相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

モーツァルト交響曲第36番『リンツ』(その3)

 現在2019年8月27日12時51分である。

麻友「デートが、3回にまたがったのは、初めてね」

私「理由のひとつは、正直に書くと、私が、『リンツ』という曲を、良く知らないので、関係ないことを、書いているからなんだ」

麻友「なるほど、理由が、分かったわ」

私「だが、今日になって、『リンツ』が、麻友さんと結びつくことになった」

麻友「あら、本当に? じゃあ、まず『リンツ』をかけてよ」

私「分かった。じゃあ」

カール・シューリヒト指揮 パリ・オペラ座管弦楽団
モーツァルト 交響曲 第36番 ≪リンツ≫ ハ長調 シューリヒト/パリ・オペラ座管 Mozart Symphony No.36

麻友「次々と、無料で聴けて、良いわね」

私「著作権が、切れてないから、勝手に複製しちゃ駄目だの何だのと言うけど、私は、本当に芸術的価値のあるものには、人間は、お金を払うと思う」

麻友「何か、そう思うことが、あったの?」

私「麻友さんにだから、正直に話しちゃうけど、今日のお昼は、母が昼食を作ってくれたので、実家へ、お好み焼きを食べに行ってきたんだ」

麻友「それで?」

私「そのとき、母が、『フォーレの『夢のあとに』という曲は、うちには、ないかしら?』と、聞いてきたんだ」

麻友「太郎さんのうちに、あるの? そんなにいきなり言われて?」

私「『前橋汀子さんのヴァイオリン小品100曲の中になら、あるかも知れない』と、私は、思ったんだよね。それで、CDの並んでいる棚に向かった」

麻友「そんなものが、あるの?」

私「ところが、私の家の方のブルーレイに、全部取り込んじゃっているので、最近、前橋さんのCDを聴いてなくて、整理されていない。小品100曲というのは、6枚もあるのだ」

麻友「そんなに、あるのね」

私「そのとき、私は、ハッと、気付いた。今の若い人なら、スマホで、検索するだろうと」

麻友「ああ、それは、当然ね。6枚くらいなら、アマゾンで、内容をチェックするのは、簡単ね」

私「私は、スマホで、『アマゾン』の検索窓に、『前橋』と入れた」

私「それだけで、『前橋汀子』と、候補が挙がり、前橋さんのCDが、並んだ」

私「その瞬間だった。

『あっ、こんなものが、出ている!』

と、もう少しで、声を上げそうになったものが、あった」

麻友「えっ、前橋さんのCD? ポン、ポン、スーッ、スーッ」

麻友「はっ、これSuperAudioCDの、バッハ、無伴奏。太郎さんが、ずっと欲しがっていたのじゃない」

私「麻友さんは、分かってくれるよね」

麻友「あの、『This is my country, Japan.』のときのじゃない」



 この後、書きたいことはあるのだが、眠くなってしまったので、一旦中断する。

麻友「分かったわ」



 現在2019年8月27日22時03分である。中断。





 現在2019年8月28日17時29分である。再開。


麻友「前橋さんのバッハって、SACDが出たら、絶対買うと言ってたのじゃない」

私「そうなんだ。ただ、状況が、変わってるんだ」

麻友「私を、好きになったこと?」

私「それは、確かに、麻友さんのCDは、買わずにレンタルしてるのに、というのは、あるんだけど、もっと、現実的な問題がね」

麻友「どういうこと?」

私「ブルーレイレコーダーでは、ハイブリッドディスクの、SACD層を、再生できないんだ。だから、いくらSACDハイブリッドディスクを買っても、CDの時と、音質は、同じなんだ。前橋さんの熱烈なファンだったときなら、『他の写真が入ってるかも』と思って、買ったかも知れないけど、麻友さんを差し置いて、他の女の人の写真なんて・・・」

麻友「でも、私には、分かる。結局買わなかったのなら、太郎さんは、翌日まで記事を伸ばしてまで、こんな大々的に、書かない。買ったんでしょう」

私「ああ、やっぱり、特待生を選んだのは、正解だったな」

麻友「どういう理由で、買ったの?」

私「もう、買わないでおこう、と思いながら、アマゾンの説明を、読んでたんだ。そうしたら、

『1989年にリリースされ、その年の「レコード・アカデミー賞」を受賞して絶賛された『無伴奏』から30年。さらなる優雅さと円熟味を加えてさらに多くの聴衆を魅了してやまない前橋汀子が21世紀、令和元年の2019年についに世に問う新たな「無伴奏」』

