現在2021年5月27日17時54分である。(この投稿は、ほぼ3461文字)
麻友「太郎さん。夕方、コンビニへ行ったとき、コピー機の前で、15分くらい、スマホいじってたけど、何やってたの?」
私「MiniStop のコピー機で、1枚30円で、カラーのスキャンができて、それを、Wi-Fi で、スマホに送れるというので、アカウント登録してたんだ」
若菜「あれっ、だってお父さんには、戦友から譲ってもらった、プリンターが、あって、今まで、それで、スキャンしてたじゃないですか」
私「戦友には悪いけど、あのプリンター、壊れちゃったんだ」
若菜「物を大事にするお父さんが、壊すなんてこと、あるんですか?」
私「実は、エプソンが、ずるいんだよ。本当は壊れたんじゃないんだ。ただ、『ヘッドクリーニングしたときの、排インクを入れるタンクが一杯になったので、修理が必要です』と、メッセージが出て、全く動かなくなったんだ。それで、エプソンに電話して、修理して下さいと言ったら、『その機種は、もう保証期限が過ぎているので、交換部品がなく、治せません』と言うんだ。『新しい機種を、買えということですか?』と、聞いたら、『さようでございます』と、しゃあしゃあと答えるんだ」
真由「ああ、プリンターのメーカーは、定期的に、インクカートリッジを新しいものに切り換えて行っていて、古いプリンターがいつまでも稼働していると、そのプリンターのために、古いカートリッジを作らなければならないので、困るんですね。全く壊れていないプリンターなんて、松田さんが、物を大切にする人だというのが、如実に表れていますが、古いものを、大切にしない世の中なんですよね。この世の中は」
結弦「プリンターで、印刷ができなくても、スキャンは、できるじゃない」
私「その点も、エプソンに聞いた。そうしたら、『排インクのエラーが出たら、あらゆる機能が、使えなくなるんです』と、バッサリ。完全に、新しいのに乗り換えろということ」
麻友「ちょっと、許せない。エプソンだったわね。圧力をかけてやろうかしら」
私「やめた方が、いい」
麻友「どうして?」
私「麻友さんに会う前、ブラザーのプリンターでも、1度として古い紙を使わず、必ず純正インクを使って、カートリッジが空になったとメッセージが出たときには、1度カートリッジを外して、同じカートリッジを、もう一度はめる(インクが残っていた場合、これで3日くらい使えることもある)などということもせず、大事に大事に使ってきた、カラー・ファックス・プリンターが、あった。同じように、排インクのエラーが出て、ブラザーに電話して、1時間くらい治してくれないかと、押し問答したけど、『新しい機種を、ご案内します』の一点張りで、いずみ野の家に、残してきたという過去がある」
真由「ああ、松田さんって、そういう人なんですね」
結弦「えっ、でも、お父さんは、1枚30円で、スキャンしようというの?」
私「結弦、真面目に考えてごらん。もし、1枚30円で、スキャンして、1000ページの『細胞の分子生物学』全部スキャンしたとして、いくらになる?」
結弦「30円✕1,000=30,000円」
若菜「あれっ、プリンターは、3万円では、買えないですね」
私「そうだろう。1000ページなんて、実際には、スキャンするはずないし、コンビニのコピー機は、CIS でなく、CCD だから、ページの持ち上がっている部分も、スキャンできる」
若菜「ちょっと、待って下さい。お父さんはよく、CIS とか、CCD とか言うんですけど、それは何なんですか?」
私「ああ、知らなかったか。CIS とか CCD というのは、光を電気信号に変える方式のことなんんだ。CIS というのは、Contact Image Sensor、コンタクトだから、接触してないと、読み取れない。それに対し、CCD というのは、Charge Coupled Device で、デジカメで、CCD素子というのを、聞いたことがあるんじゃないかと思うんだけど、デジカメで分かるように、完全に接触してなくても、スキャンできる」
麻友「えっ、そういうことだったの? 本とかをコピーするとき、ぎゅーっと、谷間のところを押してあげないと、綺麗にコピー出来ない機種と、かなり気楽にコピーしても、綺麗にできる機種があるのは、知ってたけど、CCD かどうか、チェックすれば、良かったのね」
真由「それで、15分もかかったのは、一体何をやっていたのですか?」
私「Wi-Fi で、送るということは、どうやって私のスマホを認識するのだろう。と、色々調べていたんです。結局、コピーファックス複合機の画面に表示された、2次元バーコードを、私のスマホで読み取ると、スマホにそのコピー機の『おきがるプリント&スキャン』というアプリが、インストールできて、新しくメールアドレスを、登録すると、そのメールアドレスにメールが来て、そのリンクからログイン画面につながって、さらにパスワード設定の画面があり、パスワードを設定して、最初からログインをすると、晴れて Wi-Fi で、つながれる」
結弦「なるほど。店員に、尋ねもせず、そんなことしてたのか。普通の人は、店員に聞くか、詳しい友達に聞いて、解決するもんなんじゃないかな」
私「それを、しないで、自分で、マニュアルを読んだり、色々自分なりに工夫したり、どうしても駄目なときだけ専門家に聞く、ということをしてきたから、今の私がある」
真由「人に、聞いちゃ駄目ですよね。私も、そうでした」
私「おや、意見が合いましたね」
真由「東京大学で、1番なのですから、私が疑問を持つことに、答えてくれる人なんて、いるわけないんです」
私「なぜ、自然科学に、進まなかったのです? お給料は少ないですけど、好奇心をくすぐる問題が、沢山あったのに」
真由「もし、自然科学に進んでいたら。『たら』は、ないんです。でも、最後に、渡辺さんに、マクスウェル方程式を、解いてあげましょう」
真由「次の2つの式で、 とは、何かという問いでした」
真由「ここは、 を、導入するのが、近道ですね」
麻友「この下向き三角は?」
真由「ナブラと言います。これには、3通りの使い方があります。まず、3成分のベクトルでなく、1成分の関数 に、
というように、働く場合」
私「ごめん。もう22時12分で、眠くてたまらないんだ。続きは、明日にさせて」
真由「しょうがないですね。じゃあ、渡辺さん。ナブラ、覚えておいて下さい」
麻友「はい」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
真由「おやすみなさい」
麻友「おやすみ」
私「おやすみ」
現在2021年5月27日22時17分である。おしまい。