相対性理論を学びたい人のために

まだ一度も相対性理論を勉強したことのない人は、何か一冊相対性理論の本を読みかじってみて、なぜこんなことが?という、疑問を持ってからこのブログに来てください。ブログの先頭に戻るには表題のロゴをクリックしてください

相対論への招待(その38)

 現在2020年4月3日20時15分である。

麻友「太郎さん。太郎さんが、私を見初めてから、明日で、5年なのね」

私「こんなに、猛アタックし続けたことは、私の人生でも、初めてだよ」

若菜「こんな私達、脇役まで、用意しちゃって」

結弦「お父さん。最後の恋だと、思ってるんだろうな。これで、振られたら、その後、どうやって生きていくんだろう?」

麻友「相対論の話、続けるの?」

私「昨日の投稿の最後の方、私が、薬のために頭が働かなくなって、ちょっとおかしなことを、書いてしまった。そこの修正から、始めよう」


(前回の投稿(『相対論への招待(その37)』)の最後の部分)
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 このとき、電車が、縮まず、{1} のままだとしたのが、間違いの原因だと、指摘してあった。これに、再チャレンジする。

{\displaystyle \frac{2}{1-v_1^2}}

というのの、{v_1} というのは、本来、{\displaystyle \frac{v_1}{c}} などのように、光速度 {c} で、割らなければならない量だった。だから、{v_1}{\displaystyle \frac{v_1}{c}} で、置き換える。

 そして、速さ {v_1} なら、縮む割合が、{\displaystyle \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}} を、掛けたものなのだから、往復するのに、

{\displaystyle \frac{2}{\displaystyle 1-\frac{v_1^2}{c^2}} \times \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}=\frac{2}{\displaystyle \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}}}

の時間が、かかることに、なる。長さが変わらないとした場合より、縮んでいるので、静止系からみて、麻友さんにとっての {2} 秒が、{\displaystyle \frac{2}{\displaystyle \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}}} 秒となるので、縮まない場合より、少し減り方が小さくなる。このほんの少しの減り方の違いを、計算していたのである」


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(この部分、日本語が、理解しづらい)





 以前は、電車の長さが、{1} のままだと、

{\displaystyle \frac{2}{\displaystyle 1-\frac{v_1^2}{c^2}}}

だけ、時間が伸びることになった。これが、電車の長さが、{1} のままでなく、

{\displaystyle \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}}

になれば、伸びた時間の量が、

{\displaystyle \frac{2}{\displaystyle 1-\frac{v_1^2}{c^2}} \times \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}=\frac{2}{\displaystyle \sqrt{1-\frac{v_1^2}{c^2}}}}

となり、伸びる量が少し少なくなり、実験での結果に、一致することとなる。



と、修正しなければ、ならない。自分でも、書いていて、

『この説明、おかしいぞ』

と思っていたが、直しきれずに、投稿してしまった」

麻友「太郎さんでも、そんなこと、あるのね。私も、読んでいて、太郎さんにしては、伝えたいことが、クリアになってないなと感じた。太郎さんの文章って、いつもどんなに難しいことでも、言いたいことは、分かるのよね」

若菜「お母さん、優しい」

結弦「それで、僕たちは、見てなかったけど、ローレンツ変換は、どうなったの?」

私「まだ、なんだ。前回の最後に」



麻友「太郎さん。これで、完成したの?」

私「最後に、ひとつ、


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結果を言うと、静止しているとき、長さ{a} だった電車が、

{\displaystyle a \sqrt{1-\frac{v^2}{c^2}}}

と、観測されるんだよ。


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という部分が、あっただろう」

麻友「そうだったわね」



私「この部分が残っていた」



私「この部分、計算するには、オリジナルスキャン原稿にも、今日の最初のスキャン原稿にもあるけど、私が、斜めの三角形の底辺から、ほんのちょっと右から一部、引き算している部分がある。今日の最初の原稿では、


f:id:PASTORALE:20200331204405j:plain

{(b \cosh \theta,b \sinh \theta)}     {((b+a)\cosh \theta,(b+a)\sinh \theta)}



                   {a\sinh \theta}
     {a\cosh \theta}
                  \displaystyle a \sinh \theta \frac{a \sinh \theta}{a\cosh \theta}
                     {=a\sinh \theta \tanh \theta}

