相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

『数学』というゲーム(その6)

 現在2019年7月29日19時42分である。

麻友「太郎さん。取り敢えず、書いちゃいなさい」

私「じゃあ、書かせてもらうよ」


 次の結果は,1794年に Legendre の著書「幾何学原論」{\acute{E} l \acute{e}ments\ de\ G\acute{e}ometrie} (これは,Galois の伝記のところでも述べたように,若き Galois に多大の影響を与えた) の中で、Legendre によって証明されたものである.


 6.3 定理

 実数 {\pi^2}無理数である.

 証明

 {\pi^2=a/b} と仮定しよう.ここで {a,b \in \mathbb{Z}}{b \neq 0}{f(x)}{G(x)} を次のように定義する:

{f(x)=x^n(1-x)^n/n!}

{G(x)=b^n \{ \pi^{2n}f(x)-\pi^{2n-2}f''(x)+ \cdots +(-1)^n\pi^0f^{(2n)}(x) \}}

ここで,{f} の右肩に書いてある文字は微分の回数を表わす.{f(x)} は何回微分しても {x=0}{x=1} で整数値をとることを示す.次の Leibniz の公式

{\displaystyle \frac{d^m}{dx^m}(uv)=\sum^m_{r=0} \binom{m}{r} \frac{d^r u}{dx^r} \frac{d^{m-r} v}{dx^{m-r}}}

をおもい出そう.因子 {x^n,(1-x)^n}微分回数が共に {n} より小ならば,対応する項は {x=0} または {x=1} のとき {0} となり,どちらか一方が {n} 回以上微分されれば分母の {n!} は打ち消される.

よって {G(0)}{G(1)} は整数.さて,{f(x)}{x}{2n} 次の多項式{f^{(2n+2)}(x)=0} であるから,

{\displaystyle \frac{d}{dx} \{G'(x) \sin \pi x - \pi G(x) \cos \pi x \}=\{G''(x) + \pi^2G(x) \} \sin \pi x}
                 {=b^n \pi^{2n+2} f(x) \sin \pi x}

となり,これは

{\pi^2 a^n f(x) \sin \pi x}

に等しい.それゆえ

{\displaystyle \pi \int^1_0 a^n f(x) \sin \pi x dx = \biggl[ \frac{G'(x) \sin \pi x}{\pi} - G(x) \cos \pi x \biggr]^1_0=G(0)+G(1)}

となって、これは整数である.前と同様に積分の値は {0} でない.しかし

{\displaystyle \biggl| \int ^1_0 a^nf(x) \sin \pi x dx \biggr| \leq |a|^n \int_0^1|\sin \pi x ||f(x)|dx}

           {\displaystyle \leq |a|^n \int^1_0 \frac{|x^n(1-x)^n|}{n!}dx}

           {\displaystyle \leq \frac{1}{n!} \int_0^1|(ax)^n(1-x)^n|dx}

これは {n \rightarrow \infty } のとき {0} に収束する.したがって,前の場合と同様に矛盾をひきだして証明は完了する.

 証明終わり

私「ふーっ、書き切った」

麻友「現在21時16分。薬は、飲んだの?」

私「もちろん。21時3分に、薬の写真を撮って、母にメールで送って、ちゃんと、飲んだ」

麻友「本当に、手のかかる子ねー」

私「鎌倉のとらいむへ行ってた頃、そこの所長さんだった人が、

『太郎君、『寝る子は育つ』って言うけど、『3年寝太郎』とも、言うのよ、寝たんなら、何かしなきゃならないのよ』

と、言っていた。それは、確かにそうだと思っている」

麻友「太郎さんは、レポート・論文の書き方講座に行ったりして、論文を書こうと思っているの?」

私「いや、論文は、当分書けない。10年以上前に、私の恩師のひとり、佐々木節(ささき みさお)さんに、研究者になるのは、諦めているのですが、分かり易い物理学の本を書きたいのですが、どうしたら良いでしょうと、直球で、尋ねたことがあった」

麻友「なんだって?」

私「『どこの大学でも良いから、大学院の物理学科に入って、自分の物理学を、整理しなさい』と、言われた」

麻友「太郎さんでも、大学院へ行く必要が、あると?」

私「私なんて、てーんで、駄目だよ。放送大学の面接授業で、微積分の授業を取ったとき、帰り道、先生に、『一般相対性理論微分幾何の勉強をするには、やっぱり『小林-野水』ですかね?』と聞いたら、『画家が、パリへ行くのは、格好つけるためだけじゃないと思うよ』と、言われた。同じ志を持っている人と、切磋琢磨しないで、科学の研究なんて、できないんだね」

麻友「じゃあ、太郎さんも、大学院へ行くの?」

私「場合によっては、そういうことにもなるかも知れないけど、今の世の中には、インターネットが、ある。それに私は、湧源クラブの会員で、若い人が、今自分がどんな研究をしているのか、講演するのを聞く機会も、利用しようと思えば利用できる。大学院に拘らなくてもいい」

麻友「太郎さん。私と遊んでないで、もっと、真面目に、勉強しなきゃ」

私「同じことをするのでも、義務だと思って、辛い努力をして、成し遂げるのと、そのことを、何か楽しいことと結びつけて、喜びを感じながら、成し遂げるのでは、できあがったものも、大きく違うものになると思う。麻友さんは、私に取って、必要な人なんだ」

麻友「良く分からないけど、太郎さんの恋人は、数学の他に、私、渡辺麻友も、加わったという訳なのね」

私「そういうことだよ」

麻友「じゃあ、今晩は、寝ましょ」

私「おやすみ」

麻友「おやすみ」

 現在2019年7月29日21時59分である。おしまい。