現在2019年2月22日19時15分である。
「田中耕一さんの話を聞いて、医学機器を目指してたの、思い出した?」
忘れてたわけでは、ないけど、また記事書こうという気分になった。
ツイッターを、見ていない人のために、説明しておくと、麻友さんが言っているのは、今年の2月20日に、私が、麻友さんに送った、以下のツイートのことである。
渡辺麻友様。母が録画してくれた17日のNHKスペシャルのお陰で麻友さんが小学校4年生の時ノーベル化学賞を受けた田中耕一さんがその後も努力し去年(2018年)血液一滴からアルツハイマーの兆候を指摘できる方法を見つけたらしい。あの医学機器を作るのも簡単ではなさそうだ。
「これ、日本語として、おかしくない? お母様が録画してくれたお陰で、田中耕一さんが、発見したわけでは、ないでしょ?」
そう。申し訳ない。
◯ 指摘できる方法を見つけたらしいことを知った。
✕ 指摘できる方法を見つけたらしい。
と、すべきだった。
「田中耕一さんの番組って、どんなだったの?」
話したいことは、いっぱいあるけど、特に素晴らしい話に、しぼる。
まず、一番びっくりしたのは、田中耕一さんが、2002年に、ノーベル化学賞を受けたとき、大学院の博士号はおろか、修士号すら持っていない、完全に学部卒の1会社員だったこと。
「それって、凄いことなの?」
うん。高校卒で、大学へ行っていない、麻友さんに取って、大学卒なんて、十分じゃないか、と思うだろう。
だけど、これを聞けば、少しは、納得するのではないかと思う。
大学院へ行ってない、科学者が、ノーベル賞を授与されたのは、田中耕一さんが、世界初だったんだ。
「ノーベル賞って、どれくらい、歴史があるの?」
20世紀と共に、始まったと、覚えると、覚えやすい。
「じゃあ、1901年ってこと?」
そうだよ。さすが、特待生、1を忘れない。
「2002年に、田中さんということは、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞で、300人以上ね。科学者というと、この3つのはずよね」
実際には、2人とか3人同時受賞もあるから、500人越えてたかも、知れない。
「それは、確かに、凄いかも」
うん。麻友さんがAKB48で、一位になったのだって、もちろん、凄いけどね。
「その話は、今は、置いといて、田中さんは、何の功績で、ノーベル賞、もらったの?」
簡単に、説明できる話ではないけど、これから読んでいく本で、数え切れないほど出てくる、たんぱく質というものから、電子を1個奪ったり、あるいは電子を1個与えたりして、イオンと呼ばれる状態にして、その質量(つまり重さ)を、精密に測る機械を発明したこと、ということかな。
「ああ、小さいものの重さを測る、はかりを、作ったのね」
そう。そういうこと。
「じゃあ、アルツハイマー云々というのは?」
その受賞後のことなんだよ。
田中さんは、自分がこんな賞をもらってしまって、良かったのだろうかと悩み、また、一気に有名になってしまったことでも、苦しんだ。
「有名になることの悩みは、分かってあげられるかも」
田中さんは、ここで、決心する。
『今の技術があれば、血液一滴だけで、アルツハイマーになりやすい体質を作る特別なタンパク質を、見つけられるはずだ。その機械を作ろう』
と。
言い出した初めは、誰も、信じなかったらしい。
「普通、ノーベル賞級の研究をして、それが、認められて、晩年、受賞よね。田中さん、受賞後に、もっと凄い研究始めるの?」
2002年から16年経って、2018年、その研究が、実を結ぶ。
「確かに、太郎さん、東京五輪までに、なんて、慌てすぎだわ」
そうだね。研究というものを、なめてたね。
「田中耕一さんの話は、これだけ?」
恥ずかしくって、もうこれ以上、書けないよ。
本文に、入ろう。
「『細胞の分子生物学』ね」
うん。
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図 1-1 受精した卵細胞の遺伝情報が多細胞生物の個体の性質を決める。
始まりの細胞は見かけ上似ているが,ウニの卵からはウニが(A,B),マウスの卵からはマウスが(C,D),海藻のヒバマタFucusの卵からはヒバマタが(E,F)生まれる。
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今日は、本文2ページ目の図を載せただけで、タイムアップだ。
「動画で言ってたとおり、カラフルな写真が、載ってるのね」
そう。楽しいよね。
本当のこというと、ここに、人間の卵細胞の写真もあった方が、読む側は、もっと真剣になるだろうけど。
「人が、生き返らせられるのなら、そんなこともできるかも。でも、そこまで、分子生物学が進んだら、もうこの本読む人、いなくなるわね」
寝る前の薬、飲む時間なんだ。
また、書くよ。
「じゃあ、おやすみ」
おやすみ。
現在2019年2月22日20時54分である。おしまい。