現在2016年6月16日22時02分である。
明日で、ほぼ決まるね。
「そうね。太郎さんは、一昨日また、2票入れてくれたのね。」
うん。まだ、TypeAとTypeBのCDを買ってなかったから、それを買ったんだ。
「誰に投票したの?」
指原莉乃さん。
「エッ、あっ、分かってるわよ。太郎さんが、乏しいお金を工面してやっと買ったCDの投票権を、私以外に行使するわけないわよね。」
聞く方がおかしい。
「ところで、今日の題は、どういう意味?」
3回前の『生誕祭に贈る言葉』の投稿で、『今日の保留事項は、いずれ、なんとかする。』と言ったでしょう。
「そうだったけど、ふさわしい題なのかしら?」
話の見通しを良くするために、題名の意味を話そう。
これも、『麻友5』のノートを見ながら、書く。
297ページ
京都大学理学部の場合、暗黙の了解があって、どんなに成績が優秀で、頭も良く賢い天才でも、次のような質問をする時があるんです。
『非常に初歩的な質問をして申し訳ないのですが、地球と月の中間あたりで、宇宙服を脱いだらどうなるか、教えて下さい。』
この場合、聞かれた方は、セカンドオピニオンを求められているのですから、分からなければ、
『分かりません。』
もし、分かっていることがあったら、あらゆる心配りをしながら自分が正しいと思っていることを誠心誠意答えてあげなければならないのです。
これ、言ってる意味は、分かるよね。
「うーん。理学部で、どういう状況で、こういう質問は、されるわけ?」
例えばね、地球と月の中間あたりは、宇宙空間だよね。
「そうでしょうね。」
だとすると、真空だと、普通の人は、思っているわけだよね。
「真空って、つまり、なにもないってことよね。本当に何もないの?」
そらそら、始まった。
実は、宇宙空間は、何もない空間のように見えて、ギッシリものが詰まっているんだ。
「そんな話、聞いたことない。でも、ものが詰まってるなら、宇宙服を脱いでも大丈夫なの?」
その質問だよ。
麻友さんは、理学部へ来てないから、そこの人達に、しょうもない質問をしても、許される、と思っているわけだけど、理学部の人にとってほとんどのことは共有し合っているから、普段はそんな質問はしないんだよ。
でも、ごく希に、何か今まで誰も思い付かなかったようなことを思い付いて、
『アレッ、もしかして、宇宙空間で、宇宙服脱いで大丈夫なんじゃない?』
と考えた場合、どうするか。
『すぐ、実際にやってみる。』
なんてのは、科学者にあるまじき行為。
まず真っ先にやらなければならないのが、自分が何かを見落としてないか、というチェック。
それが、他の人の偏りのない意見を聞くことなんだ。
「思い出した。映画『はやぶさ』の中で、『田嶋君、どう思う。?』って、イトカワの上で傾いてるかどうか、確かめるところあったわね。」
そう。あれなんだよ。
あんな、すごい人達でも、必ずチェックするんだ。
「じゃあ、太郎さんは、『麻友さんは、私のこと、好きだよね?』って、他の人に聞いているの?」
滅多に聞かない。だって、『好きじゃないと思うよ。』と言われても、私の行動は変わらないから。
「少しは、聞いたんだ。誰に?」
作業所の所長さん。
『麻友さんが、友達は、ニートと言ったんですけど。友達の女の人が職を持ってなくても、ニートとは言いませんよね?』
と聞いてみた。
「意地悪い質問するけど、なんて答えてくれた?」
『女の人でも、ニートって言うよ。』
って、言ってた。
「うふふ、それが正常よね。」
「でも、思ったんだけど、こういうときの太郎さんの文章って、自虐的とも取れるわよね。」
ただ、私が、マゾヒストでないのは、必ず、麻友さんと対等な関係でいようとしていることに、表れているのではないかと思う。
「いじめたついでに、聞きたいんだけど。やっぱり宇宙服脱いだら、死んじゃうわよね。」
多分、そうだろうと思う。
8,848mのエベレストでさえ、気圧が低くて、高山病になるのだから、月まで光でほぼ1秒だから距離が・・・。
「約30万kmね。だから、地球と月の中間は、地球から15万km離れてるのね。」
「8キロで、死にそうなんだから、15万キロなら、飛び散るわね。」
「でも、飛び散るのは、なぜ?」
空気が上空10kmくらいからの厚みを持っているために、地表のものは、1気圧つまり大体1000ヘクトパスカルの圧力で、あらゆる方向から押されているんだ。
「いつも、そういう説明を聞くんだけど、なんか押されてるってのが、分からないのよね。」
分かった。気圧のことも、追々話そう。
ところで、そもそものセカンドオピニオンが、病院で、どう必要だったかは、明日のお楽しみだ。
「保留事項は?」
その話なんだよ。おやすみ。
「あっ、おやすみ。」
現在2016年6月17日0時48分である。おしまい。