結婚をシミュレート（その６）

　現在２０１９年３月２９日１４時４９分である。

「スマホ、調子良い？」

　今まで、スマホ持ってなかったから、まったく知らなかったんだけど、スマホって、ホーム画面がいくつもあるんだね。

「えっと、どういうこと？」

　つまり、壁紙を、同時にいくつも、指定できるというか・・・。

「ああ、そういうことね。隣のページは、他の壁紙に、とかできるわね」

「あっ、ずるいこと考えたんでしょ。私が、『一生待ち受けで、お願いします』って、言っておいた写真も、壁紙にして、他の私の写真も、壁紙にして、とかみたいに」

って、言うかさ、ツイッターにも書いたけど、Ｗ３Ｍ∞の『ＭＹ　ＰＡＧＥ』に移るところの、花柄のドレス着た写真が、すっごく素敵で、これを、絶対、壁紙にしてやるぞ！　と、思ったんだ。

「でも、思っても、約束を破らないのが、太郎さんなのよね。ところで、あのドレスの写真、どこがどうだったの？」

　うーん。例えば、薄幸だった女の人なんかが、幸せを遂につかんで、お嫁さんになる時、綺麗な着物着せてもらって、お化粧させてもらって、

『お綺麗ですよ』

なんて、お付きの人に言われて、結婚式に臨む時の様に、もの凄く、よそ行きのいでたちに、見えたんだよ。

「でも、ドレスだから、和服じゃないし・・・」

　あー、だから、肌の色なんだな。

　今、調べて分かったけど、『一生待ち受け』の写真は、たった８ｋＢの情報量しかないのに対して、さっきからの花柄のドレスの写真は、８６０ｋＢも、データ取ってるんだ。

　つまり、肌の暖かさまで、伝わってくる写真なんだよ。

　だから、私が、

『この麻友さん、すごくいい』

って、ひと目で分かったんだ。

　私、美術とか、写真とか、素人だから、難しいこと分からないけど、そんな私に、これはいいと思わせたんだから、あの花柄のドレスの写真は、マッカラン１８年みたいな逸品だ。

「じゃあ、シミュレート始めて」

　よし。

　ちょっと、復習のために、前回の最後のところから。

　ここからが、相対性理論の説明なんです。

　まず、私が、高校３年生のとき、この説明を思いついた通り、説明します。

　ここから、話さないと、多分、後の話が、分からないと思います。

　まず、次のように、２本の電線を、考えます。単純化するために、鉄や銅などの複雑な構造を考えず、陽子と電子だけが、書いてあります。

　この電線に、電流が流れるとは、こういう風に、電子が、一方にスーッと、動くことです。

麻友母「その、木の幹みたいなのが、電線ということですよね」

　はい、そうです。

麻友父「もの凄く、簡単化したものだなあ」

　実際には、電線は、３次元のものであり、２次元の絵で考えるということ自体に、無理があるのです。

　でも、Ｎ極とＳ極が、引き合うことは、導くことが、できるんです。

と、ここまで書いたところで、麻友さんのお父さまに、磁石の説明をするために、私の高校３年のときの再発見を書いたルーズリーフや、特殊相対論の本、など、いくつかチェックして、さらに、間違いがないように、磁石と相対論の効果に関して完璧な、この本を、チェックしたんだ。

バークレー物理学コース『電磁気』（丸善出版）

復刻版 バークレー物理学コース 電磁気 (バークレー物理学コース 復刻版 2)

　その時、本来必要なところより、ちょっと先まで、読んだんだ。

　そうしたら、鉄が、なぜ永久磁石になるか、ということが、書いてあった。

　それには、先日『細胞の分子生物学（その１１）』で、話題に上った、『氷の結晶』みたいな、『結晶』という概念が、関係してたんだ。

「ああ、氷の結晶」

　ここから数行は、麻友さんには、半分も分からないことを書くけど、私の喜びに、付き合って。

「分かった」

　麻友さんも、焼き入れという言葉を、何かで聞いたことが、あるでしょう。私も、本当の意味は、知らなかったんだけど。

「ああ、聞いたことだけはあるけど」

　あれは、その鋼の結晶の構造を、変えるという意味が、あったんだ。

　そして、結晶の配置が変えられる、という性質を、鋼が、つまり鉄が、持っているから、鉄の中の小さな、くるくる回っている電子の向きを、ある１区画全部、揃えちゃうなんてことが、できるということが、分かったんだ。

　これが、永久磁石が存在する、理由だったんだよ。

　今日、麻友さんにこの投稿書くまで、知らなかった。

　本当に、ありがとう。

「私、太郎さんの役に立ってるのね」

　今日はもう、２１時５９分だ。

　この続きは、『結婚をシミュレート（その７）』でやろう。

「よく眠ってね。おやすみ」

　おやすみ。

　現在２０１９年３月２９日２２時０１分である。