現在2019年7月29日19時42分である。
麻友「太郎さん。取り敢えず、書いちゃいなさい」
私「じゃあ、書かせてもらうよ」
次の結果は,1794年に Legendre の著書「幾何学原論」 (これは,Galois の伝記のところでも述べたように,若き Galois に多大の影響を与えた) の中で、Legendre によって証明されたものである.
6.3 定理
実数 は無理数である.
証明
と仮定しよう.ここで で . と を次のように定義する:
.
ここで, の右肩に書いてある文字は微分の回数を表わす. は何回微分しても と で整数値をとることを示す.次の Leibniz の公式
をおもい出そう.因子 の微分回数が共に より小ならば,対応する項は または のとき となり,どちらか一方が 回以上微分されれば分母の は打ち消される.
よって と は整数.さて, は の 次の多項式で であるから,
となり,これは
に等しい.それゆえ
となって、これは整数である.前と同様に積分の値は でない.しかし
これは のとき に収束する.したがって,前の場合と同様に矛盾をひきだして証明は完了する.
証明終わり
私「ふーっ、書き切った」
麻友「現在21時16分。薬は、飲んだの?」
私「もちろん。21時3分に、薬の写真を撮って、母にメールで送って、ちゃんと、飲んだ」
麻友「本当に、手のかかる子ねー」
私「鎌倉のとらいむへ行ってた頃、そこの所長さんだった人が、
『太郎君、『寝る子は育つ』って言うけど、『3年寝太郎』とも、言うのよ、寝たんなら、何かしなきゃならないのよ』
と、言っていた。それは、確かにそうだと思っている」
麻友「太郎さんは、レポート・論文の書き方講座に行ったりして、論文を書こうと思っているの?」
私「いや、論文は、当分書けない。10年以上前に、私の恩師のひとり、佐々木節(ささき みさお)さんに、研究者になるのは、諦めているのですが、分かり易い物理学の本を書きたいのですが、どうしたら良いでしょうと、直球で、尋ねたことがあった」
麻友「なんだって?」
私「『どこの大学でも良いから、大学院の物理学科に入って、自分の物理学を、整理しなさい』と、言われた」
麻友「太郎さんでも、大学院へ行く必要が、あると?」
私「私なんて、てーんで、駄目だよ。放送大学の面接授業で、微積分の授業を取ったとき、帰り道、先生に、『一般相対性理論の微分幾何の勉強をするには、やっぱり『小林-野水』ですかね?』と聞いたら、『画家が、パリへ行くのは、格好つけるためだけじゃないと思うよ』と、言われた。同じ志を持っている人と、切磋琢磨しないで、科学の研究なんて、できないんだね」
麻友「じゃあ、太郎さんも、大学院へ行くの?」
私「場合によっては、そういうことにもなるかも知れないけど、今の世の中には、インターネットが、ある。それに私は、湧源クラブの会員で、若い人が、今自分がどんな研究をしているのか、講演するのを聞く機会も、利用しようと思えば利用できる。大学院に拘らなくてもいい」
麻友「太郎さん。私と遊んでないで、もっと、真面目に、勉強しなきゃ」
私「同じことをするのでも、義務だと思って、辛い努力をして、成し遂げるのと、そのことを、何か楽しいことと結びつけて、喜びを感じながら、成し遂げるのでは、できあがったものも、大きく違うものになると思う。麻友さんは、私に取って、必要な人なんだ」
麻友「良く分からないけど、太郎さんの恋人は、数学の他に、私、渡辺麻友も、加わったという訳なのね」
私「そういうことだよ」
麻友「じゃあ、今晩は、寝ましょ」
私「おやすみ」
麻友「おやすみ」
現在2019年7月29日21時59分である。おしまい。