上へ点線が伸びてるでしょう。

「そうね」

 それで、見ていくと、1気圧のとき、固体と液体の境界になってるよね。

「1気圧というのは、どう見るの?」

 ああ、そうか。atmというのは、atmosphere(気圧)の略で、1atmは、1気圧なんだ。

「1気圧というのは、水銀が760mm上がる圧力だと言ってたわね」

 そう、その通り。

 縦軸で、1のところが、1気圧。217のところが、217気圧ということだろう。

「だろうって、この図、太郎さんが描いたんじゃないの?」

 ネットで、『三態図』って検索して、良さそうなの、もらってきた。

「太郎さんも、いい加減なことするわね」

 ネット上に、良いものがいっぱい転がってるのだもの、使わない手はない。

「それで、氷が水になるというのは?」

 横軸の0度のところで、点線に沿って、上に見ていくと、最初気体だよね。

「0度の水が、気体?」

 圧力が低いと、0度でも、水は気体なんだ。だから、雲なんかができる。

「あっ、そうよね。高いところには、気体の水がある」

 そして、圧力を上げていくと、つまり点線を上へ辿ると、固体の水になる。

「えっ、それは、変よ。液体を通り越して、固体になるなんて」

 よく、地球には液体の水があったから、生命が誕生した、なんていう説明があるじゃない。液体の水があるというのは、当たり前じゃないんだ。

「じゃあ、昇華するわけ?」

 難しい言葉、知ってる。

「馬鹿にしないで。それで、圧力が上がって固体の水、つまり氷になって、それから?」

 それで、1気圧よりちょっと下あたりにいるのが、スケートリンクの氷なんだよ。

三重点っていうのが、書いてあるけど」

 それは、むか~し、むか~し、私が、いたいけな麻友お嬢様の心を、かどわかそうと、『周りより心の温度が0.01度高い君へ』という投稿をしたとき、使った、水の三重点という非常に大切なものなのです。

「あのとき、私、騙されたのよね。水は、0.01度でなくても、さっきいったように、気体になれる。だから、飛べるのよね」

 そうだ。

 いつか、この三態図を用いて、説明しようと、楽しみを、残してたんだ。

「あのとき言ってた、普通の人は、心が凍るような体験もすれば、心がとろけちゃうような思いもする、というのは、どういうこと?」

 つまり、普通の人は、0℃、1気圧で、氷と液体の水のどちらかを、行ったりきたりしてるってこと。

「じゃあ、私が、0.01℃、というのは?」

 実は、ここでだけ、条件を緩めてたんだよね。0.01℃はあってるけど、1気圧ではなかったんだ。

「えっ、どういうこと?」

 本当に、麻友さんが、凍りもし、とろけもし、飛べるためには、あの図の赤いまさに1点に、いなければならない。そのときは、0.006気圧くらいなんだ。

「えっ、じゃあ、0.01℃っていうのは、ウソじゃなかったの?」

 水が、同時に固体にも液体にも気体にもなれる温度が、0.01℃っていうのは、本当だったんだ。ただ、圧力を0.006気圧まで下げなければいけない、ということを加味しなければならなかったというわけさ。


「私、本当に、褒められてたんだ」

 今さら、そんなことに、ポッとなってるふたりじゃないでしょ。

「じゃあ、さっきの氷が溶けるのは?」

 もう、分かってるだろうけどな。

 もう一度、図を持ってくるよ。

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 0℃のところを、上の方に見ていって、1気圧のちょっと下あたりに、スケートリンクの氷はある。だから、固体だ。

 ここに、荒川静香さんが、じゃあ、駄目か、羽生結弦君のスケート靴のエッジが、乗るわけでしょ。そうすると、・・・

「あっ、そうか、1気圧を越えて、黄緑色の液体の水になるんだ。だから、結弦さんは、滑れるのね♡」

 どうして、こう、アスリートって、もてるの?