と、書いてあったんだ」


麻友「えっ、違う演奏ということ?」

私「そうなんだ。だったら、HybridのCD層だけでも、聴く意味が、あるでしょ」

麻友「太郎さんって、やっぱり、目の付け所が違う。前橋さんのこと、やっぱり好きなのね」

私「かなり以前から、私は、1989年のバッハのCDを、Hybridディスクにして、発売して欲しいと言っていた。だが、前橋さんは、発売してくれなかった。理由は、分からなかった。だが、今回のディスクを、Hybridディスクにしたことで、前橋さんは、力を蓄えていたのだと分かった」

麻友「私のファンミーティングの前に、この4,860円を、用意できたの?」

私「『さすがに、お金ないよな』と、思ったんだけど、7月に、ペンタブレット買ったでしょ」

麻友「あのとき、アマゾンギフト券にチャージしてあった?」

私「最近、ほとんど本を買わないから、そっくり5,307ポイント残ってた」

麻友「それで、めでたく、購入できた訳ね。じゃあ、私の方も、ファンミーティングで、グッズ1万円以上ご購入のお客様に、抽選で、ミートアンドグリートを行いますと、していいわね」

私「まあ、止める口実が、なくなっちゃったな。でも、今年は、1万円は、用意できないから、他の人達とおしゃべりして」

麻友「いいわ。私、太郎さん以外にも、おしゃべりしたい人、何人もいるの。その人達とにする」

私「元々、私は、麻友さんを、独り占めする気は、なかったんだ。ところで、今回の前橋汀子さんのCDの様に、本当に芸術的価値があると思うと、人間は、高くても、お金を出す」

麻友「ああ、著作権の話から、前橋さんの話が、出てきたんだったわね。『夢のあとに』は、あったの?」

私「このアルバムに、入っていた」

麻友「えっ、これ、HybridでないSACDじゃない」

私「実家にある、DVDプレーヤーなら、SACDかけられるんだよ。それに、SACDというメディアは、あと数年で、なくなるだろう。絶対ハイレゾの配信の方が、音が良くなるはずだ」

麻友「そういえば、先日、『希望について』、配信で250円で、買ってくれたとか」

私「『AKB0048』。大いに楽しみましたよ。主題歌の『希望について』は、気に入ったのでTSUTAYAで、探したんだけど、なかったので、麻友さんのものを中古では買いたくないなと思っていたら、スマホにダウンロードできたので、喜んで、ときどき聴いているよ」

麻友「ありがとう。ところで、いつまでたっても、『リンツ』の話にならないんだけど」

私「『なつぞら』で、なつが、優ちゃんを、茜ちゃんに預けてるじゃない」

麻友「そうだけど」

私「新婚ほやほやのモーツァルトとコンスタンツェにも、赤ちゃんができたんだ。父に会いに、ザルツブルグに行く前だ。以前は、こういうことを、平気でやったのかなあ。モーツァルト夫妻は、生後すぐ、その子を乳母に預けて、ザルツブルグに行ってしまった」

麻友「その子は、どうなったの?」

私「ライムント・レオポルトという名前だったんだけど、腸閉塞で、生後わずか2カ月で死んでしまった。モーツァルト夫妻がウィーンに戻ってきたのは、間に合わなかった」

麻友「えっ!、死んじゃった! そんなの許されるの?」

私「確かに、今の感覚では、あってはならないことなんだけど、衛生状態とか、医療事情を考えると、新生児が死ぬことなんて、日常茶飯事だったのかも知れないね」

麻友「じゃあ、『リンツ』は、子供が死んだあと、書かれたの?」

私「これに関しては、不思議なエピソードがあって、『リンツ』は、1783年10月31日から11月3日までの、4日で書かれたみたいなんだ」

麻友「そんな4日なんて、無理よ」


私「ちょっと、眠くなっちゃったから、中断するよ」

麻友「分かったわ」


 現在2019年8月28日21時21分である。中断。




 現在2019年8月29日19時57分である。再開。

麻友「あっ、聴いてる。太郎さん、一昨日、前橋さんのCDが、別な演奏だと分かってすぐ、アマゾンに注文したのね」

私「良く分かるね」

麻友「太郎さんは、アマゾンプライム会員にはなってない。2日後の今日届いているということは、あの場ですぐ決断しなければならなかったはずよ。こういうときの、太郎さんの決断の速さは、私、美徳のひとつだと数えているのよ」

