現在2019年11月6日18時32分である。
結弦「あー、今頃、『細胞の分子生物学』始めた。(その13)も(その14)も(その15)も、ずーっと、ほっぽらかしてて、お母さんが、がっかりしてたのに」
私「楽しい話が、できるのは、分かってたけど、今までどんなこと、書いてたかな? と、振り返っていたら、21時になっちゃった」
麻友「私、特に面白かったのは、物理学で、元素の名前が変わる反応がある、というの。あの話を、早く聞きたいわ」
私「それは、原子核物理学というものだけど、『場の量子論を制覇しよう!』で、ワインバーグをやった後、挑戦しよう」
麻友「ワインバーグって?」
私「この本。これが、第1巻で、第6巻まである」

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- 出版社/メーカー: 吉岡書店
- 発売日: 1997/02
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麻友「それで、やっと出発点?」
私「場の量子論が、分かってないと、探検できない世界なんだ。例えば、こういう本とか」

素粒子・原子核物理入門 改訂新版 (SPRINGER UNIVERSITY TEXTBOOKS)
- 作者: B.ポッフ,K.リーツ,C.ショル,柴田利明
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2012/02/29
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麻友「がっかり」
私「原子核物理学というのは、元素の名前が変わる、つまり、原子の中心にある、陽子や中性子の個数が変わる。だから、原子核の周りを回っている電子の個数が変わる。そうなると、化学や分子生物学で、化学反応と言っているときの反応は、原子核の周りを回っている電子が、性質を決めているから、元素が変わったら、とんでもない違いが生じてくることになる」
麻友「分かった。今後、量子力学も、目を光らせている」
若菜「もうひとつ、お父さんが、思い出したことが、あったんじゃ、なかったですか?」
私「W3M∞の私の会員状態が、『更新猶予期間』だったのが、『未登録』に変わった。あのとき、指摘したように、会員規約を変更しているのだとすると、変更が終わったのだろうか?」
若菜「どんな風に、変更して欲しいのですか?」
私「それこそ、麻友さんとデートしたかったら、これだけの準備をしてください、とか」
若菜「そんな、ファンクラブないです」
私「麻友さんは、特別なんだ」
結弦「『細胞の分子生物学』は?」
私「今日は、眠くなっちゃったから、一旦中断しよう」
現在2019年11月6日22時16分である。一旦中断。
5時間眠って、すっきり目が覚めたから、再開しよう。
現在2019年11月7日3時14分である。
麻友「太郎さん。すっきり頭で、『細胞の分子生物学』やってよ」
私「分かった。テキストの3ページ、下から10行目からだった」
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すべての細胞は,鋳型を用いた重合反応で遺伝情報を複製する
生命を成り立たせている機構は,二本鎖DNA分子の構造に依存している。DNA鎖を構成する単量体,つまり,ヌクレオチド(nucleotide)は2つの部分からなる。リン酸基のついた糖(デオキシリボース)と,アデニン(A),グアニン(G),シトシン(C),チミン(T)のいずれかの塩基(base)である(Fig.1-2)。
Fig.1-2 DNAとその構成単位。
(A)DNAはヌクレオチドとよばれる簡単な小単位からできている。ヌクレオチドは糖-リン酸分子に窒素を含む塩基が結合した形をしている。塩基にはアデニン,グアニン,シトシン,チミンの4種類があり,それぞれのヌクレオチドはA,G,C,Tで表す。
(B)DNAの一本鎖は,糖-リン酸結合によりヌクレオチドが次々につながった構造をしている。個々の糖-リン酸単位は非対称であることに注意。このため主鎖は決まった方向性,つまり,極性をもつ。この方向性があるので,細胞内でDNAの情報を翻訳し,複製する分子的過程が決められ,英語の文章を左から右に読むように,情報はいつも同じ順序に“読まれる”。
(C)鋳型を用いた重合では,新しいDNA鎖にどのヌクレオチドがつながるかは,既存のDNA鎖のヌクレオチド配列によって決まる。一方の鎖のTは他方のAと対を作り,同様にGはCと対を作る。新しい鎖のヌクレオチド配列は元の鎖と相補的(complementary)で,主鎖の方向は逆になる。例えば,元の鎖が“GTAA・・・”だと,それに対応して“・・・TTAC”となる。
(D)普通のDNA分子は2本の相補鎖からなる。各鎖の中のヌクレオチドは強い共有結合でつながっているが,それぞれの鎖の相補的なヌクレオチドどうしは弱い水素結合で結ばれている。
(E)2本の鎖はねじれて互いに巻きつき,二重らせんを形成する。この構造は普遍性をもち,塩基配列によってその基本構造が変わることはない(動画4.1参照)。
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私「取り敢えず、ここまで」
若菜「図の説明だけで、もの凄い量書いてあるんですね」
私「アメリカンスタイルと呼ばれる、こういう大きな本は、こういうこと、かなりある。一般相対性理論を論じた、Gravitation(重力理論)にも、ひとつの図の説明訳すのに、1日かかったことも、あった」