「カッコいいからよ」

 はい、はい。


「シミュレート、あまり進まないわね」

 どういう方向に、話を持っていったらいいか、困っててね。

「この前の、私の声を聞いてるという話の続きで、いいんじゃない」

 じゃあ、そこから、始めようか。




麻友父「それで、君が、娘の声に慣れようと、娘のソロシングルを、聞くことにしたのは、どういういきさつで、思いついたんだ?」

 これ、私の父の取り越し苦労が、きっかけなんです。

麻友父「君のお父さん?」

「えっ、どういう関係があるの?」

 今から29年前のことです。1991年なんです。

「太郎さんが、京都大学に受かった年」

 お母様はブログを読まれていらっしゃるからお分かりでしょうが、クロイツェルソナタの女の人という人とつき合おうと思っていた私に、父と母が、どれくらいの覚悟で付き合おうとしているのか、確かめたんですね。

麻友父「ほう。それで?」

 はっきり言って、私の方も、向こうも、まったく覚悟なんてできてなかったんですね。

 名古屋と京都で遠距離恋愛なんて、続くはずないし、恋愛ごっこくらいで終わるだろうと、どちらも思ってたんです。

 ところが、父は、

『万が一、結婚するようなことになっても、

『あの人の声が好きなんだ』

というのでも、あればな』

などということまで、言い出して、子供ができて、無理に結婚するようなことになるのではないか、なんていう心配までしてたんですよね。

麻友母「私の父や母の世代なら、そういう心配もしたかもしれませんけど」

 ただ、これが、一旦父の口をついて出たお陰で、私に、アイディアをくれたんですね。

麻友父「麻友の声か」

 そうなんです。

 ブログを書き始めた最初の半年くらいは、結婚できるなんてどうせ無理だろうと思っていましたが、最初は、『出逢いの続き』というシングル。それから『大人ジェリービーンズ』、そして『シンクロときめき』、『ヒカルものたち』、『ラッパ練習中』と、麻友さんのシングルすべてを、買うかレンタルするかして、ブルーレイレコーダーに取り込み、ブログを書くときなどに、バックに流していました。

 歌声と、しゃべるときの声は、微妙に違うのですが、麻友さんのドラマも、『戦う!書店ガール』『マジすか学園』『So long!』『さばドル』『CROW’S BLOOD』『大奥』『名奉行!遠山の金四郎』『サヨナラ、えなりくん』『いつかこの雨がやむ日まで』と、過去にも遡って見たので、麻友さんの声は、お馴染みです。

 『アメリ』のときは、問題なかったのですが、『シティ・オブ・エンジェルズ』では、麻友さんが歌い出すまで、どれが麻友さんか分からなかったというハプニングもあったほどで・・・

麻友父「そんなに、目が悪いのか? コンタクトしててもか?」

 あ、いや、コンタクトレンズは恐くて入れられないんですが、眼鏡をかけると、不潔になるので、嫌なんです。

 でも、結婚してこうして、そばで、顔を見られるなら、問題ないんです。

麻友母「時々、娘が、他の女の人と、入れ替わってるかも、知れませんよ」

麻友父「でも、その、こだわりなんだな。だから、娘でなければ、ならない、というほどになるんだな」

麻友母「あらっ、私のことは、妥協して選んだと仰るの?」

麻友父「そんなこと、言ったか?」

「お父さんは、おじいちゃんを、どうやって、説得したの?」

麻友父「私の場合、職を持っていたし、お前のお母さんとは、親公認のカップルだったからな」

「そうなのよね。親公認のカップルになっちゃうと、結婚しやすい」

 私達は、ただ結婚するだけでなく、今の社会で、夫婦別姓とか、待機児童とか、LGBTとか、色んな問題があるんだけど、その一番根っこにあるのが、女の人と男の人との対立だと考えていて、それの解決に一石を投じたいと、思ってるんです。

