現在2019年12月27日16時38分である。
麻友「トントンの大掃除、手伝ってきた?」
私「うん。行ってきたよ。行かないと、詐欺になるのでね」
若菜「どういう、契約になっているのですか?」
私「契約とかじゃないよ。私の障害年金を管理している母から、昨日と今日、トントンに、行くから、1回2,000円の交通費と食事を、4,000円欲しいと言って、受け取っちゃってたから、という意味なんだ」
麻友「本当に、平和な世界に、住んでるのね。私達の世界で、詐欺なんて言ったら、手が後ろに回るってことよ」
私「あっ、そうだ、この機会だから、話しておこう。麻友さんと私が、仮に結婚した場合、私は、収入が、2カ月に13万円、つまり、1月65,000円の障害年金があるが、それ以外は、半年に1回くらいの、アマゾンのアフィリエイト500円と、父のリストを作るので、ひとつき1,000円以下。これ以外は、収入がない。少なくとも、年収78万円を割るほどだから、パートの奥さんが、気にする、所得税がかからない限界の103万円を、遥かに下回っている。だから、麻友さんに税金を払ってもらう、などということは、起こらない」
麻友「太郎さん、どうしてそんなに、詳しいの?」
私「実は、障害者って、まあ、補佐が必要な人には、別な人がつくけど、書ける人には、毎年、私だったら、トントンという作業所を利用させてもらうために、世帯状況・収入報告書というものを、提出しなければ、ならないんだ」
麻友「言いたいことは、分かったわ。他には?」
私「これ、つい最近知ったんだけど、麻友さんと仮に結婚した場合、収入の多さから言って、当然、私は麻友さんの扶養家族だよね」
麻友「あー、そうよねえ」
私「そうなると、私を扶養している麻友さんは、今までひとりだったときに比べて、保険料が増えるんじゃないかと、心配だよね」
麻友「何か抜け道が、あるの?」
私「いや、そんな抜け道なんていう、詐欺まがいのことは、天下のまゆゆが、やっちゃだめだよ。実は、このホームページを、見ていたら、扶養する側は、保険料今までと、同じなんだって」
麻友「こういうの、見つけるの、上手いわよねえ。太郎さんって、障害者にしておくの、もったいないわ」
私「今日帰り道、そばの総持寺(そうじじ)というお寺の前を、歩きながら、
「グライダー部の親友(公認会計士の人)は、物理のゼミで、盛り上がったとき、『わたしはやな(大分の人なので、こういう言葉遣い)、本当は、自衛隊に入って、F-16のパイロットになりたかったんや。目が悪くなければ、こんなところに来てないんや』と言った。私は、冗談だと思っていたが、今思うと、冗談じゃなかったんだな。物理学の才能が、或いは、私よりあったかも知れないけど、彼は、夢破れて、京都大学理学部へ、来てたんだ。それに対し、私は、普通の人なら、どれかひとつのはずなのに、数学も物理学も、両方で、完璧になりたかった。だから、今48歳で、やっとスタート地点にいる。普通の人の2倍の時間がかかったのは、当然だった。そう思えば、障害者になったのは、神様が、頼んだとおりのことを、してくれたんだ、と理解できる。私は、夢破れてないもの」
そう思ったら、彼は、グライダー部に入って、ある意味、夢がかなったのだなと、分かった(彼は、3回生になるとき、グライダー部に入部した)」
麻友「そのひと、今でも、グライダーに乗れるの?」
私「お金はかかるらしいけど、乗れるらしい。しかも、グライダーより、エンジンの付いている、セスナの方が、操縦が楽なんだそうで、F-16は、流石に無理かも知れないけど、飛行機に乗れる。あるとき、『F-16に、ふたり座席のある型はないの?』と、聞いたら、『F-16Bというのは、複座だったりする』と、言ってた」
麻友「その人に取って、公認会計士になって、お金を稼げば、飛行機に乗れるという楽しみがあるのね」
結弦「大人になって夢をかなえるって、そういうことか」
若菜「そうねえ。そのものずばりを、もらおうとすることに、こだわり続けるばかりが、人生では、ないわね」
私「今日は、結婚をシミュレートが、進んでいる。そこで、麻友さんにひとつ提案」