- 作者: Charles W. Misner,Kip S. Thorne,John Archibald Wheeler,David I. Kaiser
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結弦「お父さんが、のろいんだよ」
私「まあ、そうかもしれないけど」
麻友「リン酸基って、何?」
私「麻友さん、高校で、理系の化学取ってないもんな。分からなくて、当然。でも、中学や高校で、酸性とアルカリ性って、習ったの覚えてない」
麻友「ああ、ある気がする。酸って、酸っぱいのよね」
私「そう。その酸性を示す、硫酸とか塩酸とか硝酸なんかの仲間に、リン酸というものもあるんだ」
麻友「基って付くのは?」
私「そのリン酸というものが、ある程度まとまったかたちで、生物の中で、動く。そういう風に、自分は余り変化しない化合物を、なになに基、というんだ」
若菜「A,G,C,Tというのは、覚える必要あるでしょうか?」
私「大学時代、分子生物学を勉強し始めたとき、これだけは、覚えた。ただ、本当は、AとTがカップルで、GとCがカップルなんだ。だから、『アデニン、チミン、グアニン、シトシン』と、覚えるといいよ。もの凄く頻繁に出てくるから、嫌でも覚えちゃうけど」
結弦「鋳型というのは?」
私「プラスチックなどをある形にしたいとき、その形にくりぬいた金属の型にプラスチックの原料を流し込んで、作りたい形にするよね。この金属の型を、鋳型(いがた)という。DNAでは、二重らせんになっている、一方を、金属の型のようにして、どんどんそこに新しい鎖を作って行くんだ。元の鎖を鋳型のように使っているので、こう書いてあるんだ」
麻友「まだ、出だしの3ページですものね。この後、分かってくるわよね」
私「科学の文献は、そういう風に読まないと、挫折するのは、必至だ」
私「ところで、分子生物学を、やっていく上で、化学の知識は必須だ。だが、麻友さんは文系で、若菜と結弦は中学生だ。余りにも、予備知識が足りない。そこで、高校生レヴェルの化学の話を、少ししておこうと思う」
麻友「難しいの?」
私「高校生レヴェルだからね、大丈夫」
私「さてまず、元素記号というものを、ある程度知っておく必要に迫られる。若菜、水素の元素記号は?」
若菜「Hだったと、思います」
私「良く覚えていた。実は、色んな元素があって、現在では、少なくとも118個の元素の存在が、確認されている。ところで、この118個の元素が、原子核にある陽子の個数で並べた場合、ある周期ごとに似たような性質を持っていることに、ロシアのメンデレーエフと、ドイツのマイヤーが、気付いた。それを、現在では改良して、元素の周期律表と呼ばれるものに、まとめている。これだ」
結弦「炭素のCとか、酸素のOとかは、知ってるけどな」
私「高校生は、1番から20番までは、元素番号と共に、覚えさせられる」
麻友「水兵リーベ、とかやるのよね」
私「私は、そんなことは、やらなかった。高校へ入って秋頃だったかな、カセットテープのウォークマンを買ってもらって、テープに「1水素H、2ヘリウムHe、3リチウムLi、4ベリリウムBe、・・・」と、当時は、103ローレンシウムLrまでだったので、そこまで吹き込んで、通学するとき、聞きながら通ってた」
若菜「全部、覚えられました?」
私「受験時代は、本当に103個、白紙の周期律表埋められたけど、今は、半分くらいで、ギブアップだな」
結弦「それでも、凄い」
麻友「それで、これは、答えられないかも知れないけど、周期律表が成り立つ根拠ってあるの?」
私「今、マジで研究始めた、量子力学で、説明できる。原子核の周りを回る電子の軌道は、量子力学のシュレーディンガー方程式で、求められる。そして、その方程式を解いていくと、あるところまで電子が増えると、そこまでで、安定な状態になって、そこにさらにひとつ加えると、また最初に戻ったような、振る舞いをするんだ。量子力学こそ、化学の基礎付けをできるものなんだ」
若菜「根拠は、あるんですねぇ」
結弦「僕たちも、20番目まで覚えなければ、駄目?」
私「本当は、覚えた方がいい。でも、無理だったら、
H、 He、 Li、 Be、 B、 C、N、O、F, Ne,
水素ヘリウムリチウムベリリウムホウ素炭素窒素酸素フッ素ネオン
Na, Mg, Al, Si,P,S,Cl,Ar,K, Ca
ナトリウムマグネシウムアルミニウムケイ素リン硫黄塩素アルゴンカリウムカルシウム
の20個を、読めるようにだけは、しておいて。本当は、周期律表を書いて、記号を並べられるようになってると、化学を十分楽しめるのだけどね」
麻友「今日は、まだ早いけど、ずいぶん書いたわ。このあたりで、投稿したら?」
私「化学の話は、ちょっとずつ、これからも続ける。今日は、これで、解散」
麻友「正直言って、太郎さんには、『細胞の分子生物学』は、面白くないの?」
私「いや、面白いよ。ただ、麻友さんたちに説明できるほど、理解が進んでないんだ。それで、なかなか投稿できない。それと、もうひとつ、フルカラーの教科書を、綺麗にスキャンするのが、大変だからなんだ」
麻友「なんだ、それでだったの。本質的なことじゃないわね。もっと、投稿してよ」
私「麻友さん、どうして私に、LINEとかメアドとかの通信手段を、教えてくれないの?」
麻友「本当に太郎さんって鈍い。私の一番好きな人が、太郎さんではないからよ」
私「今からでも、一番好きな人に、なれない?」
麻友「私が、振られたらね」
私「そっかー」
麻友「今日は、どうするの?」
私「トントンへ、行こうと思ってる」
麻友「外に出るのは、いいことだわ。行ってらっしゃい」
私「じゃあ、バイバイ」
麻友「バイバイ」
現在2019年11月7日7時24分である。おしまい。