相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

分からない言葉にぶつかったとき、取り敢えず『そういうものが、あるんだ』と、思って先に進むのも、ひとつの方法

 現在2020年3月3日21時18分である。

麻友「今度は、何を、話してくれるの?」

私「トントンに、公認心理師という新しい資格を取って、トントンなどの精神の病を抱えている人の通う施設で、働こうとしている実習生が、来ている話は、ツイッターで、話したね。その人は、私が、会話の都合上、スマホで、私のブログを見せたりしたので、今の人だから、ほんのちょっと見ただけで、私のブログを、後で検索して見ることも、できるだろう」

麻友「それで?」

私「その人とは、4回くらいしか、しゃべらなかったけど、私なりに、精神障害者の実情、本当は何を求めているか、などを話した。ただ、どんなに知識が増えて、経験や語彙が多くなっても、知らない言葉に出会うことは、あり得るのだ。自分の全く知らない言葉に出会ったとき、どうやって、その苦境を乗り越えたら、良いのだろう」

若菜「それは、問題が、大きすぎます」


私「今晩中に、書けないので、一旦中断」

 現在2020年3月3日21時37分である。



 現在2020年3月4日2時02分である。再開する。

麻友「まだ早い。もっと寝ていたら?」

私「無理に寝ようとするより、ブログ書いてて、眠くなったとき、寝た方が良いんだ。布団の中でイライラするのは、精神衛生上良くない」

若菜「それで、この『自分の全く知らない言葉に出会ったとき、どうすれば良いか』というとんでもない問題を、どう説明するんですか?」

私「これを、私の高校3年生の頃からの人生で起こったことを、振り返りながら、話してみたいと思う。もしかしたら、あの実習生も、読むかも知れない」

結弦「高校3年生? 30年前から、今までのことを、話すの?」

私「まあ、聞いててみなよ」


私「高校3年生の秋に、クロイツェルソナタの女の人に、失恋したことは、このブログで、何度も話してきた。失恋し、色んな思いのために、生きている理由が、見いだせず、生きているのを止めようかと思った時期もあった。京都大学には、不合格となり、浪人することとなった。心配する父と母に、『来年は確実に受かるよ』、という意味も込めて、また、クロイツェルソナタの女の人への恋心が暴走した理由が、高校3年の夏休みの終わりに、父が、『女子校の妹に、結婚相手、見つけてもらえよ』。などと冗談のようなことを、言ったのが、切っ掛けだったのだぞ、と怒りをぶつけるために、今書いたようなことを、手紙で、父に送った」

麻友「そんな手紙を、書いてたのね。それで、お父様の反応は?」

私「『ジャン・クリストフ』を、読め、ということと、『高校の化学を復習したいから、お前の高校3年生のときの、化学の教科書を、貸してくれ』というものだった」

若菜「えっ、受験生なのに、お父様に、化学の教科書、貸してあげたりして、お父さん、大丈夫だったんですか?」

私「実は、今でも持っている、

稲本直樹(いなもと なおき)『[解明]新化学』(文英堂)

という、私が高校1年生のとき買った参考書が、何でも載っているので、学校からもらった、化学の教科書は、ほとんど読んでなかったから、貸したって痛くも痒くもなかったんだ」

結弦「その領域は、凄い。それで、ここで、この話をしたのは?」

私「後になって、母から、『お前が、自殺も考えていたのに、私達が何も気付いてなかった、ということを知って、お父さんも私も、もの凄いショックを受けたのよ。お父さんは、そのショックから立ち直るために、高校の化学を復習するというユニークな気分転換を見出して、乗り切ったのよ』と知った。例え広島市三次市(みよしし)とまで近付いていても、単身赴任だと、こういうことが、起こってしまうんだよね」