麻友「あら、なに?」
私「麻友さんの、いちばん好きな人が、私かどうかは、分からない。でも、ちょっと私と、美術館デートなんて、してみない?」
麻友「美術館か。初デートなら、普通な線ね」
私「『新 美の巨人たち』で、ゴッホの『糸杉』を、取り上げたんだ。それによると、来年の1月13日まで、12月31日と1月1日を除いて、毎日9時30分から、17時まで、上野の森美術館で、『ゴッホ展』やってる」
麻友「調べたのね。入館料は?」
私「障害者手帳持っているから、2人とも、0円」
麻友「交通費と食事代だけか。あっ、いや、私の交通費まで、払えとは、言わない」
私「食事なんだけどさ、初デートだし、カットしない?」
麻友「どういうこと?」
私「麻友さんって、有名人なんだろ。普通に、喫茶店とか、入れないんだろ」
麻友「ああ、それは、・・・。確かに個室にしてもらうとか」
私「ふたりで、そこまで、デートするのって、初回では、無理だよ」
麻友「じゃあ、美術館の中だけ?」
私「中なら、サングラスも外せる。素顔の麻友さん見るのは、初めてということになる」
麻友「私は、太郎さん、ファンミで、見たけどね」
私「計画としては、1月13日までのどこかで、お昼を食べた後、美術館の前で、待ち合わせる。14時とかに」
麻友「でも、太郎さんが、よっぽど良くない人でもなければ、美術館で、30分くらいのデートで終わったら、ちょっと、寂しいかも」
私「今、上野の地図見てて、気付いたんだ。上野の森美術館から、歩いて20分位で、国立科学博物館がある」
麻友「まさか、そこも、タダ?」
私「障害者手帳って、こういうとき、無敵だね。これは、『オレって、天才!』と思う、『無敵のサーベル』に続いて、『無料のパスポート』という武器かな?」
麻友「太郎さん、こういう風に、ダーッ、と書いてるとき、ゴキゲンでしょう」
私「しかも、今、イシュトヴァン・ケルテスが、ウィーン・フィルを振った、ドヴォルザークの新世界交響曲の、第4楽章がかかっているから、ここの熱気は半端ない」
麻友「じゃあ、モーツァルト終わったら、クラシックのデート、他の作曲家も、やるとか」
私「それは、検討中。モーツァルトの交響曲が終わってから、決めよう。取り敢えず、上野の森美術館と、もしかしたら、科学博物館のデートに、集中しよう」
麻友「科学博物館って、面白いの?」
私「麻友さんが、ひとりで行っても、余り面白くないだろうけど、私が付いているんだよ」
麻友「『はやぶさ』や『宇宙の年齢を求める』みたいなことに、なるのね」
私「映画を観ているような状態にしてあげる」
麻友「本当に?」
私「あっ、でも、違う博物館・・・。年内は、駄目だ。科学博物館は、今年12月28日から来年1月1日まで、休館日だ。気付いて良かった。それに、麻友さんも、準備が、あるだろうから、来年の1月2日から1月13日までで、検討してよ。科学博物館は1月6日も休みだ。気をつけて」
麻友「実際プランを立ててみると、色々制約が出てくるわね」
私「直前になって、どうしても、行かれないということに、なっても、遠慮せずに言っていいからね。麻友さんと私の仲は、そんなことで、壊れないから」
麻友「差し当たって、私は、何をすればいいの?」
私「麻友さんは、私のメールアドレス知っているんだから、Gmailの方に、『行こうと思います』と、メール頂戴よ。私に麻友さんのメールアドレス教えて。それが来たら、今年中に、ゴッホ展だけ、下見してくる」
麻友「そこまでは、するのね」
私「ところで、麻友さんが、移動するとき、マネージャーさんの車で、動いているの? その人に、何時間も待たせることに、なるよね。悪いかなあ?」
麻友「私、ひとりでも、動けるのよ」
私「だったら、いいけど。じゃあ、草案はできたね。メール待ってるよ」
麻友「強引だけど、ここまでしないと、太郎さんは、私としゃべれなかったのね」
私「そう」
麻友「じゃあ、メール書くわ」
私「じゃあ、今晩は、これで、バイバイ」
麻友「バイバイ」
現在2019年12月27日21時42分である。おしまい。