現在2019年6月28日18時00分である。
「太郎さん。『AKB0048』(エイケービーゼロゼロフォーティーエイト)にも、手を出したのね」
昨日、夕立をよけるために、TSUTAYAに入って、検索機で、『わたなべまゆ』と入れたら、『AKB0048』というアニメがヒットしたという話は、ツイッターで、報告したね。
でも、この検索機で、ヒットする前から、麻友さんの言葉で、マクロスFを楽しみにしていた、とかいう言葉と、『AKB0048』というアニメがあるらしい、という情報は、得ていた。
いずれにせよ、内容は、ほとんど知らなかったから、『芸能活動が、禁止されてる星』とか、『会いに来るアイドル』とか、面白かった。
「それは、どういう風に、面白かったの? 本当にこの世界は、こういう世界なんだ、とか思わなかった?」
アハハ、まあ、小学生だったら、これが、芸能界というところは大変だ、といわれる理由か? とか思ったかも知れないけど、そこまで、子供じゃないよ。
でも、小さい子供が、現実にある、『AKB48』を、目指そうと思う、きっかけには、なるかもね。
「太郎さんが、冷戦下のソ連で、本当に芸術活動も弾圧されてたって書いてきてくれて、私も、そういうこと、初めて知った。言論統制って、本当にあったのね」
芸術も、国の方針にそぐわないものは、徹底的に、弾圧された。
そして、自由でなくなると必ず悪影響を、被るのが、マイノリティ、特に性的マイノリティの人々。チャイコフスキーは、同性愛者だったので、チャイコフスキーの作品は、ひどい扱いを受けることもあった。
ショスタコーヴィチも、スターリンが死ぬまで発表を控えた作品もあった。
ああ、でも、麻友さん、1994年に生まれてるんだものね、知らなくて当然だ。
私が、大学受験真っ最中だった、1990年頃、ゴルバチョフが、ソ連の大統領になった。それを、追いかけていたのが、エリツィンだったのは、世界中の誰でも知っていることだった。
私が、大学に入り、名古屋や広島に、おかしな手紙を書いていることを知った、私の父方の叔母さん。とても、良い叔母さんだったのだけど、幸せすぎて、考えることが少なかったからなのか、認知症になってしまって、話相手が必要なのではないかと、AIのロボットを、買ったが、手遅れだったらしい。ご主人が、つきっきりで、面倒を看ている。
「その叔母さんに、お世話になったの?」
うん。まず、私が、恐らく下宿に、テレヴィがないだろうということで、小さいテレヴィを、持ってきてくれた。
私は、
『テレヴィも観ずに、勉強頑張ってるんだと、言いたかったのに』
と、口をとがらせていたら、叔父さんとふたりで私をバーに連れて行ってくれて、
『社会で、生きていく上で、ひとりで、生きていくことなんて、できない。テレヴィを観ていれば、友達としゃべってても、話が合う。勉強だけしていれば良いというものじゃないのよ。だから、テレヴィ、押しつけちゃった』
と、話してくれた。
そして、叔父さんの方は、
『会社に勤めていて、他の分野のものが必要になったとき、学生時代の友人が、その分野の会社にいることがある。そういう場合、会って最初から、仕事の話をしたのでは、友人がいた意味がない。こういうときは、『昔、学生時代、馬鹿なことやったよなあ』という話で盛り上がるものなんだ。この社会は、そういう風にできてるんだよ』
と、教えてくれた。
「太郎さん。良いアドヴァイス、もらってるんじゃない。どうして、生かせなかったの?」
今、そういうことを、掘り返しても、しょうがない。今日は、飛ばすよ。
さて、私が、テレヴィを持ったことを知って、母が電話してきて、
『今晩、面白い連続ドラマがあるわよ。目の大きな沢口靖子さんという美人の女優さんが、出てるわよ』
と言った。
「それで、観たのね。本当に、素直な人」
うん。観たんだ。
沢口靖子さんは、美人だけど、馬鹿な女の人、という役だった。
それで、そのお母さんが、
『男の人としゃべるときは、『ゴルバチョフの次は、エリツィンかしら?』って、言いなさいよ』
って、教育するんだ。
当時、まだ、ゴルバチョフが大統領だったから、これは、もの凄くタイムリーなセリフだった。