麻友「1年浪人して、太郎さんは、京都大学理学部に、後期で合格。お父様も、喜んだでしょう」

私「そうだ。だが、広島と京都というように、離れていると、どうしても、お互いのことが分からない。特に当時は、携帯もメールもなかった時代だ」

結弦「どういう行き違いがあったの?」

私「入学時、クロイツェルソナタの女の人と、今度は上手く行くかな? と思った私は、彼女との交際を、父母が良く思ってないので、彼女とのデート代くらいは、アルバイトで貯めるか、と思い、下宿のそばのコンビニエンスストアのローソンで、働き始めた」

麻友「太郎さんでも、コンビニで、働けるの?」

私「当時のコンビニは、今ほど、何でもかんでもできるというほど、忙しくなかったし、私が働いていたのは、鳥羽街道(とばかいどう)という駅のそばの、のんびりとした場所の店舗だったから、大丈夫だったんだ。鳥羽街道という駅は、有名な伏見稲荷(ふしみいなり)という駅の隣の駅で、各駅停車しか停まらないというほどだったのだから」

結弦「それで、どのくらい続いたの?」

私「1回生の夏頃から、3回生の夏頃まで、2年間勤めていたんだ」

若菜「お父さん。結構やるじゃない。何か、エピソードは、ないの?」

私「当然、レジで、バーコード、ピッ、ってやって、お金を受け取ってるじゃない。そのレジのお金に関し、私に責任がある」

結弦「まあ、そうだね」

私「あるとき、小銭を一杯、ビニール袋で持ってきて、『これ、3千円分あるんですけど、お札に替えてもらえませんか?』と、言われた。店は空いてて、全部数えても、誰にも迷惑はかからなそうだったから、本当に数えても良かった。だが、私は、その人を信じて、小銭を数えないで、3千円、お札を渡した」

若菜「まさか、踏み倒された?」

私「その小銭を、信じてレジに放り込む私ではない。お客さんが出ていった後、全部数えた」

結弦「どうだったの?」

私「2,327円とかみたいに、673円くらい、少なかった」

麻友「そういう場合、どうすれば、いいの?」

私「店長に、報告するのが、模範解答なのだろう。今後もそういう悪質な連中が来る可能性もあるのだから」

若菜「お父さんは、どうしたの?」

私「このレジのお金に関し、責任は私にあるのだから、と思い、私の財布を取りに行って、673円かな? を加えて、渡された小銭と共に、レジに戻しておいた」

結弦「結局、お父さんは、ぼんぼんの解答を、してしまったんだよな。お金がなくて働いている人の気持ちなんて、分からないんだ」


麻友「コンビニで、働いていて、他には、良かったなというものは、ないの?」

私「コンビニで、働いていて、良かった、と思ったのは、次のこと」

私「働き始めて半年くらい経ったとき、あるお客さんの女の人が、私が商品を袋に入れようとしているとき、袋を2枚ください、って、言ったの。それで、私が、もう1枚袋を出そうとしていたら、店長が、紙袋にさっと商品を入れて、『ありがとうございました』って言ったんだ」

結弦「それで?」

私「そのお客さんが、店を出て行った後、店長が私に、『生理は女の人に取って、恥ずかしいものだからね』って、言ったんだ」

若菜「ああ、そうか。女の人とつき合ったことないお父さんにとって、女の人の生理なんて、分かりようが、ないものね」

私「2年間、ローソンで働いて、得られたことの、ベスト1に挙げてもよいと、私は思っている」

麻友「太郎さん、凄いわ」


若菜「それで、広島と京都に、離れていて、生じた行き違いというのは?」

私「父は、私が、家計を助けるために、アルバイトをしていると、思っていたらしいんだ。でも、私は、クロイツェルソナタの女の人とのデート代のために、アルバイトをしていた。そのことを、知ったときの父の落胆ぶりは、ここに書き切れないほどだった」

結弦「なるほど」

私「そういう経過もあって、さらに京都大学を、中退することとなる。父の失望ぶりは、言うまでもない。そして、息子が一生、障害者として、経済的に自立できないなんてことには、絶対するまいと、思い立つ」

