相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

『数学』というゲーム(その2)

 現在2019年7月14日17時15分である。

「手に入れたみたいね」

 うん。今日、受け取った。

 ほらっ。

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「あっ、本当に、持ってる」

 もう一冊の本のことは、後で話す。

「『時空の大域的構造』にしたのね。『時空の大規模構造』でなく』

 これね、私が訳者だったら、『時空の大規模構造』を、強く推せたんだけど、訳者から降りてたから、できなかったんだ。

 そもそも、グーグル翻訳でも、Weblio翻訳でも、

The large scale structure of space-time

と、入れれば、

時空の大規模構造

って、出てくるんだ。

 それに、私が、大学2回生のとき(1992年)、書籍部で、この本の原書、

The Large Scale Structure of Space-Time (Cambridge Monographs on Mathematical Physics)

The Large Scale Structure of Space-Time (Cambridge Monographs on Mathematical Physics)

を、初めて見たときも、

『『時空の大規模構造』っていう本だ』

と思った。

 それに、『ホーキング、自らを語る』という伝記でも、74ページに、


一般相対性理論の検証に成果を挙げて、1973年に『時空の大規模構造』を発表した私はいくらか手持ち無沙汰だった。


とある。

 この本だ。

スティーヴン・ホーキング『ホーキング、自らを語る』(あすなろ書房


「じゃあ、どうして、『大域的構造』にしたの?」

 もう、本も出てるので、はっきり書いちゃうが、戦友のイメージする、『大規模構造』という言葉の数学的意味、より、戦友のイメージする、『大域的構造』という言葉の数学的意味、の方が、この本の内容の、宇宙の構造などに近いと、主張されたんだ。

 そして、戦友は、社長も、納得させてしまったんだ。

「えっ、社長さんも、納得されたの?」

 してなきゃ、この本出版できてない。

「戦友の人、他に根拠を上げなかったの?」

 上げたよ。

 大栗博司さんの書いた以下の文章に、

『時空間の大域構造』

という訳がある。

『科学』2009年7月号(Vol.79 No.7)の第2ページ。

宇宙の数学とは何か

「ああ、じゃあ、根拠がないわけでは、ないのね」

 もちろんだよ。根拠もなく主張されたら、いくら私でも、許したりしない。

「温厚な太郎さんが、徹底的に相手を痛めつけるところを、見たくもあったけど」

 また、麻友さん。とんでもないこという。

「で、許した理由は?」

 私は、訳稿が、完成してから、自説を主張するつもりで、

『この問題は、最後まで残しておこうね』

と言って、2年間、機会を待っていた。

 だが、私が悪かったんだけど、私が、訳せなくて、訳者から降りてしまった。

 これでは、自説を通せない。

「でも、ピンチヒッターが、2人も、いたんでしょ」

 いたけれども、題に関しては、戦友の側に回ってしまった。

「じゃあ、どうしようも、なかった?」

 私が賭けたのは、この本の題名のところに、

    時空の大域的構造
The Large Scale Structure of Space-Time

と、原著の題が、書いてあるでしょ。

 これを、見れば、

『あっ、この本だ』

と、分かるかな? という可能性だったんだ。

「色々、考えるのね」


「で、さっきの写真のもうひとつの本は?」

 戦友を、こんなに、ボコボコにするのが、この記事の目的じゃ、ないんだ。

 題名の『数学』というゲームのことで、昨日眠くなりながら、書いたけど、あのアイディアは、もっともっと素晴らしいアイディアなんだ。

 昨日(2019年7月13日)、第一京浜にある、マックへ行った後、そのそばにある、ブルセラショップに入った。

 ここは、面白いところで、そういう店なのに、店頭に、『花とゆめ』などの、小学校の女の子の買いそうな雑誌が置いてあったりする。店内には、中古のゲームなどが、置いてある。古本のマンガも、置いてある。『Brody』などの雑誌もある。私が、

という雑誌を買ったのも、ここだ。

「ああ、『選抜総選挙4人同時に1位という提案』という投稿のときの話ね」

 そう、あの記事なんだ。

「えっ、あの記事が?」

 あの記事で、

『人類の未来のために、何ができるか、と考えないで、何が今日の食事だよ』

というような、ことを、書いたよね。

「ああ、りりぽんを、いじめたのよね」

 いじめたというより、須藤凜々花さんを、鼓舞したかったんだ。

 まあ、それは、いい。

 とにかく、昨日そのお店に行ったとき、ゲームのデモンストレーションをやってて、アニメのように綺麗な映像で、コンピューターグラフィックで動く、戦士達が、

『人類の未来のために、何ができるか、と考えないで、何が今日の食事だよ』

みたいなこと、言ってるんだ。

 それから、

『これを、今の技術では、できないかも知れないけど、300年後には、できるように、なってるかも知れない』

などと、言ってる。

「太郎さん。それは、太郎さんの考え方が、受け入れられたんじゃ、ないの。みんな、心の中では、そう思ってるのよ」

 でも、私の周りでは、余り実現してないみたい。

「実現してたら、ゲームに、ならないでしょ」

 そうだよね。ゲームというものは、まだ実現していないものなどの夢を、体感するものが、多いんだよね。

「そうなのよ。そんな当たり前なこと、今更、問題にしないでよ」


 そこで、私が、考えた、『数学』というゲームが、姿を現す。

 これは、スマホでやっても、パソコンでやっても、タブレットでやってもいい。

 お金は、かからない。

 ロールプレイングゲームによくある経験値とか、ゴールドに対応するのは、その人の、それまでに証明をした定理。

「ちょっと、ちょっと、その人が、それまでにその定理を証明したかどうかって、どうやって、調べるの?」

 今、オンラインで、すべての人のアカウントみたいなのが、存在するじゃない。その人のアカウントに、ひとつ証明をするごとに、それを、証明したという履歴が残るようにする。