私「褒められちゃった。嬉しいなあ」

麻友「私、一度でいいから、太郎さんのヴァイオリン弾くのって、聴いてみたいのよね」

私「貶すためかい?」

麻友「そう。このプライドの高い太郎さんを、音楽で、ケチョンケチョンにしてやりたいのよ」

私「それは、難しいことではないよ。あのずっと続けていた妹でも、娘と息子が、近くに住んでいる音楽一家のお宅に呼ばれて、聴いてきて、妹に言ったことには、

『なんか、お母さんのヴァイオリンと違う音がしたんだよね』

だったそうだから」

麻友「えっ、じゃあ、太郎さんのヴァイオリンというのは、音が出ている、というだけなの?」

私「まあ、それ以上ではないなあ」

麻友「それが、天才になるか、全く駄目かの、鈴木メソードなのねえ。でも、太郎さんは、こんなに音楽のデートまでやって、十分クラシック音楽を楽しんでるわね。それに、今日は、大好きな人の最新のアルバム・・・」

私「あっと、そこら辺で、止めておかないと。私は、前橋汀子さんを好きぐらいかも知れないけど、大好きというほどじゃ、ないからね。私が、大好きなのは、麻友さんだけだからね」


麻友「それで、『リンツ』が、4日で書かれたらしいという話だったわね」

私「これは、そもそも、あの時代、コピーなんてものは、ないでしょ。オーケストラで演奏する交響曲だから、ヴァイオリンパートとか、オーボエパートとか、ホルンパートとかの、パート譜は、全部手で、写譜しなければならない。そういうので、いくつも手がかりがあったんだけど、できあがった交響曲第36番ハ長調K425『リンツ』というのが、あまりに素晴らしい曲だったので、リンツ到着の1783年10月30日から、トゥン伯爵邸での11月4日のコンサートまでの4日では、とても無理だろうとされていた」

麻友「じゃあ、どう解釈されているの?」

私「これを、どう解釈するかは、専門家も頭を悩ませたらしいんだけど、モーツァルトの直筆譜に使われている紙の質などが検討されて、最終的には今の見解として、本当に4日で書いたらしいというのが、定説になっている」

麻友「4日で、書いたの?」

私「うん」

麻友「だって、例えば、ホルスト組曲『惑星』の中の『木星』だけは、誰が聴いたって並ぶもののない名曲よね。後、ドヴォルザークの『新世界より』の終楽章。この2つは、ベートーヴェンモーツァルトだって、よっぽどよい曲を持ってこなければ、かなわない。例えば『木星』に、勝てるとしたら、ベートーヴェンの第5交響曲か『田園』を、持って来なければ無理。そういう意味で、モーツァルトの『リンツ』は、ホルストの『木星』やドヴォルザークの『新世界より』には、かなわないかも知れない。でも、今回聴いたばかりだけど、『リンツ』って、もの凄く良い曲よ。こんな曲を、4日で、書けちゃうの? 悪魔と取引したとでも考えなきゃ・・・ぁ」

私「そうだよね。あってはならないけど、起こったことがあったね」

麻友「『リンツ』と引き替えに、息子を、音楽の神様に、差し出しちゃったの?」

私「私、なんとなく、分かるんだなあ。『私は、数学の才能と引き替えに、まともな人生を送ることを差し出してしまったのだなあ』とね。後から考えるとだけど」

麻友「でも、太郎さん、数学の天才には、なってない」

私「『松田の定理』なんて、なくたっていいんだよ。いつでも、数学がそばにあって、楽しんでいられる一生が送れるのなら。そして、それを、理解してくれる恋人かお嫁さんがいるのなら、それ以上、私には、必要ないんだよ」

麻友「太郎さん。まだ、47歳でしょ。そこまで、人生を見切るのは、早いわ。私が、もっと、引っかき回してあげる」

私「おお、さすが、特待生。私だって、まだ、30年以上生きるのだものね。麻友さんに、数学を全部説明するのは、諦めるけど、その一方で、麻友さんでなければ話してくれられない色んな事を、教えて欲しいな」

麻友「私、ゆきりん、などとは、くだらない話しか、してないの。そんな話でもいいの?」

私「『これは、くだらない話だな』と思って、話しているということは、麻友さんの中にも、『これは、真面目な話』というのが、あるということだろう。それぞれに、興味があるな」


麻友「この交響曲第36番『リンツ』という曲は、色々な話が、絡み合ったわね」

私「曲自体をほとんど説明できなかったね」

麻友「それは、良いとしましょう」

麻友「ところで、前橋さんの新しいバッハは、どうだった?」

私「演奏も、前と少し違ってたけど、素晴らしいもので、音質も良かった」

麻友「いい夢が見られそうね」

私「ありがとう。おやすみ」

麻友「おやすみ」

 現在2019年8月29日22時36分である。おしまい。