若菜「そうでしたね。『自立するには、どうしたらいいか、レポートを書け』とか」


麻友「そして、お父様が、会社を辞めて、小さい会社に太郎さんと一緒に、勤めることになった」

私「その通りだ。入社してすぐに、新しいことが、どんどん起きる。アルミニウムの部品に、『アルマイト処理』というものを、施すと言っている。そして、白アルマイトという言葉と、黒アルマイトという言葉が、飛び交っている。私は、『アルミニウムだから、アルマイトというのだろうな』と、受け取って、それを確かめるために、CADで図面を描いたものに、ステンレスの部品があったので、社長に『このステンレスの部品は、処理はどうします?』と、聞いてみた。そうしたら、社長が、『ステンレスに、アルマイトか?』と言った。実は、父は、この社長の言葉だけを、耳にしたのだ。それで、家へ帰ってくると、『お前は、あの会社のために、勉強することがたくさんあるんだ。ステンレスにアルマイトなんて。お前は、アルマイトは知ってるんだから、今度は、黒アルマイトというのが、どういうものか、調べる必要があるんだ』と言った」

若菜「原因究明委員会、健在ですね」

私「これに対し、私は、『アルマイトなんて、知らないよ』と、言った。そうすると、父が、『アルミニウムの不動態化って、高校の化学で習っているはずだぞ』と言ってくる。私が、『不動態は、知ってるよ』というと、『アルミニウムの不動態を、アルマイトというんだ。高校の参考書で、調べてみろ。載ってるから』と父は言う。こうなったら、調べるしかない。さっきの本で、索引で、『アルマイト』と調べると、確かにある」


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上記の本の213ページ

2 アルミニウムの化合物

補足 アルマイト

アルミニウムの表面に生じる酸化物 {\mathrm{Al_2 O_3}} は,質がち密で内部を保護するため,空気中に放置しても丈夫で,鉄のように腐食しない。このため,アルミニウム製品では,その表面に人工的に酸化アルミニウムの薄層を生じさせてあり,これをアルマイトという。アルマイト加工は,アルミニウム製品をあらかじめ洗浄し,これを陽極として,希硫酸かシュウ酸水溶液中で電気分解すると,発生した酸素が陽極のアルミニウムを酸化することを利用して行われる。

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私「このち密な膜で覆われた状態を、不動態(ふどうたい)というのだ。電気を流さない不導体(ふどうたい)とは、違うよ」

麻友「あー、失恋して、自殺しかかった話は、この話の伏線だったのね。太郎さんが浪人してた、1990年に、高校の化学の教科書を復習して、太郎さんの時代にも、高校の化学でアルマイトを習っていることを、お父様は知ってたのね」

私「しかも、恥ずかしいことに、この補足の文章には、右上から左下にかけて、鉛筆で薄く、斜線が引いてあった」

結弦「どういうこと?」

私「受験時代に、私が、読んだ文章には、片っ端から、これはもう良い、と、消していってたんだ。だから、『アルマイト』という言葉は、本当は頭に一度は入ってたんだ」

若菜「そこまで、チェックするなんて。でも、化学は、不得意だというのは、こういうことなんですね」

結弦「この『アルマイト』は、お父さんに取って、分からない言葉だった。でも、お父さんは、『アルマイトって、何ですか?』と、聞かないんだね」

私「そこなんだよ。私だって、今でも知らない言葉に、出会う。辞書がそばにあれば、辞書で分かりそうなら、引く。でも、辞書もなかったら、取り敢えず、そういう言葉で呼ばれるものが、あるんだ、と記憶に留めて、先に進む。『アルマイト』というものが、あるんだ、みたいにね」