エリツィンが、ゴルバチョフを失脚させたのは、私の入学した1991年の12月25日だったのだから。
「わー、それは、面白い話ね。私は、プーチンしか知らないもの、世代が違うわね」
でも、AKB48のいくつかの約束事を知ってからだと、『AKB0048』は、面白い。
去年のファンミ(first contactをそう呼ぶことにしましょうと麻友さんが提案したので、採用)で、えなりかずきさんに、
『私達の世代では、これできないと、時代遅れだったんですよ』
と言ってたの、本当だったんだなあ、とつくづく感じた。
「太郎さん。今でも覚えてるのね」
1000点だって、言ったでしょ。
「今年、second contactやったら、お客さん来てくれるかしら?」
もし開けば、私は、無理にお金を調達してでも、行くだろうし、東京と大阪で、1,000人くらいは、来てくれると思う。
「1000人来てくれるというのに、私を愛しているのは、100人以下っていうの、矛盾してない?」
麻友さんだって、分かってるだろう。
ファンという程度の人は、日本中に、かなりの数いるだろう。
でも、麻友さんのためならば、死ねる、なんていう人は、そんなに多いはずない。
それが、表れているのは、麻友さんが、AKB48を卒業して、久し振りに他の人のCDを買おうというので、去年(2018年)12月29日、前から欲しかった、中島みゆきの『前途』というベストアルバムを買った。
「どうして、それを、そんなに欲しかったの?」
中島みゆき自身が、曲の解説を書いていたからなんだ。
そして、もうひとつ、紙の本は買わないと、宣言したので、紙の本は本当に買ってないけど、今年の5月2日、前橋汀子さんの『私のヴァイオリン』という本を、電子書籍で買ってる。
- 作者: 前橋汀子
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「太郎さん、前橋汀子さん、好きねー」
そう。
でも、前橋汀子さんや、中島みゆきのために、死ねるか? と言ったら、
『死ねません』
と、即答できる。
前橋汀子さんや中島みゆきの芸術は、好きだけど、当人達に、感情移入しているわけではないから。
「私のファンが、2,000人いても、愛してくれているのは、100人以下だというのね」
いや、ファンは、本当に100万人いると思うよ。
でも、ほとんどの人は、麻友さんだけが、女の人だ、なんて、思ってないし、ある程度距離を保ってる。
麻友さんが、ツイートするたびに、返信ツイートが、バーッて、何百も付くけど、忙しいのに時間を割いて書いてる人なんて、少ない。暇だから、書けるんだ。
「太郎さんは、学生時代、遊ぶことはなかったの?」
とんでもない。遊んでばかりいた。
よく、子供にスマホを持たせると、ゲームやSNSばかりやるようになって、勉強しなくなるっていうけど、私は、違うと思うな。
私は、自分でも欲しくなかったし、親も買ってくれなかったけど、ファミコンというのは、やらなかった。
だから、ゲームは、しなかったか?
ノー。
私は、小学校3年生の頃、父が買った、NECのPC-8001という、日本で最初のパソコンで、ゲームをやりまくっていたのだ。
面白かったのは、インベーダーゲームと、シミュレーションゲームと、ドンキーコングのゲームだった。
インベーダーゲームや、ドンキーコングは、知っているだろうから、シミュレーションゲームの話をしよう。
メモリが32kBしかないパソコンだから、アニメーションしたりしない。
仮想的に、向こう岸が、敵国で、こちらの岸が、自国となっていて、艦隊戦を、繰り広げる。
それぞれの国に、4つの都市があり、経済力を持っていることになっている。
今みたいに、ヘルプなんてないから、説明書を読み込む。
勝つための条件は、
・相手国の経済力を、ある一定以下にする
か、
・相手国の艦隊を、全滅させるか
と、書いてあった。
麻友さんは、女の人だから、余りこういうことに、興味がないかも知れないけど、男の人って、こういうの好きなんだ。
戦艦、巡洋艦、駆逐艦、潜水艦、魚雷艇、空母、小型空母、空母艦載機、輸送船、などがあって、それらで、戦う。
でも、最初は、なかなか、勝てなかった。
コンピューターが、強いんだよ。