「じゃあ、ひとりの人が、いくつも、アカウントを、持ったら?」

 まあ、先生を目指している人なんかで、まったくのゼロから、築き直したい人なら、そういうことも、するかも知れないけど、あらかじめ、ひとりの人が、自分が既に獲得した定理を、いくつも、使えなくするコマンドを作っておけば、そんな、別なアカウントを持つようなこと、しないかも、知れない。

「じゃあ、逆に、他の人が、証明したのを、ハッキングして、自分の経験値にする人が、現れたら?」

 これはねぇ。本当に、数学者が、

『(ある定理を)証明することが、できた!』

って分かった瞬間の、感動を、味わうゲームなの。

 だから、他の人の

『証明しました』

という権利をもらっても、何の意味もないんだ。


「『『(ある定理を)証明することが、できた!』って分かった瞬間の、感動』

って、どんなものなの?」

 今(2019年7月14日19時44分)から、麻友さんのために、ひとつのある大定理の証明を、記述します。

 麻友さんには、今は、まだ、これは、理解できないはずです。

 なぜなら、これは、私が、広島で、1年浪人していたとき、代々木ゼミナールのテキストで出てきた問題に、関係しているからです。

 その問題とは、

杉浦光夫『解析入門Ⅰ』(東京大学出版会

解析入門 ?(基礎数学2)

解析入門 ?(基礎数学2)

の第Ⅲ章§3 の問題 1)

と、ほぼ同じ問題でした。

 書きます。

『解析入門Ⅰ』p.191

 第Ⅲ章§3

 問題

1) テイラーの定理により

{\displaystyle e=\sum_{k=0}^n \frac{1}{k!}+\frac{e^{\theta}}{(n+1)!}}

となる {0< \theta <1} が存在する.これを用いて {e}無理数であることを証明せよ.


です。


 代々木ゼミナールのテキストにあった問題では、上のシグマに、実際に {n} を代入した、

 問題(思い出した形)

 任意の自然数 {n} について、

{\displaystyle e=\frac{1}{0!}+\frac{1}{1!}+\frac{1}{2!}+ \cdots +\frac{1}{n!}+\frac{e^{\theta}}{(n+1)!}}

となる {0< \theta <1} が存在する.これを用いて {e}無理数であることを証明せよ.


というように、易しくなっていたようですが、やらなければならないことは、同じです。


 さて、私は、浪人中、この問題を解いた瞬間、

『もう、あれも解けるんじゃないか?』

と思ったものが、ありました。

 その、『あれ』とは、

イアン・スチュワート『ガロアの理論』(共立全書)

ガロアの理論 (共立全書 556)

ガロアの理論 (共立全書 556)

で、見つけてあった、パイの超越性の証明。

 最近は、

スチュアート『明解ガロア理論[原著第3版]』(KS理工学専門書)

明解ガロア理論 [原著第3版] (KS理工学専門書)

明解ガロア理論 [原著第3版] (KS理工学専門書)

という改訂版が出ている。パイの超越性の証明も、巻末に移っているが、健在である。

「ちょっと、ちょっと、太郎さんの言葉に、頻繁に、超越数って、言葉が、出てくるのよね。それ、なんなの?」

 気になるのは、良いことです。実際に、それを、『数学』というゲームで、麻友さんが、解いたとき、感動と共に、麻友さんのものと、なるでしょう。

「じゃあ、今日は、何をやるの?」

 その証明。

「私が、分からないのを、承知で?」

 今は、前哨戦と思って、とりあえず、証明の、日本語だけ読んで。

「太郎さんの言う、『小説のように、読む』ね」

 麻友さんは、知らないかも知れないけど、私がまだ、ライブドアブログにいた頃、一度これに挑戦して、{\TeX} がなくて、数式が打てなかったので、挫折してるんだ。

 このブログの『πは無理数である』という2006年2月3日の記事がそうだ。

「太郎さんに取って、リターンマッチなのね。獲得したいタイトルは?」

{\pi} の超越性』

 ただ、{\pi} の超越性の証明に直接は必要ないんだけど、その考え方に慣れるために、

{\pi} の無理性』

{\pi^2} の無理性』

{e} の超越性』

{\pi} の超越性』

という順番に、証明していく。


と、ここまで、書いたけど、もう薬も飲んじゃって、とても、今晩中に書けそうもない。

 明日に、回すよ。

 でも、無茶苦茶長い記事になって、麻友さんが困るといけないから、ここまでで、公開して、届けるよ。

「分かったわ。本当は、いっぺんに27,000字も書いてこられても、結構読むの、大変なのよね。これくらい、コンパクトだと助かるんだけどね」

 短く、分けるか。

 その日のうちでも、取り敢えずひとつ話題が終わったら、投稿しようか。1日に投稿2つになってもいいから。

「うん。それ、すっごく、助かる。シンプルにするって、凄く大切なことよ」

 これからは、意識して、そうするように、するよ。

「いい結末じゃない」

 じゃあ、おやすみ。

「おやすみ」

 現在2019年7月14日22時00分である。おしまい。