現在2021年5月29日9時41分である。(この投稿は、ほぼ15585文字)
麻友「こんなに早く始めるなんて、珍しい」
真由「今日のところは、ハードですから、本気出しているのでしょう」
若菜「そんなに、凄いんですか? お父さんは、電車の中や、バスの中で、計算してましたけど」
真由「ノートを、良く見てご覧なさい。何カ所も、消しゴムで消して、書き直しています。結果は、電磁気学の本に書いてありますが、松田さんは、見せるために、全部計算したのでしょう」
私「流石に、良く分かりますね。計算結果は、知っていましたが、全部計算しました」
真由「私流の方法で、計算してみましょうか」
ですね」
結弦「あれっ、ここから、どうしたらいいんだろう。カッコの3番目は、 と、 だったはずだけど。こんがらがっていて、分からない」
真由「確かに、分かりにくいですね。このカッコの中の、第1成分が、 に、第2成分が、 に、第3成分が、 に対応するので、新しいカッコの3番目の成分は、
となるのです。松田さん、この行列式、 で打つの、苦労したでしょう」
私「ここだけで、30分かかりました」
麻友「ああ、複雑な数式を、入力するのは、大変なんだ」
私「放送大学へ行った後、小学校や中学校や高校の先生達が、配ってくれたプリントが、こんなに苦労して作られたものだったのかと、つくづく尊敬しました」
真由「ですよねー」
私「はい」
真由「それで、3番目だけが、分かっている、あの2重の行列式、計算しましょう」
真由「小さい行列式も」
若菜「また、これで、 のグルグルをやる?」
真由「そうです。もう、簡単ですよね。書き切れないので、縦に並べましょう」
結弦「ウへー、こんな計算、1日に1回で、十分だよ。お父さん、よく1日で、8ページも、計算するな」
若菜「お母さんに説明している気分なのよ」
真由「あっ、そういうことですか。じゃあ、これ、ラヴレターなんですね」
麻友「そのつもりのようです。読む方も大変なんですけど」
真由「そうだとすると、計算し切らなければ、なりませんね」
結弦「まだ、計算するものが、あるの?」
真由「上の式は、もっと綺麗に纏まるのです」
結弦「一体どう?」
真由「カッコを、計算します。まず1行目」
若菜「手伝います」
結弦「僕も。3行目やる」
麻友「綺麗になりそうに、ないですけど」
真由「いや、1行目で、 という式が、ありますね」
麻友「あっ、惜しい。 が、あれば、ラプラシアンなのに」
真由「それを、作っちゃうんですよ。このベクトルに、
という同じものを引いて足すと、差し引きゼロですね」
麻友「はい」
真由「足してみましょう。ちょっと、手間が、かかりますが」
麻友「あっ、できます」
麻友「どうですか?」
真由「偏微分というのは、順番を入れ換えることが、できるんです。2回偏微分したものが、すべて連続なら。普通、物理学では、断りなく、順序を、入れ換えます。例えば、
などというとき、
から、
というように、一致するのです」
麻友「それを、さっきのに、使うのですね」
麻友「だったから、
とできて、偏微分を、交換すると、
真ん中だけ、順番が変ね。
として、多分こうするのでしょうね。
そうすると、
だったから、一気に、
と、書ける。ラプラシアンは、ベクトルに作用させたら、それぞれの成分に働くのよね。確かに、こうなるのなら、美しいと、言える。でも、途中の計算、なんとか、ならないの?」
私「大学の理学部の1年生が習うもののうち、この計算と、球面極座標でのラプラシアンの計算、ストークスの公式、ガウスの公式、多変数の積分の変数変換公式、など、誰でもつまずく箇所が、いくつもある。例え証明を読まなくとも、2年くらい経つうちには、皆、それらとお友達になり、空気のように、接せられるように、なるものだ。麻友さんも、ひとり、お友達が増えた」
麻友「太郎さんは、この計算、ノート何ページ使って、やってるの?」
私「4ページだ。ただ、真由さんも、言ったように、何度も計算間違いをして、消しゴムで消して、書き直している」
麻友「太郎さんでも、そうか。ところで、今、何文字?」
私「15354文字になってる」
麻友「そんなに、書いたかしらね」
私「きっと、数式を、 で打ったのが、何千文字にも、なってるんだと思う」
麻友「取り敢えず、兵を休ませるために、休憩にして、投稿しない? 山口さんも、どうですか」
真由「もちろん、いいですよ」
麻友「じゃあ、バイバイ」
真由「それでは」
若菜・結弦「バイバーイ」
私「じゃあね」
現在2021年5月29日14時53分である。おしまい。