麻友父「それは、君の考え方だろう? 麻友もそう思っているのか?」

「さすがに、LGBTまで解決できるとは、思ってないんだけど、私って、かなりな、有名人なのよね。お父さんも、お母さんも、分かってるとおもうけど。だから、私が、見かけ上ほとんどまったく働けない、精神障害者の太郎さんと結婚すると、色々な場面で、意見を求められると思うの」

麻友母「それは、避けて通れないわね」

「いや、でも、太郎さんと私は、それを、受けて立とうと思ってるの」

麻友父「受けて立つって?」

「太郎さんを通して、障害者が働いている施設のことなども、漏れ聞いてきたんだけど、昔に比べてもの凄く良くなったそうだけど、それでも、救いようがないほど、ひどいのよ」

麻友父「最低賃金が保証されないとか、そういうことか?」

「お金だけじゃないのよ。私、気付いたのよ。これ、老人ホームと、同じだなって」

麻友父「そうなんだよ。障害者の施設って、老人ホームと同じなんだよ。社会で使い物にならない人を、殺すわけにはいかないから、少しだけお金をやって、時間をつぶさせてやってる。たまに面白いものができたときだけは、みんなの前で発表する。それにつきるんだよ。今さら、お前が、松田君と結婚して、障害者や社会的弱者の権利を主張しようと思ったって、老人ホームの老人に若いときのように働けって言っても無理なのと同じように、絶対無理なんだよ」

「そう。お父さんが、言ってることは、今までの世界では、真実だった。障害者の方が、単純労働が、得意だ、なんて言ってても、本当は、障害者だって、色々心が浮き立つほど変化する方が、楽しかった。ただ、変化のある仕事だと、間違いをすることもあり、怒られることも多くなる。だから、単純作業の方がいいんです、みたいに言ってきた。でも、お父さん、社会が、変わるのよ。まず、お父さんも、お母さんも、私も、太郎さんも、みんな使っていたパソコンが、大きく変わる。キーボードや液晶パネルが変わるんじゃないの。プログラムが、変わるのよ。私が、小学校の頃は、パソコンのプログラムって、全然分からないものだった。でも、もう小学生でも、例えば朝8時に目覚ましを鳴らそうという場合、パソコンで、時計のアイコンをクリックしてタイマーが、かけられるようになる。いやそれだけじゃない、昼間の面白いテレヴィ番組を、録画予約できる。小学生がよ。場合によっては、マウスも使わずに、『8時に起こして』でもいい。パソコンの中を動いてる0と1の組み合わせのプログラムだけは、普通の人に理解できないかも知れない。いや、太郎さんは、その0と1のマシン語すら、普通の小学校高学年の子供が、見て分かるようにできるのではないかと言ってる。それを、先取りしていたのが、このブログのロゴをクリックして出てくる『ようこそ諸君』にある、『SONY許せぬと書きたかったが3』(少女よ、少年よ、アセンブラと等価になるコンパイラを作れ!)という投稿だったの。知的障害者認知症老人だけは難しいかも知れないけど、それ以外の人が、工事現場の仕事は無理でも、事務仕事を長い時間やったり、確定申告だのなんだのからも解放され、脱税もなくなるの。そういう世の中になったら、健常者も、障害者とほとんど同じ土俵で、仕事することになる。格差は、なくなるわ」

麻友父「それ、お前の意見なのか?」

「太郎さんの影響も受けてるけど、私、辛かったけど、お金を稼げるのは当然と思ってきたのは、当然ではなかったなと、感じるようになったの」

麻友母「お前に、小学校のときからパソコン使わせていて、良かったわ」

「ありがとう」






 今日は、かなり、難しい話を、取り上げた。

「障害者施設が、老人ホームなんて、前から考えていたの?」

 いや、書きながら思い浮かんだ。

「いつもの太郎さんのね」

 じゃあ、また次回。

「おやすみ」

 おやすみ。