{a \cosh \theta-a \sinh \theta \tanh \theta}

{= a \cosh \theta (1-\tanh^2 \theta)}

{\displaystyle =a \cosh \theta \frac{\cosh^2 \theta-\sinh^2 \theta}{\cosh^2 \theta}}  ここ、ノートの {\tanh^2 \theta} でなく、{\sinh^2 \theta} の誤植です。

{\displaystyle =a \cosh \theta \frac{1}{\cosh^2 \theta}=a\frac{1}{\cosh \theta}}




の部分で、底辺が、{a \cosh \theta} で、高さが、{a \sinh \theta} の三角形を、考えている。麻友さんに取っては、長さ {a} の電車なのだが、麻友さんに取っては、同時刻は水平ではない。一方静止系では、この右隅の直角三角形の分だけ、電車が短く観測される。なぜなら、静止系の同時刻は、水平のライン上だからだ」

麻友「一応、聞いているわよ」

私「そこで、実際引き算をやっているのが、まず引く量を計算するために、小さい直角三角形も、横長の直角三角形と、相似だということを用いて(相似である理由は、時空図で、同時刻ラインと、自分の世界線が、光のパスに関して、線対称であるから)、このように、計算している」

                  \displaystyle a \sinh \theta \frac{a \sinh \theta}{a\cosh \theta}
                     {=a\sinh \theta \tanh \theta}



私「次に、底辺の {a \cosh \theta} から、それを、引いて、

{a \cosh \theta-a \sinh \theta \tanh \theta}

{= a \cosh \theta (1-\tanh^2 \theta)}

{\displaystyle =a \cosh \theta \frac{\cosh^2 \theta-\sinh^2 \theta}{\cosh^2 \theta}}

{\displaystyle =a \cosh \theta \frac{1}{\cosh^2 \theta}=a\frac{1}{\cosh \theta}}

と、求める」

麻友「あっ、これ、覚えてる。『出来た』のところに、書いてあった式」

私「そうなんだ。最後の原稿持ってこよう。


f:id:PASTORALE:20200331204441j:plain

 上から6行、計算間違いです。

 7行目の

{\displaystyle \frac{v}{c}=\tanh \theta}

が、大切で、


と言っているが、実は、{\theta} というのは、速度パラメーターというもので、実は、これが、定義式なんだ。この速さだったら、この {\theta} (テータ、または、シータと読む)みたいにね。それで、


{\displaystyle \sqrt{1-\frac{v^2}{c^2}}=\sqrt{1-\tanh^2 \theta}}

     {\displaystyle =\sqrt{\frac{\cosh^2 \theta -\sinh^2 \theta}{\cosh^2 \theta}}}

     {\displaystyle =\sqrt{\frac{1}{\cosh^2 \theta}}}

     {\displaystyle =\frac{1}{\cosh \theta}}


だから、{a \cosh \theta-a \sinh \theta \tanh \theta}

    {\displaystyle = a \frac{1}{\cosh \theta}=a \sqrt{1-\frac{v^2}{c^2}}}

となり、


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結果を言うと、静止しているとき、長さ{a} だった電車が、

{\displaystyle a \sqrt{1-\frac{v^2}{c^2}}}

と、観測されるんだよ。


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が、説明できた。

結弦「5年間で、お母さんに、曲がりなりにも、相対性理論を、説明できた」

若菜「この熱意は、すさまじいですね」

私「こんなに、もたもたするとは、思わなかった。申し訳ない」

麻友「太郎さんは、遅くとも4月4日までには、説明すると言ってたのよね。太郎さんが、気違いなのは、分かっているけど、ここまでできるひとは、そんなにいないわね。太郎さん、改めて見直したわ」

私「今夜は、ヤクルトのはっ酵豆乳を飲んで、寝るよ」

麻友「おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

私「おやすみ」

 現在2020年4月3日22時04分である。おしまい。