だけど、段々こちらも、賢くなって、戦艦なんかで、艦隊戦をやっているあいだに、空母を敵国に向かわせて、艦載機を飛ばして、相手の都市を、爆撃するんだ。
これは、もの凄く効果があって、それをやるようになって、勝てるようになった。
それから、しばらくして、中学2年の頃かなあ、面白い方法を、思いついたんだ。
「どんな?」
艦隊を、敵国に向かわせず、自国の前で、斜めに整列させて、敵艦隊が来るのを、待つんだ。
「斜めにするのは?」
横1列だと、色んな艦が被弾する。
だけど、斜めにして、一番どうでも良い、小型空母を先頭にして、それだけが沈むようにしたんだ。
「可哀想」
戦争では、そんなこと言ってられない。
さて、私が待っていると、予想通り最初に来たのは、スピードの速い駆逐艦だった。
小型空母に攻撃している間に、後ろから射程の長い主砲を持つ戦艦で、砲撃を加える。
こちらは、全部揃っているのだから、バンバン砲撃して、駆逐艦を沈めた。
その後、足の速い順に、巡洋艦、戦艦、空母と、来たが、各個撃破できるので、皆沈んで行く。向こうの空母艦載機も、こちらの戦闘機で、撃墜。
気付いたときは、相手の艦隊は、全滅していた。
「じゃあ、勝ったのね?」
ところが、ゲームが、終わらないんだよ。
私は、相手の首都近くに、魚雷艇が待ち伏せているのを、思い出した。
それで、全艦隊を、引き連れて、相手国へ向かった。
案の定、魚雷艇がいる。
こんなの一隻沈めるのは、わけない。
ところが、それを沈めても、ゲームが終わらない。
『あれー、輸送船は、艦隊に数えないはずだったけどな』
と思いながらも、勝つために、民間船を、沈める。
ところが、それでも、勝てないのだ。
勝負は、30日で付けることに、なっていた。
30日で勝てなかったら、引き分けである。
「じゃあ、勝てないじゃない。そのゲーム壊れてるのよ」
私は、ルールを思い出した。
『都市を爆撃したら、勝てるんじゃないか?』
それで、攻撃機で、敵の都市を、爆撃した。
そうしたら、勝てたんだよ。
「そんなの、説明書が、間違えているわ」
そのときは、私も、そう思った。
だが、それから、何年もして、日本を降伏させるために、アメリカが、日本の都市を、B-29で爆撃したことを、考えていて、あのゲームは、プレイヤーに、なぜアメリカが、都市を爆撃しなければならなかったかを、悟らせるためのものだったのではないかな? と気付いた。
「つまり、兵士だけで戦っていて、降伏させられないから、民間人も攻撃せざるを得なかったと?」
うん。
あの戦いで、私の側の被害は、小型空母がちょっと被弾しただけで、全艦隊、無傷だった。
コンピューターの側に、こんな場合には、こうやってプレイヤーに戦争の真実を伝えようと、プログラムされていたのかも知れない。
「太郎さんの側、一隻も沈まなかったの? 本当に、キルヒアイスなのね」
お褒めの言葉と受け取っておきます。
「それにしても、そんなに圧勝できるなんて、よっぽど、プレイしたのね。太郎さん、そんなに、ゲームやってて、よく京都大学なんて、行かれたわね」
麻友さんも、思い出してごらんよ。小学校や、中学校の頃、いくら遊んでも、時間はたっぷりあったじゃない。
「私は、中学1年で、AKB48に入っちゃったから、忙しかったけど、時間がたっぷりあったというのは、覚えているわ。幸せだったわね」
昔は、良かったなんて、誰でも言える。
今、このときに、輝いていると思えること。
麻友さんは、輝いていると思うよ。
だから、自信を持って。
「ありがとう。でも、今年、4回目の年男の太郎さんも、十分輝いている。医学のために、献体したのが、役立つといいわね」
幸せって、本当にお金では買えないと思う。
一般の人には、もの凄くおどろおどろしいところに思われている、精神科の閉鎖病棟というものが、どれだけ居心地の良いものか書くつもりだったんだけど、またの機会にするよ。
「なんか、凄い時間なんだけど、寝てないわけじゃ、ないわよね?」
22時から1時57分まで、4時間は寝てる。
昼間、眠くなったら、昼寝するよ。
「じゃあ、今日は、ここまでね。バイバイ」
バイバイ。
現在2019年6月29日6時42分である。おしまい。