麻友「でも、普通の人に取って、それをやり始めると、分からないものだらけになっちゃうのよ」

私「私の恋愛は、『ガラスの仮面』で、描けないことは、やっちゃだめ、なんて言っている、マンガ『ガラスの仮面』で、主人公の北島マヤと、姫川亜弓の対決で、それが、凄く良く、描かれている。文庫でない方の、第38巻 紅天女(5) の、半分からちょっと行ったところに、

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月影千草「ふたりにきょうの稽古の成果をきかせてもらいましょうか きょうはどんな稽古をしましたか? 亜弓さん」

姫川亜弓「は・・・あ わたくしはきのういただいたセリフをどう解釈すればいいか考えていました」

亜弓「天の声 地の声とはなんなのか “樹”は“気” とはなんなのか 紅天女の螺旋の力とはなんなのか・・・」

亜弓「セリフが理解できないようでは演技などできませんから・・・」

月影「それで? 理解はできましたか?」

亜弓「いいえ まだ・・・」

月影「そう・・・マヤは?」

北島マヤ「あの・・・ あたしも 紅天女のこと 考えてました いったいどんな気持ちで このセリフいったのかな・・・って・・・」

亜弓「(紅天女の気持ち・・・!)」

月影「それで?」

マヤ「え・・・と まだ つかめてません・・・」

月影「セリフの解釈は?」

マヤ「えと・・・ 考えても みませんでした 解釈なんて あたし・・・」

月影「なにも 考えなかった というの?」

マヤ「はい・・・すみません」

月影「では 最初のセリフ 「誰じゃ わたしを呼びさますものは 誰じゃ」は どういう状態なのか答えてごらんなさい」

マヤ「え・・・と あたし ただセリフ通りだと思って・・・」

月影「セリフ通り?」
          ...
マヤ「だから ただなにかから呼びさまされたんだろうって・・・」
   ...
月影「なにかって?」
   ...
マヤ「なにかです・・・」

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 (『ガラスの仮面』第38巻から引用。本来はマンガなので、絵がある)

というやり取りがある。亜弓とマヤの、女優としての先生、月影千草に、『紅天女』という演劇の訓練を受けている場面である。誰が読んでも、天才のマヤと、努力型の亜弓の対決なのだが、私は、タイプは違うが、ふたりとも天才だと思っている」

若菜「お父さんは、マヤのように、そういうなにかが、あると、思うだけで、進める人。でも、何かを理解するときに、徹底的に拘るところは、亜弓的。お父さんは、主に数学ができない人に、『もうちょっと辛抱強く、数学の本を読んでみろ』と、言いたいのかも知れませんね」

私「小説じゃないんだから、読むだけで分かるわけないよ。ノートとシャーペンを、用意して、定義を写したり、式変形や、計算を、自分でやってみなきゃ」

結弦「お父さん、十分努力してるんだな」

私「『辛抱強く、数学の本を、読んでみろ』というのと平行して、ある本で躓いたから、数学は駄目だ、と思わない方がいい。『同じことを、もっと易しく書いた本が、大抵の場合ある』というのは、肝に銘じていた方が良い」

麻友「太郎さんが言いたかったのは、分からない言葉があっても、少しは努力を続け、それでも、進めなかったら、別な方法を探すというのは、天才もやっている方法なのだ。ということだったのね」

私「麻友さんはもう立派な大人だから、私の助言なんて、無視したって構わない。でも、昨日(3月3日)、『W3M∞』のNEWSのページに、メンテナンスの告知が出た。少ししたら消えたから、間違いだったのかも知れないけど、麻友さんが、何かを始めようとしているのかも知れないな、と思った。健闘を祈るよ」

麻友「大分疲れたでしょう。もう一度ちょっと寝てみたら?」

若菜「このブログに、『ガラスの仮面』のセリフが登場するなんて、意外でした。でも、面白かったです」

結弦「数学や物理学の式を、全部自分で確かめるなんて、僕はそこまで、根性ないよ。『特殊相対論とは何か』なんて、書けないなあ」

私「じゃあ、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

 現在2020年3月4日7時26分である。おしまい。